俺のスパダリはギャップがすごい 〜いつも爽やかスパダリが豹変すると… 〜

俺のスパダリはギャップがすごい ー立花蓮sideー

後悔 ①

真司になんで言えば…………

携帯を片手にしたが、蓮の思考は止まっていた。
ただ一つわかっていることは、
『真司にきちんと話さないと、いけないこと』…だ。

真司に電話をかけようと、真司の電話番号を携帯の画面に表示するが、なかなか通話をタップできない。
それでも、震える指先で恐る恐る通話をタップする。

プルルルル
　　　プルルルル
　　　　　　プルルルル

携帯を当てた耳元で呼び出し音だけが、鳴り響く。

真司…出て……。

プツリ…

呼び出し音が止まる。

「あ！真……」

名前を呼ぼうとした時、

『ただいま電話に出ることができません…………』

着信が切れたアナウンスが流れる。


…………。
真司、電話に気がつかなかった？
間に合わなかった？
それとも、俺と話すのも嫌なのか……？

蓮の中に不安が渦巻き、携帯を握る手に力がさらに震える。

このまま真司からの折り返しを待つ？
…いや、それはダメだ。
真司とちゃんと話をしないと。

蓮は勇気を振り絞り、もう一度、真司に電話をかける。


プルルルル
　　　プルルルル
　　　　　　プルルルル

お願いだ‼︎
真司、出て‼︎

蓮はぎゅっと目を瞑り、心の中で願った。
すると、

プツリ……

また呼び出し音が止まった。

今度こそ……