上 下
67 / 217
第五弾

穏やかな日々

しおりを挟む
次の日の朝は、真司は蓮より早く起き、二人分の朝食を作っていた。

「真司、おはよう。俺が起きるの遅くなってしまってごめんね…」
蓮が申し訳なさそうにキッチンに入ってきた。
「気にするなよ。いつも蓮に甘えてばかりは俺の方だし。簡単なものしかできなかったけど、一緒に食べよう」
真司はコーヒーメーカーからコーヒーを取り出して、蓮に手渡した。
「ありがとう、真司…」
久々に見た蓮の照れた笑顔は、とても眩しく真司はその笑顔が見れて心から幸せだった。


「真司、お母さんの事なんだけど、俺、真司のお母さんに会いたいよ」
「蓮、会うのはいつでも会えるから、また今度にしよう」
蓮が真司の母親との話を切り出すと、真司はそれを断った。
「どうして?」
「もし蓮がよかったら、俺は母さんに会うより、その日は蓮と一緒にゆっくり過ごしたい…また母さんに会うのは、旅行がてら俺の実家に行ったらどうかと思って…」
蓮は真司の提案に少し驚いたが、
「俺も真司とゆっくり過ごしたいし、真司のお母さんに会いに真司の実家に行ってみたい」
蓮は嬉しそうに微笑んだ。



そして、二人とも仕事で忙しくてしていたが、真司と蓮の穏やかな日々が過ぎていった。

一緒に料理をしたり、買い物に行ったり、映画を見たり、肌を重ね合ったり…

色々と心配をかけた梓には、蓮と真司が婚約した事を報告した。

同性同士の恋愛で、二人不安なことが多かったが色々な事を乗り越え二人で解決し、これからもさまざまな事が起きるかもしれないが、愛する蓮と共に過ごせるこんな日々が続くかと思うと、真司は幸せでたまらなかった。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです

おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの) BDSM要素はほぼ無し。 甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。 順次スケベパートも追加していきます

守護獣騎士団物語 犬と羽付き馬

葉薊【ハアザミ】
BL
一夜にして養父と仲間を喪い天涯孤独となったアブニールは、その後十年間たったひとり何でも屋として生き延びてきた。 そんなある日、依頼を断った相手から命を狙われ気絶したところを守護獣騎士団団長のフラムに助けられる。 フラム曰く、長年の戦闘によって体内に有害物質が蓄積しているというアブニールは長期間のケアのため騎士団の宿舎に留まることになる。 気障な騎士団長×天涯孤独の何でも屋のお話です。

隣人、イケメン俳優につき

タタミ
BL
イラストレーターの清永一太はある日、隣部屋の怒鳴り合いに気付く。清永が隣部屋を訪ねると、そこでは人気俳優の杉崎久遠が男に暴行されていて──?

【完結・BL】DT騎士団員は、騎士団長様に告白したい!【騎士団員×騎士団長】

彩華
BL
とある平和な国。「ある日」を境に、この国を守る騎士団へ入団することを夢見ていたトーマは、無事にその夢を叶えた。それもこれも、あの日の初恋。騎士団長・アランに一目惚れしたため。年若いトーマの恋心は、日々募っていくばかり。自身の気持ちを、アランに伝えるべきか? そんな悶々とする騎士団員の話。 「好きだって言えるなら、言いたい。いや、でもやっぱ、言わなくても良いな……。ああ゛―!でも、アラン様が好きだって言いてぇよー!!」

僕を拾ってくれたのはイケメン社長さんでした

なの
BL
社長になって1年、父の葬儀でその少年に出会った。 「あんたのせいよ。あんたさえいなかったら、あの人は死なずに済んだのに…」 高校にも通わせてもらえず、実母の恋人にいいように身体を弄ばれていたことを知った。 そんな理不尽なことがあっていいのか、人は誰でも幸せになる権利があるのに… その少年は昔、誰よりも可愛がってた犬に似ていた。 ついその犬を思い出してしまい、その少年を幸せにしたいと思うようになった。 かわいそうな人生を送ってきた少年とイケメン社長が出会い、恋に落ちるまで… ハッピーエンドです。 R18の場面には※をつけます。

好きなあいつの嫉妬がすごい

カムカム
BL
新しいクラスで新しい友達ができることを楽しみにしていたが、特に気になる存在がいた。それは幼馴染のランだった。 ランはいつもクールで落ち着いていて、どこか遠くを見ているような眼差しが印象的だった。レンとは対照的に、内向的で多くの人と打ち解けることが少なかった。しかし、レンだけは違った。ランはレンに対してだけ心を開き、笑顔を見せることが多かった。 教室に入ると、運命的にレンとランは隣同士の席になった。レンは心の中でガッツポーズをしながら、ランに話しかけた。 「ラン、おはよう!今年も一緒のクラスだね。」 ランは少し驚いた表情を見せたが、すぐに微笑み返した。「おはよう、レン。そうだね、今年もよろしく。」

何故か正妻になった男の僕。

selen
BL
『側妻になった男の僕。』の続きです(⌒▽⌒) blさいこう✩.*˚主従らぶさいこう✩.*˚✩.*˚

強制結婚させられた相手がすきすぎる

よる
BL
※妊娠表現、性行為の描写を含みます。

処理中です...