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第四章
蓮の気持ち ②
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「蓮…愛してるよ。誰よりも。蓮は信じてくれないかもだけど、好きって気持ちは俺の方が上だと思ってる」
小さい子供を慰めるように真司は優しく蓮に語りかける。
「……だって…真司の事で、俺ばっかりドキドキしたり、嬉しかったり、苦しかったり…真司が俺の前からいなくなるんじゃないかって…心配になる…」
「‼︎」
驚いた時同時に真司は、ふっと笑ってしまった。
「どうして笑うんだよ!」
蓮は真司に抱きしめられたまま、真司の胸を二度ほど叩いた。
「だって、俺だって蓮に振り回されっぱなしだよ。俺みたいなやつに、どうして蓮が…ってね」
真司は蓮の頭を撫でる。
「蓮はかっこよくて、なんでもできて…でも、一緒に住んでみると、人の見ていないところで人一倍頑張ってる姿もみてる」
「え⁉︎」
蓮は驚く。
「蓮、俺が気がついてないって思ってただろ。俺が寝てからしてたもんな。仕事」
「…」
「殆ど寝てなくても、俺に心配かけないように元気に振る舞っていた…だろ?」
「どうしてそれを…」
「蓮がベットから出て行って、俺が気がつかないとでも思ってた?」
「よく眠っていたから、気付いてるなんて思わなかった…」
蓮は照れながら俯いた。
でも、その表情は嬉しそうだった。
「でも、こうやって蓮が自分の気持ちをぶつけてくれるの、俺は凄く嬉しいよ」
「今だけだよ…絶対、そのうち重いってなっていく…」
俯いたままだが、表情は一変、悲しそうな顔になる。
「ならない」
「なる」
「ならない」
「なる」
蓮は深刻な顔をしていたが、少し黙っていた真司だったが楽しそうに声を出して笑った。
「なんでまた笑うんだよ」
あまりに真司が笑うので、蓮が拗ねたように真司を見た。
「だって、俺がいってるセリフって、どちらかと言えばイケメンの蓮が言うのがしっくりくるセリフじゃないか?」
「?」
「お互い、重たくなる。ならないって言い合いして…」
「それは…」
「俺は見た目も、仕事も平凡で、蓮はなんでも完璧じゃないか。どちらかと言えば、そういう心配をするのは俺の方だと思うよ」
「‼︎そんな事…」
蓮は言いかけたが、
「あるよ。蓮は俺から離れていくのか?」
「‼︎絶対にない」
「よかった。じゃあ、大丈夫。俺は蓮から離れる気はないからな」
悪戯っぽく真司が笑い、蓮を強く抱きしめた。
小さい子供を慰めるように真司は優しく蓮に語りかける。
「……だって…真司の事で、俺ばっかりドキドキしたり、嬉しかったり、苦しかったり…真司が俺の前からいなくなるんじゃないかって…心配になる…」
「‼︎」
驚いた時同時に真司は、ふっと笑ってしまった。
「どうして笑うんだよ!」
蓮は真司に抱きしめられたまま、真司の胸を二度ほど叩いた。
「だって、俺だって蓮に振り回されっぱなしだよ。俺みたいなやつに、どうして蓮が…ってね」
真司は蓮の頭を撫でる。
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「え⁉︎」
蓮は驚く。
「蓮、俺が気がついてないって思ってただろ。俺が寝てからしてたもんな。仕事」
「…」
「殆ど寝てなくても、俺に心配かけないように元気に振る舞っていた…だろ?」
「どうしてそれを…」
「蓮がベットから出て行って、俺が気がつかないとでも思ってた?」
「よく眠っていたから、気付いてるなんて思わなかった…」
蓮は照れながら俯いた。
でも、その表情は嬉しそうだった。
「でも、こうやって蓮が自分の気持ちをぶつけてくれるの、俺は凄く嬉しいよ」
「今だけだよ…絶対、そのうち重いってなっていく…」
俯いたままだが、表情は一変、悲しそうな顔になる。
「ならない」
「なる」
「ならない」
「なる」
蓮は深刻な顔をしていたが、少し黙っていた真司だったが楽しそうに声を出して笑った。
「なんでまた笑うんだよ」
あまりに真司が笑うので、蓮が拗ねたように真司を見た。
「だって、俺がいってるセリフって、どちらかと言えばイケメンの蓮が言うのがしっくりくるセリフじゃないか?」
「?」
「お互い、重たくなる。ならないって言い合いして…」
「それは…」
「俺は見た目も、仕事も平凡で、蓮はなんでも完璧じゃないか。どちらかと言えば、そういう心配をするのは俺の方だと思うよ」
「‼︎そんな事…」
蓮は言いかけたが、
「あるよ。蓮は俺から離れていくのか?」
「‼︎絶対にない」
「よかった。じゃあ、大丈夫。俺は蓮から離れる気はないからな」
悪戯っぽく真司が笑い、蓮を強く抱きしめた。
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