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第二章
俺のスパダリはギャップがすごい ‼︎‼︎ ④
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どれぐらい、ベットに倒れ込んでいただろう、
真司の携帯がなった。
発信者は、蓮だ。
電話をとるか…とらないか…
迷っている間に、着信は止まる。
いつもなら、蓮の電話はすぐに出ていた真司だったのに…
また、すぐに蓮から電話がかかってきた。
何度かの呼び出し音の後、真司はゆっくりと携帯に手を伸ばし、通話をタップした。
『もしもし、真司。今大丈夫?』
蓮の声と、周りの賑やかな音が聞こえる。
「…ああ。家だよ。蓮は店?」
真司は賢明にいつも通りに話しかける。
『店。でも、もうすぐ帰るよ』
真司は時計で時間を確認すると、飲み会から帰るにはまだ早い時間だった。
「まだ早いのに、大丈夫なのか?二軒目とかあるんじゃないか?」
『…断ったから大丈夫…真司、今日、大山君と林さんに会ったって聞いたんだけど…』
蓮の言葉に真司はドキッとした。
「あったよ。いい人達だね」
真司は出来る限り元気な口調で話す。
『うん……。真司、今から会えない?』
「‼︎でも今日は…」
しまった!
蓮からの咄嗟の誘いに、反射的に断ってしまいそうになった。
真司は蓮に会いたくないわけではなかった。
でも、真司は蓮とあった時どんな顔をしてしまっているのかが、不安だった。
もう少し、落ち着いてから会いたかったけど…
「会おう。今から蓮の家に行くから、気をつけて帰ってきて」
『今日は俺が真司の家に行きたいんだけど、行かせてくれる⁇』
蓮の思い詰めた声と、予想外のお願いに真司は一瞬躊躇する。
でも、断る理由もない。
「いいよ。俺の家で会おう。俺の家、食べ物何にもないくて…チャーハン作っておくから、あとは惣菜でもいい?」
元気のない蓮が、少しでも落ち着けるよう、真司は優しい口調で話しかける。
『真司のチャーハン食べられるの嬉しいよ。ありがとう』
少なからず蓮の声が明るくなって、真司はホッとした。
「電車に乗る前電話くれる?蓮が駅に着くぐらいに迎えに行くよ」
『ありがとう、真司…愛してる』
真司は蓮の言葉に、どきっとした。
でもそれは、昼間とは少し違う感じがして…
嬉しい気持ちと、少し胸が苦しい感じがした。
「俺も愛してるよ…蓮」
真司の本心だったが、蓮にそう言うと、何故だか切なくなった。
お互い後で会おうと電話を切り、真司は複雑な気持ちになっていた。
真司の携帯がなった。
発信者は、蓮だ。
電話をとるか…とらないか…
迷っている間に、着信は止まる。
いつもなら、蓮の電話はすぐに出ていた真司だったのに…
また、すぐに蓮から電話がかかってきた。
何度かの呼び出し音の後、真司はゆっくりと携帯に手を伸ばし、通話をタップした。
『もしもし、真司。今大丈夫?』
蓮の声と、周りの賑やかな音が聞こえる。
「…ああ。家だよ。蓮は店?」
真司は賢明にいつも通りに話しかける。
『店。でも、もうすぐ帰るよ』
真司は時計で時間を確認すると、飲み会から帰るにはまだ早い時間だった。
「まだ早いのに、大丈夫なのか?二軒目とかあるんじゃないか?」
『…断ったから大丈夫…真司、今日、大山君と林さんに会ったって聞いたんだけど…』
蓮の言葉に真司はドキッとした。
「あったよ。いい人達だね」
真司は出来る限り元気な口調で話す。
『うん……。真司、今から会えない?』
「‼︎でも今日は…」
しまった!
蓮からの咄嗟の誘いに、反射的に断ってしまいそうになった。
真司は蓮に会いたくないわけではなかった。
でも、真司は蓮とあった時どんな顔をしてしまっているのかが、不安だった。
もう少し、落ち着いてから会いたかったけど…
「会おう。今から蓮の家に行くから、気をつけて帰ってきて」
『今日は俺が真司の家に行きたいんだけど、行かせてくれる⁇』
蓮の思い詰めた声と、予想外のお願いに真司は一瞬躊躇する。
でも、断る理由もない。
「いいよ。俺の家で会おう。俺の家、食べ物何にもないくて…チャーハン作っておくから、あとは惣菜でもいい?」
元気のない蓮が、少しでも落ち着けるよう、真司は優しい口調で話しかける。
『真司のチャーハン食べられるの嬉しいよ。ありがとう』
少なからず蓮の声が明るくなって、真司はホッとした。
「電車に乗る前電話くれる?蓮が駅に着くぐらいに迎えに行くよ」
『ありがとう、真司…愛してる』
真司は蓮の言葉に、どきっとした。
でもそれは、昼間とは少し違う感じがして…
嬉しい気持ちと、少し胸が苦しい感じがした。
「俺も愛してるよ…蓮」
真司の本心だったが、蓮にそう言うと、何故だか切なくなった。
お互い後で会おうと電話を切り、真司は複雑な気持ちになっていた。
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