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愛され南田くんは、寂しがり屋の甘えたです 番外編 『お願い〇〇サプライズパーティー』
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「健、今日は健がしたいこと、なんでもしてあげる」
「!!!!!」
健は大きく目を見開き、驚きのあまり、危うく持っていたコーヒーの入ったマグカップを落としそうになった。
「優斗、それ、本当に言ってる?本当に俺がしたいこと何でもしてくれるのか…?」
後で『やっぱりそれなし!』と言われないように、健は確認する。
「本当だよ!」
優斗は『二言はない!』と言うように、腰に手を当て仁王立ちする。
「絶対?」
「絶っ対!もししなかったら、健の言うこと何でも聞いてあげる!」
交換条件も魅力的すぎて、それはそれで嬉しいが…。
健はにやりと笑ってしまいそうになるのを、堪えた。
「でも、俺ばっかり悪いな…」
健は申し訳なさそうにする。
「そんなことないよ!健はコラボ企画、誰より頑張ってきたんだよ。それが大成功に終わってのお祝いなんだから、健はわがまま言うべきだよ!」
優斗が熱弁する。
健が進めていた美容部門とファッション部門とのコラボ企画。
そのキャンペーンが無事に終わり、今日は『健、お疲れ様会』を優斗が何日も前から企画し、サプライズしたのだった。
健の好きなお酒を用意し、健が好きな料理を用意し、テーブルセッティング。
照明は間接照明やキャンドルも用意されていた。
優斗がそんな会を用意してくれていたなんて、思いもよらなかった健は感動のあまり、泣いてしまい優斗があたふたする…というハプニングがあったものの、2人だけの楽しい会となった。
「なんだって聞いてあげる。たとえば膝枕しながら映画観るのだって、一緒にお風呂に入って、俺が髪の毛洗ってあげて、ドライヤーもあててあげたり、ハンドマッサージ上手だから、アロマオイルつけてしてあげるよ」
得意げに優斗は話すが…。
お願いのたとえ話が、可愛すぎるだろ。
そんな可愛いお願いもいいな…。
と考えてしまうが、ハッと我に返り頭を振る。
こんな貴重な案件、そんなことに使ってしまうなんて、あり得ないだろう!
ここは慎重に物事を進めていかないと…。
「そのお願いって、一つだけ?」
優斗の様子を伺いながら、健は聞いてみた。
「ん~、健はしてほしいこと沢山あるの?」
「いや~たくさんというか…、もし一つとかだっったら、なかなか絞れないな~と思って…」
少し困った顔をしながら、ちらりと優斗の様子を伺う。
「そっか…。う~ん…」
優斗が少し考え始めたので、
「そうだよな。俺のために素敵な会を用意してくれてたのに、これ以上わがままは言えないな…」
申し訳なさそうに、健は肩を落とした。
「!!そんなことないよ!今日は健の日だもん!そうだよね!お願いを一つに絞るなんて出来ないよね」
キランッ!と健の目が光る。
「じゃあ寝るまでの間だったら、いくつでもいいよ」
無邪気に優斗が笑う。
よっしゃ—————ッ!!!
健が心の中で叫ぶ。
「!!!!!」
健は大きく目を見開き、驚きのあまり、危うく持っていたコーヒーの入ったマグカップを落としそうになった。
「優斗、それ、本当に言ってる?本当に俺がしたいこと何でもしてくれるのか…?」
後で『やっぱりそれなし!』と言われないように、健は確認する。
「本当だよ!」
優斗は『二言はない!』と言うように、腰に手を当て仁王立ちする。
「絶対?」
「絶っ対!もししなかったら、健の言うこと何でも聞いてあげる!」
交換条件も魅力的すぎて、それはそれで嬉しいが…。
健はにやりと笑ってしまいそうになるのを、堪えた。
「でも、俺ばっかり悪いな…」
健は申し訳なさそうにする。
「そんなことないよ!健はコラボ企画、誰より頑張ってきたんだよ。それが大成功に終わってのお祝いなんだから、健はわがまま言うべきだよ!」
優斗が熱弁する。
健が進めていた美容部門とファッション部門とのコラボ企画。
そのキャンペーンが無事に終わり、今日は『健、お疲れ様会』を優斗が何日も前から企画し、サプライズしたのだった。
健の好きなお酒を用意し、健が好きな料理を用意し、テーブルセッティング。
照明は間接照明やキャンドルも用意されていた。
優斗がそんな会を用意してくれていたなんて、思いもよらなかった健は感動のあまり、泣いてしまい優斗があたふたする…というハプニングがあったものの、2人だけの楽しい会となった。
「なんだって聞いてあげる。たとえば膝枕しながら映画観るのだって、一緒にお風呂に入って、俺が髪の毛洗ってあげて、ドライヤーもあててあげたり、ハンドマッサージ上手だから、アロマオイルつけてしてあげるよ」
得意げに優斗は話すが…。
お願いのたとえ話が、可愛すぎるだろ。
そんな可愛いお願いもいいな…。
と考えてしまうが、ハッと我に返り頭を振る。
こんな貴重な案件、そんなことに使ってしまうなんて、あり得ないだろう!
ここは慎重に物事を進めていかないと…。
「そのお願いって、一つだけ?」
優斗の様子を伺いながら、健は聞いてみた。
「ん~、健はしてほしいこと沢山あるの?」
「いや~たくさんというか…、もし一つとかだっったら、なかなか絞れないな~と思って…」
少し困った顔をしながら、ちらりと優斗の様子を伺う。
「そっか…。う~ん…」
優斗が少し考え始めたので、
「そうだよな。俺のために素敵な会を用意してくれてたのに、これ以上わがままは言えないな…」
申し訳なさそうに、健は肩を落とした。
「!!そんなことないよ!今日は健の日だもん!そうだよね!お願いを一つに絞るなんて出来ないよね」
キランッ!と健の目が光る。
「じゃあ寝るまでの間だったら、いくつでもいいよ」
無邪気に優斗が笑う。
よっしゃ—————ッ!!!
健が心の中で叫ぶ。
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