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姐さん ③
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「あの~、それで、2人にはもう1つ、謝らないといけない点が…」
おずおずと大輔が片手を上げる。
「その姐さんからの伝言で『今度、2人が休みの日、教えてね』だそうでして…」
その言葉を聞いて、健は『まさか!?』という顔をする。
「もしかして、その日、姉さんは優斗に会いたいってことか?」
「はっきりとはいってなかったけど、多分そうだと思う…。で、その時に『父さんと母さんにも伝えておくね』って、笑顔で言ってた…」
と、大輔。
ん?
ちょっと待って。
それって……。
「優斗くん、本っっ当にごめん!多分…というか、絶対姐さんは優斗くんに会いたいって言ってるんだと思う…」
大輔は顔の前で両手を合わせ、頭を下げた。
やっぱり…そうだよね…。
優斗はちらりと健を見ると、健も申し訳なさそうに優斗を見つめている。
「大丈夫。優斗が嫌なら断りの電話いれておくから」
優斗が困った顔をして健のことを見ていたのだろう。健は優斗を安心させるように頭をポンポンと撫でた。
急だったから、驚いたけど…。
「健が嫌じゃなかったら…、俺も健のお姉さんに会いたいな」
健の顔を見て様子を伺った。
「無理しなくていいんだぞ」
「無理してないよ。だって前、健、俺のことお母さんに紹介したいって、言ってくれてたでしょ?あの時は心の準備ができてなくて、びっくりしたけど、本当は俺の事、恋人って紹介してくれるの嬉しかったんだ」
「そうだったんだ」
嬉しそうに健は笑う。
「それに、大切な家族に、大切な恋人紹介したくなる気持ち、わかるよ」
俺が姉さんたちに、健のこと紹介したいと思った時と、同じだもん。
「今度のシフトの時、調節してみよう。ちょっと緊張するけど…、俺もはやく健の家族に会いたいな」
「そう言ってくれて、俺も嬉しいよ」
健は優斗を抱きしめた。
おずおずと大輔が片手を上げる。
「その姐さんからの伝言で『今度、2人が休みの日、教えてね』だそうでして…」
その言葉を聞いて、健は『まさか!?』という顔をする。
「もしかして、その日、姉さんは優斗に会いたいってことか?」
「はっきりとはいってなかったけど、多分そうだと思う…。で、その時に『父さんと母さんにも伝えておくね』って、笑顔で言ってた…」
と、大輔。
ん?
ちょっと待って。
それって……。
「優斗くん、本っっ当にごめん!多分…というか、絶対姐さんは優斗くんに会いたいって言ってるんだと思う…」
大輔は顔の前で両手を合わせ、頭を下げた。
やっぱり…そうだよね…。
優斗はちらりと健を見ると、健も申し訳なさそうに優斗を見つめている。
「大丈夫。優斗が嫌なら断りの電話いれておくから」
優斗が困った顔をして健のことを見ていたのだろう。健は優斗を安心させるように頭をポンポンと撫でた。
急だったから、驚いたけど…。
「健が嫌じゃなかったら…、俺も健のお姉さんに会いたいな」
健の顔を見て様子を伺った。
「無理しなくていいんだぞ」
「無理してないよ。だって前、健、俺のことお母さんに紹介したいって、言ってくれてたでしょ?あの時は心の準備ができてなくて、びっくりしたけど、本当は俺の事、恋人って紹介してくれるの嬉しかったんだ」
「そうだったんだ」
嬉しそうに健は笑う。
「それに、大切な家族に、大切な恋人紹介したくなる気持ち、わかるよ」
俺が姉さんたちに、健のこと紹介したいと思った時と、同じだもん。
「今度のシフトの時、調節してみよう。ちょっと緊張するけど…、俺もはやく健の家族に会いたいな」
「そう言ってくれて、俺も嬉しいよ」
健は優斗を抱きしめた。
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