愛され南田くんは、寂しがり屋の甘えたです 〜無自覚甘えたが止まりません〜

葉月

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仲直り ②

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「二日酔い?」
「違うよ。ただちょっと…、恋人を怒らせてしまったみたいで…」
「何が原因?」
 うまくクマが隠れたか確認するため、卓は優斗の顔に近づいた。
「それが…原因わかんないんだ…」
「心当たりは?」
「俺が…酔っ払ったから…?」
「それだけで怒るような奴なのか?」
「そんなことはないと思…う」
 健はそんなことで怒らないと思うが、確信が持てない。
「そっか…。もしかしたら、優斗が酔っ払ったの心配しすぎて、ちょっと優斗にきつく当たってしまったのかもよ」
「そう…なのかな…?」
「だって優斗の恋人、結構敵意丸出しだからな~」
「え?」

敵意丸出しって、誰に?
というか、卓の言ってる俺の恋人って、誰のこと言ってる?

「ま、俺からしたら、そんなことで当たるなよ!だけどな」
 優斗のクマが隠れたことを確認すると、卓が優斗の背中を軽く叩く。
「勝手に怒ってるなら、怒らせておけって。そのうち反省して、向こうから謝ってくんじゃね?」
「そうなのかな?」
「そんなもんだって」
 卓がニカっと笑うと、なぜだかそうなのかも?と思ってしまうから不思議だ。
「じゃあ、いつも通りにしてみる」
「ああ。もしダメだったら、また相談乗ってやるよ」
「うん、気持ちが楽になったよ。ありがとう」
 元気よく優斗は店頭に向かった。
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