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仲直り ①

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昨日の健の電話での様子が気になり、優斗は結局3時ごろまで寝付けないでいた。

昨日の健、やっぱり変だった。
俺、酔っ払てたから、きっと何か悪いことしてしまったんだ。
今日謝ったら、許してくれるかな?
でも原因がわからないまま、ただ謝られても健、絶対嫌だろうな…。
じゃあ、原因なにか聞く?
それはそれで嫌だろうな…。
……。
あーー、俺、なにしちゃったのー?

 頭の中は、自分がしてしまったでかもしれない不祥事は何なのか?そればかり考えてしまい危うく、もう少しで降りる駅を乗り過ごすところだった。
 今日は優斗より、健の方が早く出勤している。ロッカールームで支度をしながらも、どんな顔で健に会えばいいか考えているが、正解がわからない。

健はプライベートと仕事、きちんと分けるって言ってたけど、俺、そんなに器用にできないよ…。

 はぁ~と、大きな溜息が漏れる。
「朝から大きな溜息。何かあった?」
 すぐ隣りで着替えていた卓が、鏡を見ながら身なりの最終チェックをする。
「と、特にないよ」
 慌てて優斗はニコっと微笑むが、その笑顔に疲れが滲む。
「特になにもないって顔じゃないぞ。ほら、目の下にクマもできてるし…。ちょっとこっち見て」
 卓が優斗の顎をクイッっと自分の方に向けると、
「じっとしてなよ」
 コンシーラーを取り出し、優斗のクマを隠していく。
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