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同棲生活 ④
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健と付き合ってから優斗だけに向けられる表情を思い出すと、またにやけてしまいそうになる。
「あ!南田くん。またその笑顔!絶対いいことあったんでしょう」
綾は優斗の笑顔を見逃さなかった。
「え!!あの、その…」
「その反応、絶対そうだ!う~んとね…」
まじまじと優斗の顔を見た綾は『思いついた!』と言うように目をきらりとさせる。
「恋人ができたんでしょう?」
「!!!!」
あまりに鋭い綾の勘に優斗は驚き、目を丸くし固まってしまった。
「その反応は私の勘はあたってたってことね。南田くんの彼女でしょ?可愛いんだろうな~」
「いや、あの、その…。可愛いと言うか…」
「じゃあ、かっこいいお姉さん系?」
かっこいいのはあってるけど、お姉さん系ではないし…。
「お姉さん系ではないです」
「え?そうなの?可愛い系でもお姉さん系でもない…。それは是非とも会ってみたい…」
「!!それはダメです!」
それだけは絶対ダメ!!
「絶対だめなの?少しでも彼女のこと知りたかったのにな…」
さっきまで目をキラキラさせていた綾の瞳が、寂しそうに揺れる。
……。
いつも元気な綾先輩のそんな顔見てたら、ものすごい罪悪感。
もう一度綾の方を見ると、しょんぼり肩を落としながら、店内に戻る姿があって…。
えーーい!
俺の大好きな恋人が健ってバレなければ、いいっか。
でも今日は晩御飯作る約束してたから、綾先輩たちとご飯にいけないし、まさか仕事中こんな話しできないし。
いつ話そう…。
困った優斗は助けを求めるように、ちらっと健を見ると少し苦笑し、
「南田くんがよかったら、今日飲みに行ってきたっら?」
健は優斗を見、その言葉に縋るように、綾がうるうるした瞳で優斗を見つめる。しかも、
「それないら俺も行きたいです」
さっきまで黙っていた卓も、話しに入ってくる。
え?卓も?
3人で飲みに行ったら、帰り遅くなってご飯作れないよ…。
訴えるように優斗は健に目で訴えかける。
「じゃあ俺も最近飲みに行けてないから、後で合流せてもらっていい?」
「チーフも参加ですか?それすっごく素敵です!」
もう綾の瞳はマックスにキラキラ。あとは優斗の答えを待つばかり。
う~ん。
健も参加なら、一緒にご飯食べるのにかわりないよね。
「よろしくお願いします」
「やった!!お店、私が予約しておくね」
満面の笑みで仕事に戻る綾の後ろ姿を、少し不安な気持ちで優斗は見送った。
「あ!南田くん。またその笑顔!絶対いいことあったんでしょう」
綾は優斗の笑顔を見逃さなかった。
「え!!あの、その…」
「その反応、絶対そうだ!う~んとね…」
まじまじと優斗の顔を見た綾は『思いついた!』と言うように目をきらりとさせる。
「恋人ができたんでしょう?」
「!!!!」
あまりに鋭い綾の勘に優斗は驚き、目を丸くし固まってしまった。
「その反応は私の勘はあたってたってことね。南田くんの彼女でしょ?可愛いんだろうな~」
「いや、あの、その…。可愛いと言うか…」
「じゃあ、かっこいいお姉さん系?」
かっこいいのはあってるけど、お姉さん系ではないし…。
「お姉さん系ではないです」
「え?そうなの?可愛い系でもお姉さん系でもない…。それは是非とも会ってみたい…」
「!!それはダメです!」
それだけは絶対ダメ!!
「絶対だめなの?少しでも彼女のこと知りたかったのにな…」
さっきまで目をキラキラさせていた綾の瞳が、寂しそうに揺れる。
……。
いつも元気な綾先輩のそんな顔見てたら、ものすごい罪悪感。
もう一度綾の方を見ると、しょんぼり肩を落としながら、店内に戻る姿があって…。
えーーい!
俺の大好きな恋人が健ってバレなければ、いいっか。
でも今日は晩御飯作る約束してたから、綾先輩たちとご飯にいけないし、まさか仕事中こんな話しできないし。
いつ話そう…。
困った優斗は助けを求めるように、ちらっと健を見ると少し苦笑し、
「南田くんがよかったら、今日飲みに行ってきたっら?」
健は優斗を見、その言葉に縋るように、綾がうるうるした瞳で優斗を見つめる。しかも、
「それないら俺も行きたいです」
さっきまで黙っていた卓も、話しに入ってくる。
え?卓も?
3人で飲みに行ったら、帰り遅くなってご飯作れないよ…。
訴えるように優斗は健に目で訴えかける。
「じゃあ俺も最近飲みに行けてないから、後で合流せてもらっていい?」
「チーフも参加ですか?それすっごく素敵です!」
もう綾の瞳はマックスにキラキラ。あとは優斗の答えを待つばかり。
う~ん。
健も参加なら、一緒にご飯食べるのにかわりないよね。
「よろしくお願いします」
「やった!!お店、私が予約しておくね」
満面の笑みで仕事に戻る綾の後ろ姿を、少し不安な気持ちで優斗は見送った。
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