愛され南田くんは、寂しがり屋の甘えたです 〜無自覚甘えたが止まりません〜

葉月

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今日から一緒 

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「♪♫♪♩♬」
 健と手を繋ぎながら駅に向かう道のりは、今日2回目。今回は買い物デートではなく、明日使う優斗の仕事の用意を取りに、一旦優斗の家に行くため。
 楽しみすぎて、優斗は知らず知らずのうちに鼻歌を歌っている。そして優斗と健のそばをすれ違う人たちは、その光景に癒され微笑みを浮かべていた。

「優斗、楽しみ?」
 手を繋ぎながら駅に向かう健は、今朝と同じ質問をする。
「うん!嬉しい!だってずっと健と一緒だよ。ずっと健、独り占めできるんだよ!!」
 歩きながらぴょんぴょんと飛び跳ねる優斗の喜びは、全身から溢れ出していた。

今日、お泊まりセット買ったから、持って行くのは仕事の用意と明日着る服だけ。

 健の部屋から帰る道のりは、これからの日々を考えると予想以上に楽しかった。
 優斗の部屋に着くと大急ぎで荷物をまとめ、優斗は健の手をぐいぐい引っ張りながら、2人の部屋に帰りたいと健を急かした。
 


「ただいま~!」
 健からもらったばかりの鍵を使って、優斗が部屋のドアを開ける。
「これから俺、この部屋に『ただいま』って帰ってこられるんだよね」
 優斗が言うと、健が嬉しそうにこくりと頷いた。
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