愛され南田くんは、寂しがり屋の甘えたです 〜無自覚甘えたが止まりません〜

言ってなかった…

百貨店の一階、色々なメーカーが入っているフロアーは新色、新商品が溢れ出し、
ディスプレイも新規一点、煌びやかになっていた。

今回のシーズンはこの色だね。
メンズのスキンケアは……
色々な商品を眺めたり、手にとったりしていると、

あ‼︎

優斗の視線の先にファイルに書かれている、今日のスケジュールを確認している健の姿があった。

そういえば昨日、綾さんと休みを変わったの言えてなかった‼︎

「長野マネージャー、あの、お休みの件なんですけど…」
「ああ、野上さんと変わったんだってな。野上さんから聞いたよ」
健は優斗の方を見ず、ファイルに目を落としたままだった。

？
いつもの健とも、
マネージャーとしての健とも雰囲気が違う。
何か怒ってる？

「…、報告が遅れて…すみません」
しゅんと落ち込んで健の前から立ち去ろうと、健に背を向けた時背後から、はぁ～とため息が聞こえた。

「…南田くん…」
健に呼び止められて優斗は振り返ると、健が優斗の方へ歩み寄る。
「その日俺も休みなんだ。それで…後で話せるか？」
健が微笑んだ。