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わざわざ⁉︎

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「食欲なくても食べられそうなの買ってきたから、好きなの食べなよ。はい、好きなプリンも買ってきたし」
「あ‼︎これ‼︎俺、好きなヤツ」
卓に手渡されたプリンは、優斗がこよなく愛するプリンの上に果物たっぷりのものだった。
「でもこれ、コンビニでは売ってないよ」

これ作ってるケーキ屋さん行かないと、ない物なのに…

「だから行ってきた」
「え‼︎わざわざ⁉︎」
「そ、優斗のために行ってきた」
「うわ~‼︎ありがとう‼︎」
卓に差し出されたプリンを優斗が受け取る。

…⁇
でも、ちょっと待って…
どうして河野くんは俺の部屋を知っていて、俺の好きなプリンも知ってて、俺の事『優斗』って呼ぶんだ?


「優斗が呼んでって言ったんじゃん」
卓は優斗の疑問をわかってたように言う
「最後の新人研修日の後、皆んなで飲みに行った時、優斗から言ったんだぞ。『優斗』って読んで欲しいって。覚えてない?」

優斗は親しくなると、どうしても名字じゃなくて、下の名前で読んで欲しくなる。
なぜなら小学生の時、優斗が女子と仲が良かったからか、なよなよ見えたのか……
理由は定かではないがクラスの男子に『南田(みなみだ)』なのに『南田(なんだ)』と呼ばれていたからだ。
しかも『なんだ?なんだ?』と、言われるのが本当に嫌で嫌で仕方なかった。
そのせいか、仕事以外で『南田(みなみだ)』と呼ばれると、その時の事を思い出すからだった。
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感想 13

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