愛され南田くんは、寂しがり屋の甘えたです 〜無自覚甘えたが止まりません〜

葉月

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これって…

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「南田くんって、彼女、いる?」
「‼︎彼女ですか⁉︎」
優斗はまたしても、意味のわからない質問をされ、驚きで大きな声を出してしまった。
「そ、彼女…。というか、付き合ってる人いんの?」
長野はごく普段の会話をしているトーンで話しているが、彼女もましては彼氏もいなくて、それより付き合ったことのない優斗にとっては、これはデリケートな話だった。
「い、いません……。というか、今まで付き合ったことありません……」

え⁉︎
なんで俺、こんな事まで言っるの⁉︎

「付き合ったことねないの?…意外…ってか、なんで?」
「知りません‼︎」

その理由、俺がききたい……

「でも、それと昨日の質問と何か関係あるんですか?」

優斗は長野に少し馬鹿にされたような気分になって拗ねた。

「あ、それね。南田くんが今、付き合ってる人いないんだったら俺と付き合わない?」
「へ?」

今、この人なんて言った?

「だからさ、俺と付き合わない?って言ったんだけど」
長野はまるで『俺の話、聞いてなかったの?』とでも言うように、呆れ顔で優斗を見る。
「えーっと……、言われてる意味がわからない…です……」
優斗のなかで、上司、部下の概念を忘れてしまったかのような…
そんな喋り方になっていたが、全く気がつかず話し続けていた。

「ま、詳しい話はここではできないから、今日、俺ん家で酒でも飲みながら言うわ…。じゃ、後ほど…」
長野はそれだけ言うと、バックヤードから出ていこうとする。
「え⁉︎……。家に行くなんて言ってません‼︎」
優斗は長野の腕を掴み引き止めた。

何を言ってるんだ、この人は…

「そっか…。じゃあさ、仕事終わりにどこか店で飲むか?」
「え⁉︎」
「南田くんが家は嫌だっていうから、仕方なしに店にしたのに…。それとも南田くん酒飲めねーの?」
「飲めます‼︎」
「家と店、どっちがいいんだよ」
「…店です…」
「じゃあ、店だな。仕事終わりに行くから、残業しないで済むようにテキパキ働けよ」
長野は言いたいことだけ言い、驚く優斗を置いて店へと向かった。

…………。
なんだったんだろう……。
とりあえずは、長野チーフの家に行かなくても済んだけど……
って!俺、まんまとチーフと店に飲みに行くことになってる‼︎
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