8 / 14
8
しおりを挟む
「ひょっとして……そこにいるのはキャロルか???」
ローレンスが声をかけた。その聞き慣れた声で振り返ると……まさかの事態だった。
「なんで……ローレンス様???」
「いや、そのリアクションはこっちのセリフでもあるわけだし……」
2人がこの場に居合わせるのは相当に不味い……ローレンスがたくさんの女を誑かしているのは、ある程度周知の事実ではあるのだが、やはりキャロルがこの場所にいるというのは、あまり好ましくないことと考えられた。
「お前、まさかここで男と密会を???」
ローレンスは不思議に話を大きくしようとした。
「あの、ローレンス様???ひょっとして、私のことを信じていらっしゃらないのですか???」
「うん、だってこの場所を知っている時点で……君は……本当にどうしようもない女だと思う……」
ローレンスが言えた義理ではなかった……という問題は別にして、とにかく話が大きくなりそうだった。
「それを言うんだったら……あなた様こそ、どうしてここにいらっしゃるんですか???」
まあ、キャロルの指摘の方が正しいということだろう。最終的には。
「まあ、そんなことはさておき……どうしてくれようかな、このトラブルを……」
「トラブルですって???一体、どういうことですか???」
「私の婚約者がこれほど下世話な世界で……男に身体を売っているとなったら……それはスキャンダルじゃないのかな???」
「あの……ローレンス様は平気なんですか???」
「私がここにいて、なにか問題でもあると言うのか???」
「だって……」
キャロルは薄々気が付いていた。ローレンスに反抗したところで、ちっとも話を聞いてくれない……。ローレンスと戦っても勝ち目はないということ。でも……自分のプライドを考えると、このまま黙っているわけにはいかなかった。
「ローレンス様だって!!!ここに来て、卑しい女を買っているんでしょう!!!」
「だから……それが何か問題でも???」
ローレンスが声をかけた。その聞き慣れた声で振り返ると……まさかの事態だった。
「なんで……ローレンス様???」
「いや、そのリアクションはこっちのセリフでもあるわけだし……」
2人がこの場に居合わせるのは相当に不味い……ローレンスがたくさんの女を誑かしているのは、ある程度周知の事実ではあるのだが、やはりキャロルがこの場所にいるというのは、あまり好ましくないことと考えられた。
「お前、まさかここで男と密会を???」
ローレンスは不思議に話を大きくしようとした。
「あの、ローレンス様???ひょっとして、私のことを信じていらっしゃらないのですか???」
「うん、だってこの場所を知っている時点で……君は……本当にどうしようもない女だと思う……」
ローレンスが言えた義理ではなかった……という問題は別にして、とにかく話が大きくなりそうだった。
「それを言うんだったら……あなた様こそ、どうしてここにいらっしゃるんですか???」
まあ、キャロルの指摘の方が正しいということだろう。最終的には。
「まあ、そんなことはさておき……どうしてくれようかな、このトラブルを……」
「トラブルですって???一体、どういうことですか???」
「私の婚約者がこれほど下世話な世界で……男に身体を売っているとなったら……それはスキャンダルじゃないのかな???」
「あの……ローレンス様は平気なんですか???」
「私がここにいて、なにか問題でもあると言うのか???」
「だって……」
キャロルは薄々気が付いていた。ローレンスに反抗したところで、ちっとも話を聞いてくれない……。ローレンスと戦っても勝ち目はないということ。でも……自分のプライドを考えると、このまま黙っているわけにはいかなかった。
「ローレンス様だって!!!ここに来て、卑しい女を買っているんでしょう!!!」
「だから……それが何か問題でも???」
0
お気に入りに追加
42
あなたにおすすめの小説
傷ついた心を癒すのは大きな愛
雪本 風香
恋愛
『はとこのちーちゃん、覚えてる?』
母、敏子の電話からすべては始まった。
祖父母が亡くなってから一人と一匹で暮らしていた家に千尋と暮らし出した武史。
突然はとこの千尋と暮らすことになり、生活は一変した。
十何年ぶりに会うはとこの千尋は、少し問題に巻き込まれている様子だったが、深くは聞かずにこの生活を楽しむことにした武史。
「ブログでこの町のことを紹介するから」
そういう千尋を連れ、慣れ親しんだ地元を案内するうちに、武史の心にも変化が出てきて...。
付き合っていた男から逃げるように、祖母の故郷の町で小さい頃にお盆とお正月に訪れていた祖母の妹の家。
そこで2つ下の武史と同居することになった千尋は、翻訳の仕事の傍ら小さな田舎町で生活することになった。
何もない町と思っていた場所。武史に案内をされる度にこの町の魅力に気付いていく。それと共に、元恋人の柳田への想いと、ただの年下のはとこだった武史への想いも少しずつ変わっていく。
田舎の町で繰り広げられる、ラブストーリーです。
※R18にはマークをつけています。
ストーリー重視のため、最後の方にしか出てきません。
小説家になろう様、エブリスタ様、カクヨム様にも投稿しています。
ハッピーエンドの予定です。
【R18】幼馴染な陛下は、わたくしのおっぱいお好きですか?💕
月極まろん
恋愛
幼なじみの陛下に告白したら、両思いだと分かったので、甘々な毎日になりました。
でも陛下、本当にわたくしに御不満はございませんか?
危害を加えられたので予定よりも早く婚約を白紙撤回できました
しゃーりん
恋愛
階段から突き落とされて、目が覚めるといろんな記憶を失っていたアンジェリーナ。
自分のことも誰のことも覚えていない。
王太子殿下の婚約者であったことも忘れ、結婚式は来年なのに殿下には恋人がいるという。
聞くところによると、婚約は白紙撤回が前提だった。
なぜアンジェリーナが危害を加えられたのかはわからないが、それにより予定よりも早く婚約を白紙撤回することになったというお話です。
【完結】お義父様と義弟の溺愛が凄すぎる件
百合蝶
恋愛
お母様の再婚でロバーニ・サクチュアリ伯爵の義娘になったアリサ(8歳)。
そこには2歳年下のアレク(6歳)がいた。
いつもツンツンしていて、愛想が悪いが(実話・・・アリサをーーー。)
それに引き替え、ロバーニ義父様はとても、いや異常にアリサに構いたがる!
いいんだけど触りすぎ。
お母様も呆れからの憎しみも・・・
溺愛義父様とツンツンアレクに愛されるアリサ。
デビュタントからアリサを気になる、アイザック殿下が現れーーーーー。
アリサはの気持ちは・・・。
【完結】え、お嬢様が婚約破棄されたって本当ですか?
瑞紀
恋愛
「フェリシア・ボールドウィン。お前は王太子である俺の妃には相応しくない。よって婚約破棄する!」
婚約を公表する手はずの夜会で、突然婚約破棄された公爵令嬢、フェリシア。父公爵に勘当まで受け、絶体絶命の大ピンチ……のはずが、彼女はなぜか平然としている。
部屋まで押しかけてくる王太子(元婚約者)とその恋人。なぜか始まる和気あいあいとした会話。さらに、親子の縁を切ったはずの公爵夫妻まで現れて……。
フェリシアの執事(的存在)、デイヴィットの視点でお送りする、ラブコメディー。
ざまぁなしのハッピーエンド!
※8/6 16:10で完結しました。
※HOTランキング(女性向け)52位,お気に入り登録 220↑,24hポイント4万↑ ありがとうございます。
※お気に入り登録、感想も本当に嬉しいです。ありがとうございます。
【R18】私は婚約者のことが大嫌い
みっきー・るー
恋愛
侯爵令嬢エティカ=ロクスは、王太子オブリヴィオ=ハイデの婚約者である。
彼には意中の相手が別にいて、不貞を続ける傍ら、性欲を晴らすために婚約者であるエティカを抱き続ける。
次第に心が悲鳴を上げはじめ、エティカは執事アネシス=ベルに、私の汚れた身体を、手と口を使い清めてくれるよう頼む。
そんな日々を続けていたある日、オブリヴィオの不貞を目の当たりにしたエティカだったが、その後も彼はエティカを変わらず抱いた。
※R18回は※マーク付けます。
※二人の男と致している描写があります。
※ほんのり血の描写があります。
※思い付きで書いたので、設定がゆるいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる