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幼馴染として最も親しい存在であったメリーに裏切られてしまい、再び王宮に戻ることとなった。今度は棺ではなくて立派な馬車…まあ、当然のことだろう。僕はこれからアンナ様と婚約することになるのだから。
いいのか、悪いのか…いいに決まっている。そう考えるんだ。僕の利点は物事をなんでもポジティブに考えること…結果がどうなっても、それは自分にとっては必ずいい結果になると信じること。もしも、メリーと今後の人生を共に歩むとしたら…所詮は田舎下級貴族ライフが続くだけなのだ。男たるもの…そして、貴族たるもの常に向上心が必要になってくる。アンナ様と婚約すれば、場合によっては皇帝陛下の座に就くことだって出来るかもしれない…なんて素晴らしいことではないか。
「もうじき王宮に到着します…」と案内があった。僕は頷いた。馬車は検問所を素通りして…入院していた病院を通過して…ここからは全く立ち入ったことのない領域となった。
「ロビンソン殿が帰って来たわ!」
王宮の中でひと際大きな建築物…恐らくは皇帝陛下一族の住まいなのだろう。その玄関の前で既に顔馴染みとなったアンナ様が僕の到着を待っていた。
「ロビンソン殿?どうしてお逃げになったのですか?ひょっとして…お戯れがお好きなんですかぁっ?」
なんて答えればいいか分からなかったので、口を割らずにアンナ様とは反対の方を見ていた。すると、アンナ様はまた態度を変えて、「今度逃げるような真似をしたら…分かっていますね?」と言った。
怖いアンナ様が戻ってきた…加えてもうここから逃げられないことを悟った。
恐ろしいアンナ様に上手く対処出来るのか?
いいのか、悪いのか…いいに決まっている。そう考えるんだ。僕の利点は物事をなんでもポジティブに考えること…結果がどうなっても、それは自分にとっては必ずいい結果になると信じること。もしも、メリーと今後の人生を共に歩むとしたら…所詮は田舎下級貴族ライフが続くだけなのだ。男たるもの…そして、貴族たるもの常に向上心が必要になってくる。アンナ様と婚約すれば、場合によっては皇帝陛下の座に就くことだって出来るかもしれない…なんて素晴らしいことではないか。
「もうじき王宮に到着します…」と案内があった。僕は頷いた。馬車は検問所を素通りして…入院していた病院を通過して…ここからは全く立ち入ったことのない領域となった。
「ロビンソン殿が帰って来たわ!」
王宮の中でひと際大きな建築物…恐らくは皇帝陛下一族の住まいなのだろう。その玄関の前で既に顔馴染みとなったアンナ様が僕の到着を待っていた。
「ロビンソン殿?どうしてお逃げになったのですか?ひょっとして…お戯れがお好きなんですかぁっ?」
なんて答えればいいか分からなかったので、口を割らずにアンナ様とは反対の方を見ていた。すると、アンナ様はまた態度を変えて、「今度逃げるような真似をしたら…分かっていますね?」と言った。
怖いアンナ様が戻ってきた…加えてもうここから逃げられないことを悟った。
恐ろしいアンナ様に上手く対処出来るのか?
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