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私とザイツ様の一晩の関係は改めて物議をかもす結果となった。

何度も言う通り、私は自分が悪いと感じることはないのだ。だって……どう考えてもザイツ様に問題があるでしょう???女としての魅力がないと思うんだったら、即刻離縁すればいいと思うわけ。

それなのに……私を放そうとしない。束縛を好んでいるだけ。どうしてかしら???

「マリア様は結局のところ役立たずなのかしら???」

メイドたちは改めて話を始めた。

「役立たず……まあ、そういうことになるんでしょうねえ。なんたって、魅力がないでしょう。あの方は」

「まあ、そうね。全て最初から分かっていたこと……でも、改めて考えてみると、結構残酷よね」

「残酷……まあ、そうだね」

「でもさ、このまま子供ができないってことになると……いよいよ大問題になるんじゃないかしら???」

「そうだね……でも仕方がないか……」

子供ができない、役立たず……糾弾されて離縁を迫られるのが普通だ。私は???

どうしてまだ離縁の話が来ないのかしら???


*******************************************************


「ザイツ様……少しお話よろしいですか???」

「ああ、問題ないさ。何かな???」

「皇帝陛下の件についてです」

「父上の件???もう終わったんじゃないのか???」

「ええ、そうなんですが、この件につきまして重大な報告がございます……」


「ひょっとして……私が想像しているとおりのことだった……とか???」

「どうやら、その可能性が高いかもしれません……」

「そうかそうか……ならば、より一層マリアを野放しにすることはできないか……」

ザイツ様はそう言った。この二人のやり取りが私の耳元に届いていると、彼らは気が付いていたのだろうか???

自慢ではないが、私は地獄耳だから……。
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