王子様、あなたの不貞を私は隠します

12

「なあ、ソーニャ。お前はいつからわたしのいうことを聞かなくなってしまったのかな？？？」

「そう言うことではありません！！！！！」

「まあ、いいや。さあ、脱ぐんだ……」


「これでは……乱交ではありませんか！！！！！」

若いメイドたちは言いました。実際のところ、このままでは乱交になってしまうと思いました。

「乱交だとしたら、この世界の決まりで禁じられております！！！！！」

「乱交だって？？？そんなことはない。合意の上での交わりだとすれば、それは乱交とは言わないのだ。さあ、お前たち。すぐに服を脱いで準備するんだ」

アンソニー様がこのように言いますと、それまですっかり寝込んでいた貴族たちが一斉に起き出しました。みんな、ソーニャの噂は知っていて、下品な女と交わりたいと言う欲望は少なからず抱え込んでいたのです。そのソーニャが目の前にいるわけでございました。だからこそ、これはチャンスだったわけです。

「アンソニー様、本当によろしいのですか？？？」

「もちろんだ。この女を可愛がってやるんだ……」

「承知いたしました！！」

貴族たちはすぐさまソーニャを取り囲みました。

「ちょっと、これは流石に酷すぎますわ！！！！！」

若いメイドたちが言いました。

「アンソニー様、恐れながら申し上げます！！！！！あなた様は卑怯です！！！！！そして、この世界で最も愚かだと思います！！！！！ソーニャ様の扱いがあまりにも酷すぎますわ。そして……クレア様はなんなんですか？？？あんな方を愛するくらいだったら……もっと、ソーニャ様のことを労ってください！！！！！」

メイドたちの発言を聞いて、流石にアンソニー様はキレ始めました。

「お前たち……言っていいことと悪いことの区別がついていないようだな……」

怖いアンソニー様……でも、メイドたちは諦めませんでした。

一方、アンソニー様の関心が若いメイドたちにむき始めた頃合い、貴族たちはついにソーニャを捕まえてしまいました。

「離して！！！！！あなたたち、こんなことをして許されるとでも思っているの？？？」

ソーニャはいつものように怒るのでした。

「構わないさ。だって、皇帝陛下の許可を得ているんだから！！！！！」

言う通りでした。それを言われてしまうと、さすがのソーニャも返す言葉がありませんでした。

「さあ、俺たちと濃厚な夜を過ごそうぜ！！！！！」

そう言って、ソーニャを抱き抱えたのでした。

「離して！！！！！」

ソーニャは泣いておりました。

「あああああっ！！！！！」

ソーニャが思い描く理想はどんどん崩壊していくのでした。