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「彼が……ソフィア殿を救い出すことができるか……非常に難しい問題だと思うがな……」

サンダー様はそう言って、今度は私の方を向いた。

「それはそうと……マリア殿は私のことを愛してくれるかな???」

「ええ……あなた様が私のことを愛して下さると言うのなら……私もあなた様のことを愛そうと思いますわ」

「そうかそうか……ああ、それを聞いて安心したよ。さあ、行こうか。私たちの世界へ……」

なんて、サンダー様がかっこつけるのが少しおかしいと思ったけど、実際のところ、サンダー様は本当に私たちだけの世界を作ることができたようだ。

「こうしてこうして……こうすると、ここは私たち以外誰もいない世界になる。ここが、愛の巣窟となるわけだ……」

「すごいですね。ひょっとしてサンダー様は魔法使いかなにかですか???」

私は興味本位に質問してみた。すると、サンダー様は嬉しそうに、

「王家の中には魔法能力を継ぐ者が一定数いて……どうやら、私もその中の一人なんだ」

と言った。まあ確かに、ソフィアを鏡の世界に閉じ込めるとか、世界を分離するとか、そう言うおとぎ話みたいなことを平然とやってのけるのだから、魔法使いに違いないんだ。

「そうなんですね。すごいです。それはそうと……この世界に閉じこもって、どうするんですか???」

「そうだな……。愛の結晶でもたくさん作るか???」

サンダー様は言った。愛の結晶……要するにたくさん子作りするってことかしら???私はそう考えた。でも、どうやらサンダー様の意図するものは少し違うようだった……。

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