10 / 24
10
しおりを挟む
「それで、お話とは何でしょうか???」
私の態度は……少しつっけんどんだっただろうか。別に意識していたわけではなかった。ただ何となく。
赦してくれるよね???だって、ザイツ様が私のことをそんな感じに扱ってきたのだから。
「申し訳なかった……」
ザイツ様はそう言って、私に謝罪をした。
「それは……どういう意味でしょうか???」
もちろん、どうしてザイツ様が謝罪するのか、私には分からなった。
「だって……寂しかっただろう???最近、私が君の相手を十分できていなかったから……」
「なるほど……そう言うことですか」
「ああ、申し訳ないと思っている……」
「だって……あなた様が戦争のことばかり考えていらっしゃるから、仕方ないんじゃないですか???」
私は少し皮肉交じりに言ってみた。
「戦争のこと……ああ、それは大した問題じゃない」
「いやいや、大した問題でしょう……」
「そう思うか???まあいい。それはどのみち、君には関係ない話なのだから……」
関係ない……とてもそうには思えなかった。でもまあ、本人がそう言っているのだから、これ以上追求する必要もないと思ったのでやめた。
「それでだ……この戦争が我々の勝利に終わることはほぼ確実なのだが……私はこれから戦争の前線に行こうと思っているんだ……」
やはり、噂通り……私はそう思った。
「その理由は???」
一応気になって質問してみた。
「大将が安全なところにいたら、兵士の士気が下がるってものだろう???」
まあ、言われて見ればその通りだ。最も、戦争なんて最初から反対だから、どんな結論にせよ、とっとと終わってほしいと思いながらも。
「まあ、そう言うことだから。寂しいかもしれないが……」
ザイツ様は最後にこう言った。
「私は今でも、君のことを最良の伴侶だと思っている。君が私のことをどう思っているか……それは分からない。でも、君がもし、私のことを嫌いになってしまったのならば、後は適当にやってくれていいから……」
ザイツ様の言葉をそのまま信じるならば、私の方が悪者のように思えた。
どうしてなんだろう???私には理解できなかった。
私の態度は……少しつっけんどんだっただろうか。別に意識していたわけではなかった。ただ何となく。
赦してくれるよね???だって、ザイツ様が私のことをそんな感じに扱ってきたのだから。
「申し訳なかった……」
ザイツ様はそう言って、私に謝罪をした。
「それは……どういう意味でしょうか???」
もちろん、どうしてザイツ様が謝罪するのか、私には分からなった。
「だって……寂しかっただろう???最近、私が君の相手を十分できていなかったから……」
「なるほど……そう言うことですか」
「ああ、申し訳ないと思っている……」
「だって……あなた様が戦争のことばかり考えていらっしゃるから、仕方ないんじゃないですか???」
私は少し皮肉交じりに言ってみた。
「戦争のこと……ああ、それは大した問題じゃない」
「いやいや、大した問題でしょう……」
「そう思うか???まあいい。それはどのみち、君には関係ない話なのだから……」
関係ない……とてもそうには思えなかった。でもまあ、本人がそう言っているのだから、これ以上追求する必要もないと思ったのでやめた。
「それでだ……この戦争が我々の勝利に終わることはほぼ確実なのだが……私はこれから戦争の前線に行こうと思っているんだ……」
やはり、噂通り……私はそう思った。
「その理由は???」
一応気になって質問してみた。
「大将が安全なところにいたら、兵士の士気が下がるってものだろう???」
まあ、言われて見ればその通りだ。最も、戦争なんて最初から反対だから、どんな結論にせよ、とっとと終わってほしいと思いながらも。
「まあ、そう言うことだから。寂しいかもしれないが……」
ザイツ様は最後にこう言った。
「私は今でも、君のことを最良の伴侶だと思っている。君が私のことをどう思っているか……それは分からない。でも、君がもし、私のことを嫌いになってしまったのならば、後は適当にやってくれていいから……」
ザイツ様の言葉をそのまま信じるならば、私の方が悪者のように思えた。
どうしてなんだろう???私には理解できなかった。
0
あなたにおすすめの小説
婚約者に裏切られた女騎士は皇帝の側妃になれと命じられた
ミカン♬
恋愛
小国クライン国に帝国から<妖精姫>と名高いマリエッタ王女を側妃として差し出すよう命令が来た。
マリエッタ王女の侍女兼護衛のミーティアは嘆く王女の監視を命ぜられるが、ある日王女は失踪してしまった。
義兄と婚約者に裏切られたと知ったミーティアに「マリエッタとして帝国に嫁ぐように」と国王に命じられた。母を人質にされて仕方なく受け入れたミーティアを帝国のベルクール第二皇子が迎えに来た。
二人の出会いが帝国の運命を変えていく。
ふわっとした世界観です。サクッと終わります。他サイトにも投稿。完結後にリカルドとベルクールの閑話を入れました、宜しくお願いします。
2024/01/19
閑話リカルド少し加筆しました。
ハイパー王太子殿下の隣はツライよ! ~突然の婚約解消~
緑谷めい
恋愛
私は公爵令嬢ナタリー・ランシス。17歳。
4歳年上の婚約者アルベルト王太子殿下は、超優秀で超絶イケメン!
一応美人の私だけれど、ハイパー王太子殿下の隣はツライものがある。
あれれ、おかしいぞ? ついに自分がゴミに思えてきましたわ!?
王太子殿下の弟、第2王子のロベルト殿下と私は、仲の良い幼馴染。
そのロベルト様の婚約者である隣国のエリーゼ王女と、私の婚約者のアルベルト王太子殿下が、結婚することになった!? よって、私と王太子殿下は、婚約解消してお別れ!? えっ!? 決定ですか? はっ? 一体どういうこと!?
* ハッピーエンドです。
大嫌いな令嬢
緑谷めい
恋愛
ボージェ侯爵家令嬢アンヌはアシャール侯爵家令嬢オレリアが大嫌いである。ほとんど「憎んでいる」と言っていい程に。
同家格の侯爵家に、たまたま同じ年、同じ性別で産まれたアンヌとオレリア。アンヌには5歳年上の兄がいてオレリアには1つ下の弟がいる、という点は少し違うが、ともに実家を継ぐ男兄弟がいて、自らは将来他家に嫁ぐ立場である、という事は同じだ。その為、幼い頃から何かにつけて、二人の令嬢は周囲から比較をされ続けて来た。
アンヌはうんざりしていた。
アンヌは可愛らしい容姿している。だが、オレリアは幼い頃から「可愛い」では表現しきれぬ、特別な美しさに恵まれた令嬢だった。そして、成長するにつれ、ますますその美貌に磨きがかかっている。
そんな二人は今年13歳になり、ともに王立貴族学園に入学した。
崖っぷち令嬢の生き残り術
甘寧
恋愛
「婚約破棄ですか…構いませんよ?子種だけ頂けたらね」
主人公であるリディアは両親亡き後、子爵家当主としてある日、いわく付きの土地を引き継いだ。
その土地に住まう精霊、レウルェに契約という名の呪いをかけられ、三年の内に子供を成さねばならなくなった。
ある満月の夜、契約印の力で発情状態のリディアの前に、不審な男が飛び込んできた。背に腹はかえられないと、リディアは目の前の男に縋りついた。
知らぬ男と一夜を共にしたが、反省はしても後悔はない。
清々しい気持ちで朝を迎えたリディアだったが……契約印が消えてない!?
困惑するリディア。更に困惑する事態が訪れて……
あなたが残した世界で
天海月
恋愛
「ロザリア様、あなたは俺が生涯をかけてお守りすると誓いましょう」王女であるロザリアに、そう約束した初恋の騎士アーロンは、ある事件の後、彼女との誓いを破り突然その姿を消してしまう。
八年後、生贄に選ばれてしまったロザリアは、最期に彼に一目会いたいとアーロンを探し、彼と再会を果たすが・・・。
【完結】 婚約破棄間近の婚約者が、記憶をなくしました
瀬里@SMARTOON8/31公開予定
恋愛
その日、砂漠の国マレから留学に来ていた第13皇女バステトは、とうとうやらかしてしまった。
婚約者である王子ルークが好意を寄せているという子爵令嬢を、池に突き落とそうとしたのだ。
しかし、池には彼女をかばった王子が落ちることになってしまい、更に王子は、頭に怪我を負ってしまった。
――そして、ケイリッヒ王国の第一王子にして王太子、国民に絶大な人気を誇る、朱金の髪と浅葱色の瞳を持つ美貌の王子ルークは、あろうことか記憶喪失になってしまったのである。(第一部)
ケイリッヒで王子ルークに甘やかされながら平穏な学生生活を送るバステト。
しかし、祖国マレではクーデターが起こり、バステトの周囲には争乱の嵐が吹き荒れようとしていた。
今、為すべき事は何か?バステトは、ルークは、それぞれの想いを胸に、嵐に立ち向かう!(第二部)
全33話+番外編です
小説家になろうで600ブックマーク、総合評価5000ptほどいただいた作品です。
拍子挿絵を描いてくださったのは、ゆゆの様です。 挿絵の拡大は、第8話にあります。
https://www.pixiv.net/users/30628019
https://skima.jp/profile?id=90999
旦那様に「君を愛する気はない」と言い放たれたので、「逃げるのですね?」と言い返したら甘い溺愛が始まりました。
海咲雪
恋愛
結婚式当日、私レシール・リディーアとその夫となるセルト・クルーシアは初めて顔を合わせた。
「君を愛する気はない」
そう旦那様に言い放たれても涙もこぼれなければ、悲しくもなかった。
だからハッキリと私は述べた。たった一文を。
「逃げるのですね?」
誰がどう見ても不敬だが、今は夫と二人きり。
「レシールと向き合って私に何の得がある?」
「可愛い妻がなびくかもしれませんわよ?」
「レシール・リディーア、覚悟していろ」
それは甘い溺愛生活の始まりの言葉。
[登場人物]
レシール・リディーア・・・リディーア公爵家長女。
×
セルト・クルーシア・・・クルーシア公爵家長男。
デブスの伯爵令嬢と冷酷将軍が両思いになるまで~痩せたら死ぬと刷り込まれてました~
バナナマヨネーズ
恋愛
伯爵令嬢のアンリエットは、死なないために必死だった。
幼い頃、姉のジェシカに言われたのだ。
「アンリエット、よく聞いて。あなたは、普通の人よりも体の中のマナが少ないの。このままでは、すぐマナが枯渇して……。死んでしまうわ」
その言葉を信じたアンリエットは、日々死なないために努力を重ねた。
そんなある日のことだった。アンリエットは、とあるパーティーで国の英雄である将軍の気を引く行動を取ったのだ。
これは、デブスの伯爵令嬢と冷酷将軍が両思いになるまでの物語。
全14話
※小説家になろう様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる