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そんな噂は王宮の中でも広がった。ただ、どちらかと言うと私の方に問題があるというスタンスで描かれることが多いようだった。メイドたちの噂話と言えば、やはり、私たちの関係だから。

「ねえねえ、あのお二人はどうなったのかしら???」

「どうって……あれから全く進展はないんじゃないの???」

「そうなの???以外ねえ。と言うよりもさ、あの二人が婚約したのは、純粋に子供を作るためだけなんでしょう???」

「それにしても……マリア様を選ぶだなんて、ザイツ様も中々物好きな方よねえ。こんなことを言っては申し訳ないけれども……全然綺麗じゃないでしょう???」

「それね、みんなが思っていることよ。だってさ……私と比べても、やっぱり私の方が美しいって思うでしょう???」

「そうねえ。それに……貴方の方が胸も大きいし、いい形のお尻をしているし……」

「ちょっと、どこ触ってるのよ!!!!」

「ああ、ごめんごめん。でもさ、やっぱりマリア様には女の魅力ってものが全くないんじゃないかしら???」

「それは言えてるわね。あれじゃ、仮に一晩を共にしても、何も起きやしないか……」

「でも、そうしたら、一生子供なんてできないんじゃないかしら???」

「まあ、そうだろうなあ……」

「だったらさ……私たちがこっそり、ザイツ様の子供を身籠ってしまったら……どうかしら???」

「それじゃ、あまりにも身分違いでしょう……」

「この際、身分とかそんなこと言ってる場合じゃないでしょう???だって、もう婚約してしまったんだから、いまさら新しい婚約者を迎え入れることだってできないし……そしたら、私たちがこっそり子供を作ってしまえば……ひょっとしたら、新しい妃になることだってできるかもよ!!!!」

メイドたちは盛り上がっていた。まるで、私の耳元で訴えかけているように……でも、それが痛いほどの現実だった。

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