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その9

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自由を手にしても、これからどこに行けばいいのか分からない。

まあ、そんなものと割り切ってしまえばいいのかもしれない。

だけど……心のどこかで彼を探している。


こんな淡い期待を抱くのは、本当にバカばかしいことだと思っている。


でも、その反対のところに、もう一人の私がいて。


この抑え込めない感情に、誰かが答えを与えてくれる日まで。


私は旅を続ける。

またいつか、彼の声が、私を呼びさましてくれる日まで……さようなら。
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