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さっさと出ていけ!
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「は?何を言っているんですか?」
男は狼狽えたように、私の手を握りしめた。
「いやいやいや、お帰りください」
「貴女、不幸じゃないですか」
「勝手に決めないで!幸せよ」
「婚約者を寝とられるって大騒ぎしていたじゃないですか」
そういえば、そんな事も言っていたような気がする。
「いや、あんな尻軽そうな男。さっさと、既成事実作ってもらって、別れた方が私には良さそうですし」
「突然、なんでそんな事言うんですか!惚れ薬作るって言ってたじゃないですか」
「いらないわよ。そんなもの」
「やや!悪霊に呪われるかもしれません」
男は突然、いかにもな事を言い出す。
「勝手に決めないで」
「除霊してあげますよ」
悪霊に取り憑かれていないのに、なんで除霊する必要があるんだよ!そもそも、どっから出てきたんだ悪霊は!
「ご先祖様を大切にするので、お引き取りを!何か困ったことがあったら連絡しますから、そちからこないでください」
私の断りで男は渋々と言った様子で帰り支度を始めた。
「それではまた」
男はそう言い残して、屋敷から出ていった。
そして、道に出た瞬間。
「お嬢様~!惚れ薬はちゃんと作りますよ~!婚約者様の心を掴むために!まずはスケスケの下着と~!」
男はなぜか、往来で大声を出して叫びだす。
「それと、精力剤ですね。盛っちゃってください!ついでに縛っちゃいましょう。後は、既成事実あるのみです!頑張ってください!」
男の言っている事は、あながち間違いではないけれど、エグいものだった。
というか、市民が何事かと大人数で見に来ているではないか!
「やめんかい!」
この世界の宗教団体には関わらない方がいいと私は改めて思った。
実母の宗教団体を撃退した話と、伯母の襲来ネタが笑いのツボ過ぎて書いてしまいました
男は狼狽えたように、私の手を握りしめた。
「いやいやいや、お帰りください」
「貴女、不幸じゃないですか」
「勝手に決めないで!幸せよ」
「婚約者を寝とられるって大騒ぎしていたじゃないですか」
そういえば、そんな事も言っていたような気がする。
「いや、あんな尻軽そうな男。さっさと、既成事実作ってもらって、別れた方が私には良さそうですし」
「突然、なんでそんな事言うんですか!惚れ薬作るって言ってたじゃないですか」
「いらないわよ。そんなもの」
「やや!悪霊に呪われるかもしれません」
男は突然、いかにもな事を言い出す。
「勝手に決めないで」
「除霊してあげますよ」
悪霊に取り憑かれていないのに、なんで除霊する必要があるんだよ!そもそも、どっから出てきたんだ悪霊は!
「ご先祖様を大切にするので、お引き取りを!何か困ったことがあったら連絡しますから、そちからこないでください」
私の断りで男は渋々と言った様子で帰り支度を始めた。
「それではまた」
男はそう言い残して、屋敷から出ていった。
そして、道に出た瞬間。
「お嬢様~!惚れ薬はちゃんと作りますよ~!婚約者様の心を掴むために!まずはスケスケの下着と~!」
男はなぜか、往来で大声を出して叫びだす。
「それと、精力剤ですね。盛っちゃってください!ついでに縛っちゃいましょう。後は、既成事実あるのみです!頑張ってください!」
男の言っている事は、あながち間違いではないけれど、エグいものだった。
というか、市民が何事かと大人数で見に来ているではないか!
「やめんかい!」
この世界の宗教団体には関わらない方がいいと私は改めて思った。
実母の宗教団体を撃退した話と、伯母の襲来ネタが笑いのツボ過ぎて書いてしまいました
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