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そうこうしているうちに15歳を迎えた。
この国では15歳になると王立学園に入る事になっている。
当然、私はネイトとは接見禁止なので王立学園には入る事はできない。
だから私は、そこ以外の学校を探し出して父にここに行くと伝えた。
その瞬間だった。今まで何も言わなかった父が爆発した。
「寄宿学校に行きたい?!大概にしろ!」
私を怒鳴りつける父の姿を見ながら、なんてこの人は大人気ないのだろうと思ってしまった。
「誓約書を守れませんから」
私はしれっと返すと、父は頭を抱えた。
誓約書があるから、と、私は完全に引きこもりの生活を送っていた。
流石に運動不足になるのはいけないので、屋敷の中を歩くことはあったが、それ以外では一切外に出ていない。
つまり好き勝手生活してエンジョイまでしているのだ。
「もういいだろう。昔のことを今も引きずって……、いい加減にしろ」
父は私の行動を叱責した。今まで黙認してきたくせに。何が気に食わないのか、理解ができない。
「いいえ、よくありません。私は自分の責務を果たしたいのです」
「だから、それをやめろと言っているんだ。もういいだろう?私は寄宿学校に入るのを許さない」
父は絶対に認めないと言い出す。
誓約書を言い訳にネイトから距離を取っている今なら、ゲームのような展開にはならないけれど、王立学園に行ってしまったら全てが無駄になってしまう。
ネイトの事だから、思い込みが激しい男なので、ヒロインとすれ違っただけで虐めをしたと勘違いしそうだ。
嫌いだ。と、どれだけ伝えても自分のことが好きだと信じて疑わない気がする。
ぬるま湯に浸かり切った今の生活をしていて思うのだ。針の筵のような人生なんて嫌だと。
だから、せめて冷め切った夫婦生活であっても、周囲から「コウモリのような女」だとは思われたくない。
「ここの入学を認めてくれないなら、ここから飛び降ります」
するりと口から出た言葉に自分でも驚いていた。ちなみにここは3階だ。
まあ、飛び降りても木があるので無事だろう。
「やれる物ならやってみろ!お前にそんな勇気なんてないだろ!」
売り言葉に買い言葉で、苛立ち混じりにできないくせに。と、父に言われて私は腹を括った。
「わかりました!」
私は返事をすると、ベランダへと向かった。
そして、柵を跨ぐとそのまま飛び降りた。
ちなみに、木がクッションになるので軽傷だと分かっていてやっている。
何度か「家出ごっこ」をするために飛び降りたので実証済みだ。
「あ、おい!」
父の制止する声が聞こえた。
だが気にしない。
私は木がクッションとなり、ほぼ無傷で地面に着地した。
点数を10点満点だとすると10.5点の綺麗な着地だ。
「ヘスティア!!」
父が息を切らして私のところへと走ってやってきた。
「残念、失敗しました。次は王立学園の入園式の日に頭から着地します」
だから、私はにっこり笑って返した。
次は失敗しないぞ。と。
「……!」
父は寄宿学校への入学を快く許可してくれた。
そして、数年間、私は楽しく寄宿学校で過ごした。
もちろん里帰りなど一切しない。面倒だからだ。
その間も、ネイトからの手紙は届いた。きっと、友達がいなくて暇なのだろう。
可哀想だから、返事をちゃんと書いてやった。
ネイトから卒業パーティーのエスコートをしたいと手紙が届いたが、断っておいた。
両親も参加したいと手紙をよこしてきたが、必要ないと断っておいた。
一人の卒業パーティーはとても楽しかった。
後から聞いたが、ぼっちで卒業パーティーに参加したオモシレー女は私だけだったようだ。
ネイトの王立学園ではカオスな事が起こっていたらしく、後に父から「寄宿学校に行かせてよかった」と言われた時は思わずガッツポーズをしてしまった。
それから、一年が経過して、ネイトと婚姻する日を迎えた。
……式よりも先に書類にサインをして婚姻する事になっていた。
ギザギザハートすぎる主人公です
そうこうしているうちに15歳を迎えた。
この国では15歳になると王立学園に入る事になっている。
当然、私はネイトとは接見禁止なので王立学園には入る事はできない。
だから私は、そこ以外の学校を探し出して父にここに行くと伝えた。
その瞬間だった。今まで何も言わなかった父が爆発した。
「寄宿学校に行きたい?!大概にしろ!」
私を怒鳴りつける父の姿を見ながら、なんてこの人は大人気ないのだろうと思ってしまった。
「誓約書を守れませんから」
私はしれっと返すと、父は頭を抱えた。
誓約書があるから、と、私は完全に引きこもりの生活を送っていた。
流石に運動不足になるのはいけないので、屋敷の中を歩くことはあったが、それ以外では一切外に出ていない。
つまり好き勝手生活してエンジョイまでしているのだ。
「もういいだろう。昔のことを今も引きずって……、いい加減にしろ」
父は私の行動を叱責した。今まで黙認してきたくせに。何が気に食わないのか、理解ができない。
「いいえ、よくありません。私は自分の責務を果たしたいのです」
「だから、それをやめろと言っているんだ。もういいだろう?私は寄宿学校に入るのを許さない」
父は絶対に認めないと言い出す。
誓約書を言い訳にネイトから距離を取っている今なら、ゲームのような展開にはならないけれど、王立学園に行ってしまったら全てが無駄になってしまう。
ネイトの事だから、思い込みが激しい男なので、ヒロインとすれ違っただけで虐めをしたと勘違いしそうだ。
嫌いだ。と、どれだけ伝えても自分のことが好きだと信じて疑わない気がする。
ぬるま湯に浸かり切った今の生活をしていて思うのだ。針の筵のような人生なんて嫌だと。
だから、せめて冷め切った夫婦生活であっても、周囲から「コウモリのような女」だとは思われたくない。
「ここの入学を認めてくれないなら、ここから飛び降ります」
するりと口から出た言葉に自分でも驚いていた。ちなみにここは3階だ。
まあ、飛び降りても木があるので無事だろう。
「やれる物ならやってみろ!お前にそんな勇気なんてないだろ!」
売り言葉に買い言葉で、苛立ち混じりにできないくせに。と、父に言われて私は腹を括った。
「わかりました!」
私は返事をすると、ベランダへと向かった。
そして、柵を跨ぐとそのまま飛び降りた。
ちなみに、木がクッションになるので軽傷だと分かっていてやっている。
何度か「家出ごっこ」をするために飛び降りたので実証済みだ。
「あ、おい!」
父の制止する声が聞こえた。
だが気にしない。
私は木がクッションとなり、ほぼ無傷で地面に着地した。
点数を10点満点だとすると10.5点の綺麗な着地だ。
「ヘスティア!!」
父が息を切らして私のところへと走ってやってきた。
「残念、失敗しました。次は王立学園の入園式の日に頭から着地します」
だから、私はにっこり笑って返した。
次は失敗しないぞ。と。
「……!」
父は寄宿学校への入学を快く許可してくれた。
そして、数年間、私は楽しく寄宿学校で過ごした。
もちろん里帰りなど一切しない。面倒だからだ。
その間も、ネイトからの手紙は届いた。きっと、友達がいなくて暇なのだろう。
可哀想だから、返事をちゃんと書いてやった。
ネイトから卒業パーティーのエスコートをしたいと手紙が届いたが、断っておいた。
両親も参加したいと手紙をよこしてきたが、必要ないと断っておいた。
一人の卒業パーティーはとても楽しかった。
後から聞いたが、ぼっちで卒業パーティーに参加したオモシレー女は私だけだったようだ。
ネイトの王立学園ではカオスな事が起こっていたらしく、後に父から「寄宿学校に行かせてよかった」と言われた時は思わずガッツポーズをしてしまった。
それから、一年が経過して、ネイトと婚姻する日を迎えた。
……式よりも先に書類にサインをして婚姻する事になっていた。
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