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『来週の日曜日にそっちに行く』
正己から来たメールはこちらの都合なんてまるで無視した物だ。
今までの自分だったら喜んで飛びついたけれど、胸に何かつかえたような違和感を感じる。
正己ってこんなにも自分勝手だっただろうか?
ドタキャンは当たり前。酷いと全く連絡なんてなくて何度も待たされた。そして、日が経つと悪びれる事なくけろっとした顔で謝ってくるのだ。
「夜中に一方的に電話をしてきたと思ったら、都合は無視して会う日取りを決めて、何考えてるんだろう」
高梨と会う約束を取り付けたせいか、余計にそれを感じていた。
彼は私の意見をちゃんと尊重してくれる。勝手に決めないで前もって確認してくれた。それに、表面上だけではなく優しい。
私は『わかった。相手にも確認をするね』と返事を返した。
その、返事は『疑われたくなかったら彼氏を絶対に連れてくるように。あと、お店とかは全部任せるから』そう記されていた。
何を疑われているのだろう。別に私は正己と浮気なんてしていないというのに。
とても、都合よく扱われているような気がする。
なぜだろうとてもモヤモヤした。
初めて、正己への恋心を疑い始めていた。
正己から来たメールはこちらの都合なんてまるで無視した物だ。
今までの自分だったら喜んで飛びついたけれど、胸に何かつかえたような違和感を感じる。
正己ってこんなにも自分勝手だっただろうか?
ドタキャンは当たり前。酷いと全く連絡なんてなくて何度も待たされた。そして、日が経つと悪びれる事なくけろっとした顔で謝ってくるのだ。
「夜中に一方的に電話をしてきたと思ったら、都合は無視して会う日取りを決めて、何考えてるんだろう」
高梨と会う約束を取り付けたせいか、余計にそれを感じていた。
彼は私の意見をちゃんと尊重してくれる。勝手に決めないで前もって確認してくれた。それに、表面上だけではなく優しい。
私は『わかった。相手にも確認をするね』と返事を返した。
その、返事は『疑われたくなかったら彼氏を絶対に連れてくるように。あと、お店とかは全部任せるから』そう記されていた。
何を疑われているのだろう。別に私は正己と浮気なんてしていないというのに。
とても、都合よく扱われているような気がする。
なぜだろうとてもモヤモヤした。
初めて、正己への恋心を疑い始めていた。
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