45 / 56
ナイジェル5
しおりを挟む
ナイジェル5
アストラとレオナルドの関係は変わらず。
ナイジェルは、このままではまずいと思った。
ただ、自分は何をすればいいのかわからなくて困っていた。
マリカとマリオなら何かいいアドバイスをくれるような気がして、ナイジェルは二人に声をかけた。
「レオナルド様はアストラ様に殴られればいいと思います」
「……」
マリカらしいアドバイスに、ナイジェルは無言になった。
殴って解決しないから困っているのだ。
もしも、自分を殴って解決するのなら、アストラとレオナルドからいくらでも殴られてもいい。
ナイジェルはそう思うくらい悩んでいた。
「あの、もしかして、間に入ったりしていませんか?」
「してる」
「うわ、余計なお世話」
ばっさりと切り捨てるマリカに、ナイジェルは言葉を失った。
その通りだとわかっているが、放っておくこともできない。
「……」
「でも、何かしたいって気持ちはわかりますよ」
気持ちはわかるが、余計なことをするなと言うマリカに、ナイジェルは頭を抱えたくなった。
良かれと思ってやったことが全て裏目に出ている。
わかっていたが。
マリカにお礼を言って離れると次はマリオに相談する事にした。
「ナイジェル様、余計な事していませんか?」
マリカ同様に鋭く聞いてくるマリオに、ナイジェルは、タジタジになった。
「心配で間に入ろうとしていた」
「はあ、余計な事です」
「二人きりで話す時間をちゃんと用意してあげてください。変に間に入るのもやめてください。どちらかが逃げそうですけど、ちゃんと捕まえて話をさせた方がいいと僕は思いますね」
マリオとマリカのアドバイスに、ナイジェルは自分がとても余計な事をしたのだと思い知った。
ただ、二人が話す場をちゃんと作るべきだとも考えた。
「レオナルド、アストラとちゃんと話をするべきだ」
ナイジェルは、アストラではなくレオナルドと話をした。
アストラにいう勇気がなかったからだ。
「……」
「腹を割って話した方がいい。……それを、アストラが望んでいるのかわからない。でも、何もなかったかのようになんてお互いにできないだろ。このままだったら、ずっとしこりのように残り続けるぞ」
「わかったよ」
レオナルドは、そう言ってどうしたらいいのかと考え込む。
ナイジェルは、下手なアドバイスをしても余計なことにしかならない気がしたので何も言わずに黙っていた。
作者もどうしたらいいのかわかりません
アストラとレオナルドの関係は変わらず。
ナイジェルは、このままではまずいと思った。
ただ、自分は何をすればいいのかわからなくて困っていた。
マリカとマリオなら何かいいアドバイスをくれるような気がして、ナイジェルは二人に声をかけた。
「レオナルド様はアストラ様に殴られればいいと思います」
「……」
マリカらしいアドバイスに、ナイジェルは無言になった。
殴って解決しないから困っているのだ。
もしも、自分を殴って解決するのなら、アストラとレオナルドからいくらでも殴られてもいい。
ナイジェルはそう思うくらい悩んでいた。
「あの、もしかして、間に入ったりしていませんか?」
「してる」
「うわ、余計なお世話」
ばっさりと切り捨てるマリカに、ナイジェルは言葉を失った。
その通りだとわかっているが、放っておくこともできない。
「……」
「でも、何かしたいって気持ちはわかりますよ」
気持ちはわかるが、余計なことをするなと言うマリカに、ナイジェルは頭を抱えたくなった。
良かれと思ってやったことが全て裏目に出ている。
わかっていたが。
マリカにお礼を言って離れると次はマリオに相談する事にした。
「ナイジェル様、余計な事していませんか?」
マリカ同様に鋭く聞いてくるマリオに、ナイジェルは、タジタジになった。
「心配で間に入ろうとしていた」
「はあ、余計な事です」
「二人きりで話す時間をちゃんと用意してあげてください。変に間に入るのもやめてください。どちらかが逃げそうですけど、ちゃんと捕まえて話をさせた方がいいと僕は思いますね」
マリオとマリカのアドバイスに、ナイジェルは自分がとても余計な事をしたのだと思い知った。
ただ、二人が話す場をちゃんと作るべきだとも考えた。
「レオナルド、アストラとちゃんと話をするべきだ」
ナイジェルは、アストラではなくレオナルドと話をした。
アストラにいう勇気がなかったからだ。
「……」
「腹を割って話した方がいい。……それを、アストラが望んでいるのかわからない。でも、何もなかったかのようになんてお互いにできないだろ。このままだったら、ずっとしこりのように残り続けるぞ」
「わかったよ」
レオナルドは、そう言ってどうしたらいいのかと考え込む。
ナイジェルは、下手なアドバイスをしても余計なことにしかならない気がしたので何も言わずに黙っていた。
作者もどうしたらいいのかわかりません
33
お気に入りに追加
6,547
あなたにおすすめの小説
政略より愛を選んだ結婚。~後悔は十年後にやってきた。~
つくも茄子
恋愛
幼い頃からの婚約者であった侯爵令嬢との婚約を解消して、学生時代からの恋人と結婚した王太子殿下。
政略よりも愛を選んだ生活は思っていたのとは違っていた。「お幸せに」と微笑んだ元婚約者。結婚によって去っていた側近達。愛する妻の妃教育がままならない中での出産。世継ぎの王子の誕生を望んだものの産まれたのは王女だった。妻に瓜二つの娘は可愛い。無邪気な娘は欲望のままに動く。断罪の時、全てが明らかになった。王太子の思い描いていた未来は元から無かったものだった。後悔は続く。どこから間違っていたのか。
他サイトにも公開中。
妹に婚約者を取られましたが、辺境で楽しく暮らしています
今川幸乃
ファンタジー
おいしい物が大好きのオルロンド公爵家の長女エリサは次期国王と目されているケビン王子と婚約していた。
それを羨んだ妹のシシリーは悪い噂を流してエリサとケビンの婚約を破棄させ、自分がケビンの婚約者に収まる。
そしてエリサは田舎・偏屈・頑固と恐れられる辺境伯レリクスの元に厄介払い同然で嫁に出された。
当初は見向きもされないエリサだったが、次第に料理や作物の知識で周囲を驚かせていく。
一方、ケビンは極度のナルシストで、エリサはそれを知っていたからこそシシリーにケビンを譲らなかった。ケビンと結ばれたシシリーはすぐに彼の本性を知り、後悔することになる。
実家から絶縁されたので好きに生きたいと思います
榎夜
ファンタジー
婚約者が妹に奪われた挙句、家から絶縁されました。
なので、これからは自分自身の為に生きてもいいですよね?
【ご報告】
書籍化のお話を頂きまして、31日で非公開とさせていただきますm(_ _)m
発売日等は現在調整中です。
婚約破棄された公爵令嬢は虐げられた国から出ていくことにしました~国から追い出されたのでよその国で竜騎士を目指します~
ヒンメル
ファンタジー
マグナス王国の公爵令嬢マチルダ・スチュアートは他国出身の母の容姿そっくりなためかこの国でうとまれ一人浮いた存在だった。
そんなマチルダが王家主催の夜会にて婚約者である王太子から婚約破棄を告げられ、国外退去を命じられる。
自分と同じ容姿を持つ者のいるであろう国に行けば、目立つこともなく、穏やかに暮らせるのではないかと思うのだった。
マチルダの母の祖国ドラガニアを目指す旅が今始まる――
※文章を書く練習をしています。誤字脱字や表現のおかしい所などがあったら優しく教えてやってください。
※第二章まで完結してます。現在、最終章について考え中です(第二章が考えていた話から離れてしまいました(^_^;))
書くスピードが亀より遅いので、お待たせしてすみませんm(__)m
※小説家になろう様にも投稿しています。
欠陥姫の嫁入り~花嫁候補と言う名の人質だけど結構楽しく暮らしています~
バナナマヨネーズ
恋愛
メローズ王国の姫として生まれたミリアリアだったが、国王がメイドに手を出した末に誕生したこともあり、冷遇されて育った。そんなある時、テンペランス帝国から花嫁候補として王家の娘を差し出すように要求されたのだ。弱小国家であるメローズ王国が、大陸一の国力を持つテンペランス帝国に逆らえる訳もなく、国王は娘を差し出すことを決めた。
しかし、テンペランス帝国の皇帝は、銀狼と恐れられる存在だった。そんな恐ろしい男の元に可愛い娘を差し出すことに抵抗があったメローズ王国は、何かあったときの予備として手元に置いていたミリアリアを差し出すことにしたのだ。
ミリアリアは、テンペランス帝国で花嫁候補の一人として暮らすことに中、一人の騎士と出会うのだった。
これは、残酷な運命に翻弄されるミリアリアが幸せを掴むまでの物語。
本編74話
番外編15話 ※番外編は、『ジークフリートとシューニャ』以外ノリと思い付きで書いているところがあるので時系列がバラバラになっています。
恋した殿下、あなたに捨てられることにします〜魔力を失ったのに、なかなか婚約解消にいきません〜
百門一新
恋愛
魔力量、国内第二位で王子様の婚約者になった私。けれど、恋をしたその人は、魔法を使う才能もなく幼い頃に大怪我をした私を認めておらず、――そして結婚できる年齢になった私を、運命はあざ笑うかのように、彼に相応しい可愛い伯爵令嬢を寄こした。想うことにも疲れ果てた私は、彼への想いを捨て、彼のいない国に嫁ぐべく。だから、この魔力を捨てます――。
※「小説家になろう」、「カクヨム」でも掲載
[完結]婚約破棄してください。そして私にもう関わらないで
みちこ
恋愛
妹ばかり溺愛する両親、妹は思い通りにならないと泣いて私の事を責める
婚約者も妹の味方、そんな私の味方になってくれる人はお兄様と伯父さんと伯母さんとお祖父様とお祖母様
私を愛してくれる人の為にももう自由になります
公爵令嬢の辿る道
ヤマナ
恋愛
公爵令嬢エリーナ・ラナ・ユースクリフは、迎えた5度目の生に絶望した。
家族にも、付き合いのあるお友達にも、慕っていた使用人にも、思い人にも、誰からも愛されなかったエリーナは罪を犯して投獄されて凍死した。
それから生を繰り返して、その度に自業自得で凄惨な末路を迎え続けたエリーナは、やがて自分を取り巻いていたもの全てからの愛を諦めた。
これは、愛されず、しかし愛を求めて果てた少女の、その先の話。
※暇な時にちょこちょこ書いている程度なので、内容はともかく出来についてはご了承ください。
追記
六十五話以降、タイトルの頭に『※』が付いているお話は、流血表現やグロ表現がございますので、閲覧の際はお気を付けください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる