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ナイジェル5

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ナイジェル5

 アストラとレオナルドの関係は変わらず。
 ナイジェルは、このままではまずいと思った。
 ただ、自分は何をすればいいのかわからなくて困っていた。
 マリカとマリオなら何かいいアドバイスをくれるような気がして、ナイジェルは二人に声をかけた。

「レオナルド様はアストラ様に殴られればいいと思います」

「……」

 マリカらしいアドバイスに、ナイジェルは無言になった。
 殴って解決しないから困っているのだ。
 もしも、自分を殴って解決するのなら、アストラとレオナルドからいくらでも殴られてもいい。
 ナイジェルはそう思うくらい悩んでいた。

「あの、もしかして、間に入ったりしていませんか?」

「してる」

「うわ、余計なお世話」

 ばっさりと切り捨てるマリカに、ナイジェルは言葉を失った。
 その通りだとわかっているが、放っておくこともできない。

「……」

「でも、何かしたいって気持ちはわかりますよ」

 気持ちはわかるが、余計なことをするなと言うマリカに、ナイジェルは頭を抱えたくなった。
 良かれと思ってやったことが全て裏目に出ている。
 わかっていたが。

 マリカにお礼を言って離れると次はマリオに相談する事にした。
 
「ナイジェル様、余計な事していませんか?」

 マリカ同様に鋭く聞いてくるマリオに、ナイジェルは、タジタジになった。

「心配で間に入ろうとしていた」

「はあ、余計な事です」

「二人きりで話す時間をちゃんと用意してあげてください。変に間に入るのもやめてください。どちらかが逃げそうですけど、ちゃんと捕まえて話をさせた方がいいと僕は思いますね」

 マリオとマリカのアドバイスに、ナイジェルは自分がとても余計な事をしたのだと思い知った。

 ただ、二人が話す場をちゃんと作るべきだとも考えた。

「レオナルド、アストラとちゃんと話をするべきだ」

 ナイジェルは、アストラではなくレオナルドと話をした。
 アストラにいう勇気がなかったからだ。

「……」

「腹を割って話した方がいい。……それを、アストラが望んでいるのかわからない。でも、何もなかったかのようになんてお互いにできないだろ。このままだったら、ずっとしこりのように残り続けるぞ」

「わかったよ」

 レオナルドは、そう言ってどうしたらいいのかと考え込む。
 ナイジェルは、下手なアドバイスをしても余計なことにしかならない気がしたので何も言わずに黙っていた。








 作者もどうしたらいいのかわかりません
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