もっと静かに好きと言え

ノーラ家のオリントの結婚相手は、唐突に決まった。

「すまない。オリント、お前の結婚相手が決まった。いけすかないエスト家のクロエちゃんだ」

エスト家は、長年ノーラ家と仲の悪い家門だ。

オリントは、それを聞かされた瞬間その場に膝をついて座り込んだ。

彼には長年の愛し合っていた恋人がいたからだ。
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