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手紙の中身
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「ここならいいか。与一様が帰ってくる前に読まないと、気が付かれる」
次の日、僕は監視のない学校帰りに、村井から渡されたチョコレートの箱を開けようとしていた。
今日の夜に与一は屋敷に帰ってくる。残された時間は少ない。
屋敷では村井が話せない内容だからこそ、これを僕に託したのだろう。
しかし、なぜ与一が監視している事をはじめから知っていた?思い当たることでもあるのだろうか?
考えるだけで時間が過ぎていく。今はやめておいた方がいい。
「時間がない。開けよう」
僕は箱の中身を開ける。
そこにあったのはチョコレートと、隙間に見えないようにと挟まれた手紙だ。
「手紙?」
『朔也君へ』とそこには記されていた。
「何だろう?」
最後に会った村井の挙動はどこか不審なところがあり、その理由が、この手紙に間違いなく記されている。
僕は気持ちが急き立てられつつもこの手紙に目を通した。
「嘘だ……」
手紙を半分読み終わり、僕の口からはそんな言葉しか出てこない。内容の全てが信じられなかった。
これは、常識的でも現実的でもない空想の世界のような話だ。
しかし、与一のあの少女を写真で見つめる目はすべてを真実だと訴えかけるようだった。それくらいの執念が垣間見えた。
あの少女の名前は真殿鳴海。
与一が唯一愛した女性……。真海の娘と表面上はなっているそうだ。
しかし、それは違う。
彼女の遺伝子をそっくりそのまま引き継いだ。クローンだと手紙には記されてある。
「鳴海が、あの子が、クローン?じゃあ、なぜ彼女を『唯一愛した女性』と言いきったんだ?」
僕の頭の中にはどす黒い雲のような不安と恐怖が広がっていく。
鳴海に与一は何をする気なのだろうか?ただ、手込めにするだけでは到底思えない。
「真海さんは……?」
彼女はこの状況を何故受け入れたんだ?
その理由を知るために僕は急いで手紙を目で追う。
与一の遠縁に当たる彼女は美しさからその目に止まり。僕同様に飼い慣らされていたそうだ。
彼女を愛したそうだが、年齢的な衰えや醜くなっていく自分自身の外見が、釣り合わないとその想いを叶えることはなかった。
「真海さんは自分のクローンを産まされたという事なのか?何故?嫌がらなかったのか?」
しかし、その疑問にすぐに答えが見つかる。彼女は僕と同じだ。何の意思も持たないように与一に教え込まさせられたのだろう。幼いころからそうされれば誰でも抗うことや、自分の境遇を疑問を持ちはしない。
疑問も持たずに真海は与一の純愛のやり直しのために、鳴海を妊娠したという事なのか。
しかし、そのためになぜそのために鳴海を産む必要があるのだ?
村井がその理由を知った時、自分自身の命を宿した真海を連れ出して逃げたそうだ。
そして、見付からないように生活させていた。しかし、それも、とうとう見つかってしまった。
『きっと次に逢うときは、僕は別人になっているだろう。この手紙の内容は誰にも言うな。
与一を止められるのは君しかいない。
与一は君に成り代わるつもりだ。
そして、美しく成長した鳴海と歪んだ純愛を成就させるつもりだ』
与一は何らかの方法で僕と成り代わり、鳴海と恋をするつもりなのだろうか?
どうやって?それは現実的に不可能な方法でしかない。
しかし、そんな事を考えて実行できるような男に僕が勝てるわけがない。真海のクローンである鳴海を造り上げた与一ならば。
僕は身勝手な与一の純愛のやり直しをするためだけに産み落とされたのだろう。そして、逆らわないように飼い慣らされた。
「なぜ僕が止められるんだ。無理に決まっている」
鳴海と自分の運命に恐怖した。
彼女はある意味僕の片割れのような存在だ。
しかし、僕に出来ることはそれを受け入れるだけ。抗うにはあまりにも弱く味方が誰一人居ない。
そう、感情を捨て与一の駒に成り下がろう。
鳴海には申し訳ないが。なにも知らずにその運命を受け入れて貰うしかない。
僕はそう思っていた。
その日の夜、与一は出張に行ったはずの村井を伴って屋敷に帰ってきた。
なぜ、村井がここにいるのか。僕はその意味をすぐに理解した。逃げようとして捕まったのだろう。
「お帰りなさいませ。与一様」
とても怖かった。声が震えそうになるのを必死に抑えた。
村井と一瞬でも二人きりになった僕にも危害を加えられるのじゃないのか。捕まったとき余計な事を話さなかったのか、その巻き添えを食らわないだろうか。
頭の中では自己保身の事ばかりがグルグルと回っている。
「ああ、ところで、村井と何かこそこそ話していたか?」
与一は監視カメラの映像を観たのだろう、無表情で何かを探るように僕を見つめる。
「何の事でしょうか?」
僕は、内心冷や汗を流しながら、涼しい顔をなんとか取り繕い知らないふりをする。そうしなければどうなるか予想ができた。
昔は叩く事が多かったが、最近はそんなことが全く無くなった気がする。その時はそれに安心していたが、今はかえって怖かった。
与一は何を考えているのだろう?
「朔也くん。僕とのやり取りを思い出してごらん?」
与一の側にいた村井は、今までとは別人のように無表情で人間味の全くない声で僕に語りかけた。
「村井さん……?どうしたんですか?」
僕は取り繕うことすらできず、村井の方を見る。あの手紙の通り別人になっている。
これは、演技ではない。僕の本能はそう訴えかけている。
彼にいったい何かあったのだろう?何をされた?僕はどうなる?
「はあ、やはり試作段階ではうまくいかないな」
与一は顔をしかめて村井を見た。
「与一様?」
僕は怯えながら与一に目線を向ける。
「お前には言ってなかったな。村井は私が『唯一愛した女性』を誘拐したんだ。だから罰を与えた。別に殺したわけじゃない、逆らえないようにしてやっただけだ」
与一は村井に何かを施したようだ。
「それはどういう事ですか?」
「言葉の通りだ。真海だけならまだ許せた。しかし、その写しである鳴海も一緒に。鳴海こそが私の愛を受け入れるに相応しいというのに」
与一は村井の手紙の通りの事をしていた。
僕はあまりにも信じられない事実に言葉を失う。与一は倫理も何もかもを度外視して自分の『純愛』を貫こうとしている。
しかも、かつて愛した女性をすでに不要の物としてみなしている。
与一のやっていることは『純愛』の成就ではなく、欲望をほんの一時的に満たすことだけだ。
こんな男に勝てるわけがない。
「お前もいずれこうなる。しかし、お前には『私』という『意思』を埋め込んでやる。それまでは『自分自身』を大切にすることだな」
つまり、村井は何らかの方法で操られているというのか。そして、僕は与一の『意思』を埋め込まれるとはどういう事なんだ。
頭の中にはたくさんの疑問が生まれるしかし、考えるだけ無駄だ。
遠くない未来に与一は僕に成り代わるのだから。
次の日、僕は監視のない学校帰りに、村井から渡されたチョコレートの箱を開けようとしていた。
今日の夜に与一は屋敷に帰ってくる。残された時間は少ない。
屋敷では村井が話せない内容だからこそ、これを僕に託したのだろう。
しかし、なぜ与一が監視している事をはじめから知っていた?思い当たることでもあるのだろうか?
考えるだけで時間が過ぎていく。今はやめておいた方がいい。
「時間がない。開けよう」
僕は箱の中身を開ける。
そこにあったのはチョコレートと、隙間に見えないようにと挟まれた手紙だ。
「手紙?」
『朔也君へ』とそこには記されていた。
「何だろう?」
最後に会った村井の挙動はどこか不審なところがあり、その理由が、この手紙に間違いなく記されている。
僕は気持ちが急き立てられつつもこの手紙に目を通した。
「嘘だ……」
手紙を半分読み終わり、僕の口からはそんな言葉しか出てこない。内容の全てが信じられなかった。
これは、常識的でも現実的でもない空想の世界のような話だ。
しかし、与一のあの少女を写真で見つめる目はすべてを真実だと訴えかけるようだった。それくらいの執念が垣間見えた。
あの少女の名前は真殿鳴海。
与一が唯一愛した女性……。真海の娘と表面上はなっているそうだ。
しかし、それは違う。
彼女の遺伝子をそっくりそのまま引き継いだ。クローンだと手紙には記されてある。
「鳴海が、あの子が、クローン?じゃあ、なぜ彼女を『唯一愛した女性』と言いきったんだ?」
僕の頭の中にはどす黒い雲のような不安と恐怖が広がっていく。
鳴海に与一は何をする気なのだろうか?ただ、手込めにするだけでは到底思えない。
「真海さんは……?」
彼女はこの状況を何故受け入れたんだ?
その理由を知るために僕は急いで手紙を目で追う。
与一の遠縁に当たる彼女は美しさからその目に止まり。僕同様に飼い慣らされていたそうだ。
彼女を愛したそうだが、年齢的な衰えや醜くなっていく自分自身の外見が、釣り合わないとその想いを叶えることはなかった。
「真海さんは自分のクローンを産まされたという事なのか?何故?嫌がらなかったのか?」
しかし、その疑問にすぐに答えが見つかる。彼女は僕と同じだ。何の意思も持たないように与一に教え込まさせられたのだろう。幼いころからそうされれば誰でも抗うことや、自分の境遇を疑問を持ちはしない。
疑問も持たずに真海は与一の純愛のやり直しのために、鳴海を妊娠したという事なのか。
しかし、そのためになぜそのために鳴海を産む必要があるのだ?
村井がその理由を知った時、自分自身の命を宿した真海を連れ出して逃げたそうだ。
そして、見付からないように生活させていた。しかし、それも、とうとう見つかってしまった。
『きっと次に逢うときは、僕は別人になっているだろう。この手紙の内容は誰にも言うな。
与一を止められるのは君しかいない。
与一は君に成り代わるつもりだ。
そして、美しく成長した鳴海と歪んだ純愛を成就させるつもりだ』
与一は何らかの方法で僕と成り代わり、鳴海と恋をするつもりなのだろうか?
どうやって?それは現実的に不可能な方法でしかない。
しかし、そんな事を考えて実行できるような男に僕が勝てるわけがない。真海のクローンである鳴海を造り上げた与一ならば。
僕は身勝手な与一の純愛のやり直しをするためだけに産み落とされたのだろう。そして、逆らわないように飼い慣らされた。
「なぜ僕が止められるんだ。無理に決まっている」
鳴海と自分の運命に恐怖した。
彼女はある意味僕の片割れのような存在だ。
しかし、僕に出来ることはそれを受け入れるだけ。抗うにはあまりにも弱く味方が誰一人居ない。
そう、感情を捨て与一の駒に成り下がろう。
鳴海には申し訳ないが。なにも知らずにその運命を受け入れて貰うしかない。
僕はそう思っていた。
その日の夜、与一は出張に行ったはずの村井を伴って屋敷に帰ってきた。
なぜ、村井がここにいるのか。僕はその意味をすぐに理解した。逃げようとして捕まったのだろう。
「お帰りなさいませ。与一様」
とても怖かった。声が震えそうになるのを必死に抑えた。
村井と一瞬でも二人きりになった僕にも危害を加えられるのじゃないのか。捕まったとき余計な事を話さなかったのか、その巻き添えを食らわないだろうか。
頭の中では自己保身の事ばかりがグルグルと回っている。
「ああ、ところで、村井と何かこそこそ話していたか?」
与一は監視カメラの映像を観たのだろう、無表情で何かを探るように僕を見つめる。
「何の事でしょうか?」
僕は、内心冷や汗を流しながら、涼しい顔をなんとか取り繕い知らないふりをする。そうしなければどうなるか予想ができた。
昔は叩く事が多かったが、最近はそんなことが全く無くなった気がする。その時はそれに安心していたが、今はかえって怖かった。
与一は何を考えているのだろう?
「朔也くん。僕とのやり取りを思い出してごらん?」
与一の側にいた村井は、今までとは別人のように無表情で人間味の全くない声で僕に語りかけた。
「村井さん……?どうしたんですか?」
僕は取り繕うことすらできず、村井の方を見る。あの手紙の通り別人になっている。
これは、演技ではない。僕の本能はそう訴えかけている。
彼にいったい何かあったのだろう?何をされた?僕はどうなる?
「はあ、やはり試作段階ではうまくいかないな」
与一は顔をしかめて村井を見た。
「与一様?」
僕は怯えながら与一に目線を向ける。
「お前には言ってなかったな。村井は私が『唯一愛した女性』を誘拐したんだ。だから罰を与えた。別に殺したわけじゃない、逆らえないようにしてやっただけだ」
与一は村井に何かを施したようだ。
「それはどういう事ですか?」
「言葉の通りだ。真海だけならまだ許せた。しかし、その写しである鳴海も一緒に。鳴海こそが私の愛を受け入れるに相応しいというのに」
与一は村井の手紙の通りの事をしていた。
僕はあまりにも信じられない事実に言葉を失う。与一は倫理も何もかもを度外視して自分の『純愛』を貫こうとしている。
しかも、かつて愛した女性をすでに不要の物としてみなしている。
与一のやっていることは『純愛』の成就ではなく、欲望をほんの一時的に満たすことだけだ。
こんな男に勝てるわけがない。
「お前もいずれこうなる。しかし、お前には『私』という『意思』を埋め込んでやる。それまでは『自分自身』を大切にすることだな」
つまり、村井は何らかの方法で操られているというのか。そして、僕は与一の『意思』を埋め込まれるとはどういう事なんだ。
頭の中にはたくさんの疑問が生まれるしかし、考えるだけ無駄だ。
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