[完結]地味なブチャかわ女で失礼します

31.悲しい夢

香港から帰国すると
連日業務に追われてた。

星那からは、香港から
帰国後もLINEは
あるが、お互いの日程が
合わずに会ってない。

（３ヶ月後）
あっという間に開発商品は、
ＳＮＳ戦略効果もあり
大ヒットした。

久しぶりに３人で定時退社
なのでお祝いに食事会を
しようと会社を出ると
麗美の携帯がなった。

「麗美ちゃん、悪い!
今日、祝勝会なのに
本当、申し訳ないけど
僕の所に来てくれない。」
＜なんか、口調はいつもの
代表だけど……緊迫感が＞

代表の異変を悟られない
ように渋谷と杉下に
断りを入れて会社に
戻った。

（代表の執務室）
「麗美ちゃん、明日香港に
行ってくれないか」

「エェー！」

「迎えの車が朝くるから
頼むよ！お願いします。」

「代表、いや美咲パパ
私になにか隠してますよね」

「麗美ちゃんには、やっぱり
隠し事はできないね。

だけど、
今は、言えないないんだ。
ごめん、麗美ちゃん」

「そうですか。美咲パパが
言えないぐらい……」

「でもね！行かないと
一生後悔するて事だけは
わかって欲しい。

ごめん。これ以上は……」
（代表が目をそらしながら
涙をこらえてるのが伝わる）

「よく判らないけど、
美咲パパが、真剣に私を
思っての事なので
香港に行って来ます。」

帰宅して荷造りをしたが
心がザワついて寝つけない
ので、星那にLINEしたが
既読は付かなかった。

（麗美の夢）
白衣姿が霞んで見える
「今日も取り替えますよ」
声が出せない。

全身に巻き付けられた
何かを巻き取り、
また、なにかを巻き
終わると
「動かないでね」
優しい口調で白衣姿が
消える。

時折、目を開けると、
隣のベッドから
「ミイラの子、今日も
動かないよ。ママ」

「そんな言い方しちゃ
いけません。」

枕の冷たさで、ふっと
目が覚めた。
涙で枕が濡れていた。

年に数回この不思議な
悲しい夢を見る。