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1.誕生日に国外追放

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15歳の誕生日に王命により
国外追放され,国境近くの森で
馬車から下ろされた。

「瞬く星の輝きが、わたくしを
祝福してるわ」
護衛から渡された父上から品を
開けて見ると、父上が読み聞かせして
くれた本だった。
表紙を開くと、本が光り『迎えが来る』
との文字浮かび上がり消えた。

空が白み始めると、馬車が
やって来た。
「ローザ姫様ですか?」
「わたくしを誘拐しようとしても
ムダよ」
「こちらご覧下さい。」
「これは、父上の字だわ」
「お迎えに参りました。」

馬車に乗り込むとウトウト
して、寝てしまった。

(ローザ姫の夢)
「ローザ、ローザ」
「ネラさん、なに?今眠いから
(すやすや)」
「ローザ起きるのじゃ!
大切な話があるから」
「大切な話て……」
「よいか!本は、絵本だと言うのだぞ」
「ネラさん、どこに向かってるの」
「そうじゃのお~、舞踏会の国かのう
もう、時間じゃ……絵本を忘れるで
ないぞ」

女官に起こされると、外は山賊の襲撃で
大騒ぎになっていた。
馬車の窓から騒ぎを見物してると、
木々が風でそよぐと、時が止まり
山賊も騎士達も眠ってしまい、
馬車の扉が開いた。
外に出ると、妖精が山賊の鼻に
止まっていた。
「ローザ姫、この山賊どうする。」
「……木に縛ってみては、どうかしら」
「そうするね」

はっと気が付くと、騎士達が
目覚めて、山賊の姿に驚いていた。
森を抜けると、小さい建物が
目に止まった。
「あの建物は、なんですか?」
「入国にあたり、お着替えを
して頂く所でございます。
その前に、休憩所のご用意が
ございます。」

見晴らしの良い高台の休憩所で
ティータイムを満喫していると
白いフクロウが現れ、姫の髪飾りを
持ち去った。ローザ
達は、フクロウを
追いかけて森に分けいると
白樺がきれいな湖畔に出た。
白樺にフクロウが止まると
「フクロウさん、お願いわたくしの
髪飾りを返して」
ローザの言葉に反応してフクロウは、
肩に止まり、髪飾りを姫の手に落とすと
騎士達や女官が膝まづいて
口々に祝福の言葉を唱えだした。
「どうしたの、皆様」
「おそれながら、姫様、我が国の伝承に
よると白き鳥が肩に止まるのは、女神様
だけなのです。その姿を見た者は、
祝福を受ける。とあります。」
「はぁ!わたくしは、ローザ・ヴィーナス
美の女神ですから、おっほほ
この事は、他言無用に頼みますわ」
<なんだか解らないけど、大ごとに
したくないから……>
フクロウは、周囲を見渡し一声鳴くと
森に消えて行った。
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