小さな幸せ

〆鯖。

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俺の名前は、涼宮海叶(すずみやかいと)。高校3年生。俺3年間ずっと好きな子がおんねん。

あ、関西弁なんはこの話が関西での話やからや!

ほんで、その好きな子はな、中々学校に来られへん子やねん。病気でずっと入院してる。その子と俺との話や!












────────


ミーンミンミンミー…


「おはよー!!!」

「うっさ!!そんな大きな声出さんでも聞こえとるわ!」

「えー」

「何が、えーやねん。お前の声めっちゃ耳に来るねんて」

ったっく、こいついっつもや。

ほんま声でかいやつやな


「あ、せや、海叶明日の土曜暇か?暇やんな?っしゃ、海行こ!今日の放課後水着とか買いに行くで!」

「え、ちょ!は!?おま、なんでもかんでもいきなり過ぎるやろ!!」

キーンコーンカーンコーン

「あ、チャイムなったわ、ほなまた後でな!」

暇か?って聞いて本人の答え聞かずに暇か?暇やんな?って何言うてんねや
まぁ、明日暇やからええけどやな。それにしても水着かぁー…。


海っつーことは、美人のボインなねぇちゃんが居るって事か!!!
とか言いたいとこやけど、俺好きな人以外はどーでもええからなー。



今度見舞いにでも行くかな。余命、あと2ヶ月、やったやんな…。

「そういえば……。」


俺はふと思い出した。あいつに告白した時に言われたことを。


────────


「海叶!来てくれたんや!」

「当たり前やん!」

「おおきに!」

俺の好きな人の名前は、幸来 未来(こうらいみく)

この名前、すげぇ好きなんよな。
だって、幸せが来る未来やろ?こいつと出逢えただけで俺は幸せやねんもん。

俺は未来のおかげで、今すげぇ幸せ。

「海叶?どした?そんな顔して…」


「あのさ…」


「ん?」

「未来、未来のことが好きやねん。」

「………。ありがとう。うちも好きやで。でも、うちと付き合っても、悲しい思いをさせてしまう。やから、両想いでも、親友で居る方がええ気がするねん。」

「そっか…。  俺さ、お前の名前すげぇ好き。俺に幸せをくれた。だから、余命があと2ヶ月しか無くても、俺がお前を幸せにする。天国に行っても幸せで居られるように。俺が、お前の人生の道標になる。」

未来は、涙を流した。美しく、綺麗で、儚い、今にも消えそうな声で、「ありがとう」と何回も何回も涙を流しながら俺にゆった。

絶対に幸せにするよ、未来。

お前が好きだ。
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