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閑話

名前のない祈り

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 シンシアは自室のドレスルームのクローゼットから両手いっぱいに色とりどりのドレスを抱え、それを寝室のベッドの上に等間隔で並べた。
 そしてベッドから僅かに距離をとり、その青い瞳が真剣に、並べられたドレスを端から端まで物色する。

 青、橙色に緑に赤。装飾や刺繍も重すぎず、主張も控えめなものが良い。
 しばらく逡巡し、いくつかのドレスをクローゼットに戻す。それから残した色のドレスと同系統のもので、デザインやラインの異なるものを持ってきて、再びそこに並べた。

 あの場所で使うなら、動きやすい方が良いだろう。社交場を戦場とする貴族のご令嬢たちとは要素も目的も違う。
 自分が学院からセントヴェロニカ修道院に行く時に、学院の制服から私服のドレスに着替えるのも、その方が機能的だからだ。

 王族や貴族の子息令嬢が通う王立学院は、その殆どが座学中心だ。だからその制服も機能面よりも見た目重視の重装備。つまり無駄に凝った作りで重たい。個人的には気に入っているが、動き難いのも事実だった。
 学院では必要に応じて馬術や体術、魔術を学ぶ学科もあるが、そのほとんどが選択制で、特に女子生徒は皆だいたい選ばない。
 自分の身分と立場に見合った政治や帝王学も学べるが、彼女たちの真価が問われるのは主に社交場だ。
 己の美貌と教養と品格と所作を磨き、自分の家督と家柄に見合った結婚相手を見つける。それ以外の活躍の場は必要ない。
 この国では女性はそういう扱いだった。

 だからシンシアも、学院に女生徒として入った以上、それに準じて生きてきた。
 周りの学友たちも何も言わずに合わせてくれていた気がする。
 専属の家庭教師が複数居たので、学院で学ばない自分が学ぶべきことは、学院を出てから学んだ。

 でも、だから、時々。
 どちらが本当の自分なのか分からなくなる時がある。
 どちらも自分ではない気がして、時々途方もないやるせなさと不安に襲われることもある。
 それでも母の顔を見れば、これで良かったんだと安堵することができた。
 母がいなくなるまでは、それですべて良かったのに。

 ふと暗くなる思考を振り払うように、再び目の前のドレスへと目を光らせる。
 これはもう自分の質《たち》なのだろうとシンシアは思う。
 美しいものがシンシアは好きだ。
 人や物だけではない、すべての美しいものが持つその力強さに憧れているからかもしれない。
 だからこそシンシアは、自分を美しく在り続けることに手を抜いたことはなかった。
 その自信と経験をもって、目的の為のドレス選びにかれこれ一時間費やしている。
 
 汚れが目立たない色で、落ちやすい生地で、できるだけ丈夫な方が良い。
 いっそ馴染みの仕立て屋に作らせた方がはやかっただろうか。
 シンシアは暫し考え込み、最終的に二着まで絞り込んで後はきちんとクローゼットにしまった。

 それから忘れ物を取りに戻るように、クローゼットから今日の自分の着るドレスをひょいと選んでドレスラックにひっかけた。
 自分が着る服に関してはいつも直観的だ。その時着たいものを着るのが一番自分を美しく見せるものだとシンシアは思っている。
 だからシンシアが時間をかけて選んでいたのは、自分用ではない。
 シンシアが他人に服を見立てるなんて初めてだった。何度か学院のクラスメイトに頼まれたことはあったけれど、他人の為に時間を割く非効率さに丁寧に断っていたらもう頼まれなくなった。

 シンシアは満足して選んだ二着をドレスバッグに仕舞った。最後まで悩んで選んだその色は、きっと彼女の黒髪がよく映えるだろう。

 今日も学院から直接主導院に行く予定だ。
 いつも行きの馬車の中で手早く制服から私服のドレスに着替えるのだが、先日はその馬車が途中で故障してしまい、急きょ迎えを頼まなければ行けなくなった。
 迎えに来た相手にも驚いたが、その相手が理由わけの分らないことを言いだしたことにも驚いた。
 本当に、今日もまた。来るのだろうか。あのやけに目立つ赤い髪色の兄は。
 考えるだけで面倒なので考えないでおこう。

 慣れた手つきで学院の制服に着替えていたシンシアの、不満そうな顔が姿見に映る。
 それに気付いてシンシアは、慌てて指先で眉間の皺を伸ばした。綺麗な顔が台無しだ。この顔には笑顔がとびきり一番似合う。

 シンシアは淡い色合いよりもはっきりとした原色系の色を好む。自身の金髪に映えるからだ。
 祖母譲りの金色の髪はシンシアの自慢のひとつだった。誰もが見惚れる金髪は、普段なら装飾品も必要ない。もとより装飾品の類は苦手であまり身につけることも無いのだが。
 己を美しく見せることに余念はないけれど、それで向けられる他者からの目と評価に関しては無関心だった。シンシアの関心の中心に居たのは、いつも母だけだったからだ。

 備え付けの時計が定時の鐘を鳴らした時、調度鳴り終わるのを見計らって扉を叩く音が部屋に響いた。
 髪を整えながら視線だけを向ける。相変わらず時間ぴったり過ぎて気味が悪いくらいだ。

「――お時間ですよ、ディアナス様」
「わかってる、今いく」

 父に半ばむりやりつけられた専属の家庭教師兼世話係であるシルヴァは何度言っても呼び方を正さない。
 自分が城の外に居る間、“シンシア”で居るうちはその名を呼ぶなと何度言っても。途中からこちらが諦めたほどだ。
 彼は所詮、陛下ちちの臣下であって自分の従者ではない。自分に従う者など誰も居ない。

 自分の行動は逐一父と長兄であるイリオスに報告されている。ていのよい監視。息が詰まりそうだ。
 この国にとって自分の価値など、この血以外にありもしないくせに。

 扉の外で待ち構えるシルヴァに荷物を押し付け、促されるまま馬車に乗り込む。同乗したシルヴァが御者に声をかけいつもの道をゆっくりと動き出した。流れ出した景色にシンシアは目を細める。
 もうすぐこの景色ともお別れか。

 今まで学院寮で生活をしていたシンシアだが、誕生日を境に王城に用意された部屋へと移ることが決まっていた。
 必要なものは少しずつ移してあるし、実際に部屋を確認する為に何度か訪れたこともある。先日も手続きがあって帰城したばかりだ。
 他人の部屋にしか思えないそれは、その通りなのだろうと自分でも思う。

 城に戻るのは“ディアナス”であって“シンシア”ではない。
 シンシアはもうすぐ、いなくなるのだ。

「今日もあの修道院へ行かれるのですか」
「そうだよ、何か文句ある?」
「いえ、ですが祭事に向けディアナス様自身のご準備もあります。祭事はディアナス様の生誕祭も兼用されるのです。こちらにもご協力頂けませんと」
「どうせボクの服とか口上とか挨拶とかでしょ? 用意されたものを着るし用意された言葉だって一字一句間違えずに読み上げる。手順とか段取りだってその場で覚えるよ。あとはそっちで勝手に準備して」

 言ってから内心思わず舌打ちする。
 この恰好で、シンシアで在る時は、一人称にもきちんと気をつけていたのに。
 一人称だけじゃなくて喋り方や声の抑揚や所作や物腰。そのすべてに気をつかって生きてきた。
 母の望む、女である為に。

「…では、あちらの方も…こちらで手配させて頂いて、宜しいですか」
「…あちら?」
「ディアナス様のみそぎの準備です」

 その言葉を聞いて、背筋に悪寒が走り体から血の気がひいていく感覚がした。
 忘れていた。その問題もあったことを。

 ――“禊”
 それはこの国に王子として生まれた者の通過儀礼だ。
 年頃の王子が精通を迎える頃になると、王家が用意した女を抱く。体の正常を確かめる為に。

 本来なら母から教わるその儀式を、母に最後まで教えられることはなく。母が自分を置いていなくなった後にシルヴァから教えられた。
 シンシアは気付いている。母が自分を置いていなくなった理由。
 もう誤魔化しもまやかしも効かない。
 自分の体が“男”になったからだ。

 知らず冷たい汗が滑り、喉の奥で張り付いた声をなんとか絞り出す。かたく拳を握りながら。

「…待て。それはおって、返事する。勝手に動くな、シルヴァ」

 自分で思っていたよりずっと、低く鋭い声が腹の底から出ていた。
 シルヴァは視線を伏して御意と答え、それから馬車の内は沈黙に包まれる。

 ――自分は女として育てられたが、女になったわけではない。
 女であろうとすればするほど、心と体が食い違うほど。
 自分という存在が分らなくなる。
 先に答えを出したのは体の方だった。

 本来ならとっくに迎えるはずのそれが、本人の意思を置き去りに本能に従ったのだ。
 知識としては知っていたが、シンシアはそれまでずっと考えないようにしていた。女として自分を扱ってきた。
 学友でもある女の知人にもそういった感情を感じたことは一切ない。それでも。
 自分が男である事実は、変えられないのだ。

 それでも“シンシア”は、そんな自分の心の拠り所だった。
 それまで必死に積み上げ築いてきた、母に捧げる虚像。生きてきた証。

 だけどそれももう終わる。15歳として成人を迎え、そして王子として国にこの身を捧げる。
 それまで生きてきた“シンシア”は死に、代わりに“ディアナス”が王子として生きるのだ。
 誰にも望まれていないのに。

 ふと、その黒い残像が脳裏を掠めた。
 先日突然修道院に現れ、僅かな時間を共に過ごしまた自分の居場所へと戻っていった、得体の知れない黒髪の娘。
 なんらかの理由わけありなのだろう。簡素な部屋着用のワンピースだけを身に付けその足元は裸足だった。それでもその衣服が上質な素材だったことをシンシアは気付いている。おそらくただの娘ではない。だからこそあのドレスを贈るに相応しいと思ったのだ。

 サラがやけに懐いてしまい、彼女が戻った翌日にサラが泣いて手がつけられなかったとアルベルトが困ったように報告してきたのはつい昨日のことだ。
 また来ると言っていたけれど。
 昨日は姿を見せなかった。

 今日来るかも分らない。積み込んだ彼女への贈り物を、渡せるかも分らない。
 だけどシンシアはどうしても、ドレスを渡したかった。残したかった。
 それ以外のものは皆、すべて捨てられるからだ。
 母が自分の為に仕立てたドレスも靴も装飾品も、あの部屋に残したものは、すべて。
 
 寮は出るが学院には残るディアナスの、次に着る服はおそらく男子生徒のものだろう。シルヴァにサイズを確認されたのですぐに察しがついた。
 公式行事を控えている為、シンシアとして通学するのもおそらく今日で最後となる。祭事は三日後。準備期間として休まされるが、シンシアはむしろ修道院に通い詰める気満々だった。

 寂しいのか哀しいのかさえも分からない。
 ただとにかく今は、城に行くのだけは嫌で堪らない。
 それが逃げだと分っていても。

「…靴も…持ってくれば、良かった」

 ぽつりと呟いて、向けられるシルヴァの視線には無視を決め込む。
 彼はどうせそれほど自分に関心はない。自分の役割を全うしているだけなのだから。
 それから顔は窓の外に向けたまま、そっと瞼を下ろして揺れる振動に身を委ねる。

 あり合わせで拵えた靴は彼女の細い足にぴったりと収まった。我ながら自分の器用さに感心した。
 あの修道院に通うようになってから、およそ王子がやることではない仕事をいくつも学んだ。あそこは唯一自分が自分のままで居られる場所だ。
 そう思うと心の深い部分では、“シンシア”は紛れもなくもうひとりの自分だったのだろうと思う。

 だけど。
 探しているのだ。自分も。
 本当の自分を、ありのままの自分を、望む姿かたちを。
 
 期限リミットはもうきてしまったけれど――


 すっと閉じていた瞼を持ち上げ、向いの座席に座るシルヴァを正面から見据えて言い放つ。

「しばらく修道院に泊まり込む。祭事の前日にはいったん戻るよ。護衛も見張りも最小限で良い」

 あの夜は、運が良かった。
 本来なら忍んでいた衛兵に捕らえられていてもおかしくなかったのだから。

「…しかし」
「最後の命令だ。どうせぜんぶ終わったら、おまえは陛下のもとへ…本来の役職へ戻るんだろう」
「……分りました。念の為、修道院の周りに結界だけ張らせますので、ご承知おきください」

 結界か。人払いをしたかっただけなのに、意外と面倒なことになった。
 先にアルベルトに話を通しておこう。そうすればアルベルトの采配でおそらく彼女も弾かれることはないはずだ。

 溜息混じりに了承し、それから再び目を閉じた。
 昨夜の雨がまだ道にも空気にも残っている。彼女が来るとしたらおそらくまた夜だろう。それまでに地面が渇くと良いけれど――

 僅かに感じる胸の痛みに、シンシアは思わず胸を押さえた。
 その胸には遠い昔に母に焼かれた火傷の痕が残っていた。そしてその下には王家に伝わる忌まわしき呪いの痣。
 だけど自分はそれを見たことはない。物心つくころから火傷に隠されてきたからだ。
 兄たちの体を蠢く痣を見て、初めて自分の身にもあることをおそろしく感じた。
 だけどそれはほんの一時で、昼間だけ現れる苦痛も薬術で誤魔化せる程度のもの。
 自分と兄たちとは、どこか違うのだ。少なくとも兄たちが抱えるものに共感することも共鳴することも自分にはできない。
 それなのに自分はこれから、王子として生きていかねばならない。
 いっそ見限りをつけ切り捨ててもらえた方がよっぽどましだ。

 ――ほんとうに、来るのなら。
 はやく会いにきてとシンシアは無意識に願った。

 まだ自分がシンシアである内に。
 できれば正体が知れる前に、別れを言いたい。
 そしてせめて、彼女の記憶の中でだけでも、綺麗なままで残れるのなら――

 他には何もいらないと、本気でそう思った。
 最後に出逢えたことに何かしらの意味を求めるのなら、自分が慈しんだ“シンシア”を誰かに託したかったのかもしれない。
 誰にも受け入れられず救うこともできなかったその思いを、自分を知らない相手にこそ。
 …しょせんひとりよがりに過ぎないけれど。

 だけど、もし本当に、かなうなら。

 他には何もいらない。だから、はやく。
 会いにきて。

 
 ――ボクがいなくなる前に。

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