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1章 目覚め
15話 人ではないもの
しおりを挟む想像していただきたい。
今までみてきたのは全て未来だったのか。
もし、未来を予知できる能力があったとしたらどうだろうか。
犯罪に利用されたり、病気を予防できたり発見できたりと、
能力を使う側の善悪が大きく影響しそうである。
あなたはその能力があればどのように使いますか。
「黒い石」
再び手元にある黒い石。
最初は発狂だった。
石をみた他の4人がいきなり発狂した。
発狂するほどの「何か」がみえたのだと思う。
まさかとは思うがこの石が「悪」なのだろうか。
仮説としては…
健康診断で「石」に関係する病がみつかる。
子供は「医者」と考えられ、この一連の出来事は自分の体内や脳内で起こっていると結論できる。他の4人は細胞であったり、免疫であったりとすれば納得することはできる。
人ではないものたちのお話、ということでしょうか。
悪性の腫瘍や、適応できない移植された臓器など、もとある身体にとっての「悪」はたくさんあるように思えます。健康診断を受けたのは間違いない、そして子供が告げた「時間がない」というのは死期が迫っているからだろう。
「なんとなくそんな気がする」
なんとなく死が近いのは怖いが、直感や霊的感覚みたいなものがはたらいているのかもしれない。もはや何でもありなのだろう。
本当に未来が予知できるのかはわからないが、
死が迫っているのは真実だろう。
そして子供はそれを知っている。
骸骨といい、子供といい、2人とも言葉が少し足らないような…
「…2人…」
子供は2人いる…とすれば…。
すると、突然辺りがパッと光る。
そしてガラスが割れたように、目の前の光景が砕け落ち、
ドクン、ドクンという音が鳴り響く。
「心臓」
心臓の音。
急に止まったらどうしようとか、
脈打つ鼓動に生命の神秘を感じ方々もいるでしょうか。休むことは死を意味するこの臓器は常に動き、疲労とは無縁な印象だ。
「そうだったのか」
5人、健康診断、子供、そして「悪」
全てを理解し謎が解けたわけではないのだが、
自分がナニモノかはわかった。
「心臓」
そう念じると、いきなり意識が失くなった。
どのくらい時間が経過したのかわからないが、声がする。とても心地よい声だ。
それに聞き覚えのある声だ。
「動き出したようですね」
「本当に良かった」
子供の声だ。
聞こえるというか、直接脳内に話しかけているようだ。心臓をコントロールできる臓器はただ一つ、子供の正体は「脳」なのか。
自分を含む5人は…五臓ということなのか。
それをコントロールする頭脳。
どの臓器が悪いのか、チェックしている…のだろうか。
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