不死身の英雄なんかじゃないのに

神ൢ座ൢ

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第一章 異世界転移と予期せぬ災い

2.

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 001に駄目押しを食らった僕の姿に、呆れると背後に潜む敵に、手持ちの短剣を一直線に投げて絶命させた。

「…000気付きませんでした」

「気にする必要はない。御前達は経験が浅いのだから。即ち生と死の擦り合わせの戦場に感情は要らない」

 隊長の仰る通り。隊長の方が弱い訳が無い!レイン様と同様で心配だが

「──という訳だが、001?空の上じゃないか。もう一度言う。死ぬのが嫌か?なら生き残る為に足掻け」

「生き残る為に…ですか。000と彼等が居るのです。死への恐怖はありません」

 001が空の上なので僕が頭を撫でる。現実に戻ったのか慌てる。其の姿に無意識に口を綻んだ僕に驚愕する。

「そろそろ皆と合流する必要─」

「必要ありません。既に此処へ集まる様に指示出しています。000は暫く休暇が要ります」

「そう…。なら後始末するべきか。001は其の場で待機。合流次第僕の所に来い」

「了解です」

 用意周到な001を信頼し待機させる。休む必要が有るが無視し、先程から鬱陶しい視線の方の場に向かった。

 合流する迄猶予は僅か10分。其の間に芽を摘まねば…

「─ッ!?しま──」

「ユヅル──ッ!!」

「─────!!」

「………」

 動かないから確実に死んでいる。面倒事は彼等に任せれば良いっか

 死ぬ寸前で割り込み鳩尾から心臓へと、深く刺せば呆気無く死ぬ。息絶えた事を確認すると同時に抜き取った。

「─長っち!──何処に──ですか!?」

「ハァ…004。あの馬鹿は何をしているんだ?後でお灸が必要な様だ」

 彼等の方を視界に入れず思考に浸ると、後方から004の声が届き、溜息と共に其の場で待機すれば姿が見えた。

「隊長!やっと居たっす!遠くに行かないで下さい!俺達心配したんですよ!?」

「002…以後気を付ける事にする。それと─004。場所と雰囲気に沿う様に声の大きさに気を付けるんだ」

「そ、そうですね。本当に申し訳無いです。全ての魔物を殲滅出来たかと思います」

 合流した部下に労いと反省点を与える。失態等を見詰め直す姿に、僕は気を引き締め報告を聞けば指示を出す。

「喜ばしい事だが油断するな。003、006は彼等のケアを優先しろ!」

「「はい!」」

「002、004、005以外は彼等に敵を近付けさせるな!」

「「「うす!」」」

「3名は僕に着いて来い!」

「「「了解!」」」

 他3名を連れ災いへの場所へと向かう。警戒し乍も慎重に進むと、目的地へと辿り着くと雰囲気が変り果てる。
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