神々に寵愛され祝福と共に~のんびりと快適生活~

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第一章 異世界に転生し、居場所を求める

48.

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 赤い食べ物を貰いジェイの言う通りに、1口咥えて噛んで食べると、俺は甘さにもぐもぐと食べていた。

「マギア食べてみてどうだ?甘いか?」

「甘くて美味しい」

「ん~やっぱ美味ぇなぁ。俺がお気に入りの理由今分かったろ?足りなきゃ俺の分ももやるぜ?」

「…うん」

 アルの料理と違いほんのり甘く優しい。俺は其の味に罪悪感が、襲い掛かり涙が溢れていた。

「…マギアどうした?言いたくなきゃ其れで良い。マギアも俺達の子だからな。1人で背負ってんじゃねぇ」

「っ…。俺はアルの人格なんだよ?他の奴に気になるなんて可笑しいよ?俺はアルを裏切りたく無いのに」

「…マギア。其れは裏切りにはならないぜ?この国は身分も差別も関係ねぇ。俺はマギアが何人付き合おうと構わねぇぞ?」

「アルに許されるの?俺がアルを差し置いて幸せになるんだよ?アルは俺の幸せを優先するんだよ?」

「裏切るか裏切らないかはアルカナと話し合え。不安なら俺も側に居てやるから」

 耐える様に声を殺す其の姿にジェイは、俺の身体を引き寄せ、泣き止む迄優しく抱き締めていた。

「…帰ったらアルと話す。ん…。嬉しくないけどありがとう?」

「本当に素直じゃねぇな?そういう所が可愛いんだよなぁ。マギアはマギアらしく居りゃ良いんだぜ?」

『…マギアごめんね。今から肉体を酷使するよ。襲撃者を逃がす訳にはいかないから』

「う、うん。ジェイの言…アル?ねぇ。ちょっと!?」

 ジェイと共に街の食べ物を堪能すると、突然アルから念話が入った。念話の内容に俺は焦っていた。

「…マギアどうしたんだ?」

「っ…。アルが肉体酷使するって。うぅ…んっ…」

「っ…。泣くな。マギアに涙目は似合わねぇ。アルカナにはオズとイシュが居る。俺達も行くぞ!マギアはアルカナの位置分かるか?」

「ん…ぅ。こ、今回だけだよ?アルは此方に居るけど敵に囲まれてるよ?でも怪我は無いみたいだよ?」

 涙が零れ続け佇んだ俺の姿にジェイは、俺の顎を掴み唇を重ねた。突然のジェイに勿論俺は赤面しまくる。

 一方僕達は戦闘態勢に入り大勢の敵と、交戦し鎖剣を振り下ろし、数を徐々に減らしていた。

 ドスッ、ザシュッ

「グハッッ」

「アハハッ」

 ブスッ、ザクッ

「こ、こんな化け物が居るなんて…っ。聞いてな…グアアッ!」

「…

 ザンッ、ザシュッ

「ギャアアァッ」

 躊躇無く敵の血を浴び乍殺戮する姿に、敵側は恐怖を覚え後退する。僕は満身創痍の敵でも剣を刺し続ける。
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