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第一章 異世界に転生し、居場所を求める

46.

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 興奮するマギアは食べ物を見付けると、ジェイコブ様の腕を引っ張る。引っ張られた事に吃驚し同行する。

「………。僕の罪と罰。マギアに対する唯一の贖い。贖罪の為なのですから」

 マギアとジェイコブ様の姿を見届ける。僕は消え入る声で呟いた。僕は彼等に向け尋ねる事にした。

「…マギア。マギアはジェイコブ様に任せる事にします。オルディズ様とイシュタリカ様は如何なさりますか?」

「「アルカナ固いよ!?」」

「其れなら我が国を見渡せる所に向かおうじゃないか!私もオルも唯一のお気に入りの場所だよ。アルカナも気に入ってくれたら嬉しいんだけどね?」

「あぁ。兄上の言う通りだな。あの場所は僕達の秘密基地なんだよ。とても絶景で絶対に目を奪われるさ」 

 僕は彼等の言う秘密基地へと案内され、其処には黄昏が広がって、設備された街並びがとても良く見えた。

 元気良く飛び舞う鳥型の魔物が見えて、マギアが望んだ光景が有る。僕は其の光景に静かに眺めていた。

「ほら。此処からだとロズベル王都が良く見えるだろう?僕と兄上の唯一お気に入りの場所なんだ!」

「オルディズ様とイシュタリカ様の仰る通りですね。治安も良く設備された街並びに民が、国への信頼が結び均等な平和を感じます」

「ふふ。アルカナは固いよね?でも気に入って頂けた様で良かったよ。是非我が国を第2の居場所にして構わないからね?」
   
「ロズベル王都に寛大な心と共に、第2の居場所を与えて頂いた事感謝致します。末長ら…」

「「うん?」」

 ヒュンッ、ガキィィン

 僕は彼等と共に絶景を暫く眺めていた。其の時僕の感情が消え失せ、鎖剣を手に迫り来る武器を跳ね返した。

「何だ敵襲か!?アルカナには前衛を任せる。兄上は僕の後ろに居て下さい」

「断る!我が弟とアルカナだけ任せたくない。私は父上の右腕だが戦えない訳じゃない。私も参加させてくれるかい?」

「あ、兄上?兄上の魔法は凄いから助かるけど。兄上は僕とアルカナを守って下さい。ジェイと連絡したいが遮断されている」

「了解致しました。ジェイコブ様でしたらマギアに伝えます。オルディズ様とイシュタリカ様に僕の命を預けます」

 僕達は襲撃者を片付ける事に優先する。僕は念話でマギアに謝罪し、再び肉体への酷使を始めた。

『…マギアごめんね。今から肉体を酷使するよ。襲撃者を逃がす訳にはいかないから』

 マギアに告げ僕達は辺り一面を警戒し、彼等よりも襲撃者の前に、飛び付き武器を振り下ろしていた。
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