神々に寵愛され祝福と共に~のんびりと快適生活~

神ൢ座ൢ

文字の大きさ
上 下
13 / 63
第一章 異世界に転生し、居場所を求める

10.

しおりを挟む
「オルディズ様とジェイコブ様は1度、此方に来て頂けると助かります」

「来たは良いんだけど…其の黒い汁は何かな?」

「見た事無ねぇ色だが、匂いは良いんだよなぁ。匂いだけで腹減っちまったぜ」

 傍に来た彼等は黒い液体を見て吃驚し、尋ねて来るが僕は無視して、ご飯の上にルーを掛けていく。

「早く座ってよね?」

「マギアもう少し我慢して?」

「すまない。待たせてしまったみたいだな?」

「くぅ~。美味そうな匂いだぜぇ」

 空腹状態のマギアを宥め彼等も座った。僕も自分のご飯にルーを掛け、マギアの隣に置き座った。

「「頂きます」」

「其れは何かの趣味かい?」

「食材には彼等の命が有るので、感謝の気持ちを込めて頂くという意味です」

「へぇ~。んじゃ、俺もやってみっかな?いただきます」

 僕達は普通通り挨拶し彼等も合わせて、感謝するとカレーを1口、勇気を出して食べる姿が見えた。

「「!!」」

「うん。流石アルだね」

「マギアは何時も食べてるもんね…」

「ねぇ…アル?俺が育ち盛りみたいな言い方だね?」

「実際そうでしょ?ちょ…マギア!」

 彼等は美味さに目を開き貪る様に食べ、マギアは口を尖らせ腹いせに、僕のカレーを少し奪っていった。

「ご飯とルーはまだあるので、好きなだけ食べて構いませんよ?」

「「「!!」」」

 僕の言葉で皆が立ち上がりお代りしに、席を離れ僕は半分で満腹になる。マギアが早く席に戻り差し出す。

「何時も思うけどアルって、ほぼ半分しか食べないよね?」

「マギアに言われたら、返す言葉も無いよ?」

 彼等も席に戻り再びカレーを食べると、僕は席を離れ洗面所に向かい、歯磨きを済ませ再び席に戻る。

「ふぅ…。オズ美味かったなぁ?」

「あぁ。人生初の美味さに吃驚したよ。何度も聞くようで悪いんだが、君達を保護して養子にしたい」

「ほんとに…しぶといよね?」

「…マギア駄目だよ?」

 意志が固い彼等にマギアは嫌悪を抱き、辛辣に返すマギアの姿に、僕の方に抱き寄せ撫でていた。

「其の容姿は既にアウトだからな?外に出りゃ捕まって売られたり、貴族に目を付けられ自由を失うぜ?」

「安らぎに妨害や邪魔は付き物ですね?僕達を養子にする理由は何故ですか?」

「養子にする理由は君達が、幸せな環境の下で暮らして欲しい。勿論僕達も幸せを与えるよ?」

「俺が信用する訳無いでしょ?」

「マギア」

 マギアは最初から警戒し拒絶している。マギアが毛嫌いする様に、マギアの頭を優しく撫でていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

短編集

田原摩耶
BL
地雷ない人向け

愉快な生活

白鳩 唯斗
BL
王道学園で風紀副委員長を務める主人公のお話。

あの夜の過ちから

誤魔化
BL
 とある仮面舞踏会の夜。  お互いの正体を知らぬままに熱い一夜を過ごした皇子と側近の2人。  翌朝に側近の男はその衝撃の事実に気づき、証拠隠滅を図ろうとするが、一方で気づかない殿下は「惚れた」と言って当の本人に正体の分からない”あの夜の人”を探すように頼む。  絶対にバレたくない側近(色男) VS 惚れた仮面の男を見つけ出したい殿下(色男)のBL。側近の男、一応転生者です。  側近「どうしてこうなったーッ!」

[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!

どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入! 舐めた奴らに、真実が牙を剥く! 何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ? しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない? 訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、 なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト! そして…わかってくる、この異世界の異常性。 出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。 主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。 相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。 ハーレム要素は、不明とします。 復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。 追記  2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。 8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。 2024/02/23 アルファポリスオンリーを解除しました。

私の事を調べないで!

さつき
BL
生徒会の副会長としての姿と 桜華の白龍としての姿をもつ 咲夜 バレないように過ごすが 転校生が来てから騒がしくなり みんなが私の事を調べだして… 表紙イラストは みそかさんの「みそかのメーカー2」で作成してお借りしています↓ https://picrew.me/image_maker/625951

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

処理中です...