神々に寵愛され祝福と共に~のんびりと快適生活~

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第一章 異世界に転生し、居場所を求める

5.

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 一方何処かの王都には多忙に追われて、心身と共に働く者が居る。足音が近付き扉を騒音の様に叩かれる。

「…っ。煩い!此方は今忙しいんだ。一体何の用なんだ!?」

 人生初の騒音に堪忍袋が限界値に達し、キレたまま大声で怒鳴ると、勢い良く扉が開かれた先に団員が居た。

「はっ、申し訳御座いません。団長に緊急の報告を伝えに参りました。呪われたイピリア森林から、膨大な魔力が探知されました。直後に禍々しい魔素も完全に消失し、イピリア森林が蘇った可能性が高いです」

 彼は椅子が倒れる勢いで立ち上がると、団員からの報告に驚愕する。焦りと歓喜が混ざり隠せていない。

「はぁっ!?何だと?呪われた故郷から膨大な魔力を感じた?」

「はい。仰る通りです。団長は如何なされますか?」

 全ての団員を前や周りを見て目元には、クマが濃い事に後悔する。今と過去の状況を思い出していた。

 ふむ…丁度良いか。ジェイを巻き込もう

「お前達に5日という休暇をやる。僕とジェイで元故郷に向かう。今迄強制させたな。しっかり休んでくれ」

「承知致しました。後程伝えておきます。団長も副団長もお気を付けて。失礼致しました」

 丁寧に退室して行く団員の姿を見届け、扉が閉まると同時に溜息付け、椅子に座り両手を握り拝む。

 イピリア森林とは彼が産まれた故郷で、呪われていく故郷を捨て、逃げた先が今の住処である。

 故郷が本当に蘇ったのか?あぁ…もう1度戻りたい

「はぁ…ジェイ。窓から侵入して来るんじゃない…ポンコツめ」

 奇跡を願う様な姿勢で故郷への安否を、誰よりも願ってれば侵入者に、呆れ怒鳴る気力も無かった。

 ジェイだな…。怒りたいが今はどうでも良い

 静かに2階の窓から音と気配を消して、侵入する彼に内心で抗議し、弱々しい彼の姿に気付いた。

「何だよかったいなぁ。其処は許してくれよ?…オズ。何があったんだ?」

「あぁ…。故郷のイピリア森林が蘇った可能性が高い」

「!!?オズ。其れは本当なのか?」

 彼の口から衝撃な真相を知ると目から、1粒頬に涙が流れている。彼は高鳴る衝動に飛び出そうとした。

「…ジェイ。現状をより詳しく頼んだぞ」

{現在の状況}
 ︎︎︎︎︎︎{現在位置}ロズベル王都
 {旧大陸}イピリア森林
 {新大陸}アルシア領域
 {管理者}■■■■・■■■・アルシア

「…管理者だと?今から故郷に向かい、接触する必要が有る」

 故郷に仇為す者なら…捕まてやる

「…今から行こうぜ?故郷に戻りてぇ」

 …何年振りだろうな
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