探偵尾賀叉反『鉄仮面党の黙示録』

安田 景壹

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第一章 二〇二〇年 ナユタ 夏

第1章  6

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6


 存在するはずの世話係を探して、いくつか思い当たる場所を巡ってみたが、成果はなかった。
 崔樹組だけではない。ヤクザらしい人間を一人も見かけなかったのだ。普段ならちょっと街に出ればそれらしい連中がうろついているというのに、今日に限っては違った。
 街の空気に何か異質なものを感じる。はっきりとした事はわからないが、何か普段とは違う。
 中央区の駐車場に車を停め、交差点を抜け、人の流れに逆らって真っ直ぐ進む。時間はまだ早いかもしれないが、仕方ない。例の業者の話を聞きに行こう。


《ブルータス》は周りに店などない、ビジネス街の裏通りでひっそりと営業している。
 店主から話を聞く手立てを講じなければならないが……少々荒っぽい事になるかもしれない。あのフュージョナー嫌いは筋金入りだ。こちらの尻尾を見た途端、不快そうな態度で応じてくるだろう。
 入店するには――金か。暴力沙汰は御免だが、相手の機嫌によってはそうなる事も念頭に入れておかねばならない。
 歩きながらそんな事を考えていると、軽く肩に何かがぶつかった。と、同時にいきり立った声が叉反を罵った。


「おい、おっさん。どこ見て歩いてんだよ、てめえは……」
 一瞬怪訝な顔をした若者は、次の瞬間叉反の胸倉を掴み上げた。見覚えのある相手だ。ついさっき、工業区で少女に絡んでいた三人組の一人。腕を捩じり上げてやった若者だ。
 同じ日に同じ連中に二度も出くわすとは……。
「何で街中歩いてんだよ、てめえ」
「仕事だ。お前らこそ何をやっている」
「何質問してやがんだ、てめえは。ああ?」
 サルと罵られた男が凄んだ。同時に、後ろからもう一人が進み出た。


「さっきは好き放題やってくれたじゃねえか。汚え毒虫の癖によ」
「てめえみたいなのがいると俺ら普通の人間が迷惑すんだよ。なあ?」
 二人が口にする罵りに、叉反は呆れるのを通り越して笑みさえ浮かびかけた。あまりにお決まりの文句。どこででも聞くような。
 例の盗人達は三人組だというが、まずこいつらではあるまい。手口と性格が一致しない。
「退いてくれ」
 頼むような口調になったのは、それが地の口調だからに過ぎない。やり過ごすのが無難だ。余計な事に体力を使いたくはない。
「はあ? 人間様にぶつかっといて何抜かしてんだよ」
 男は引かなかった。他の二人も同様で、舌打ちを含ませながら、今にも襲い掛かって来そうな気配を醸し出している。


 無論、怪我をさせずに無力化するのは容易だが、騒ぎは御免だ。
「痛い目見ないとわかんねえんじゃねえの? 実際さあ」
「来いよ、ほら。来てみろって、クソ虫野郎!」
 ――何が、彼らをここまで駆り立てているのだろう。
 場違いな事をふと思う。三人とも体格はいいが、叉反に比べれば細身だ。気分次第で他人に食ってかかる彼らでも、馬鹿ではあるまい。見比べれば自分達と叉反と、どちらに軍配が上がるかくらいはわかるはずだ。
 黙って叉反は相手を見据えた。男は一瞬怯んだ様子を見せたが、すぐにまた闘志を取り戻し、睨み返してくる。
 ――嫌悪。侮蔑。憎悪。
 自分達とは異なる身体を持つ者への、止まらぬ負の感情。大多数に属しているという事実から得られる、少数派への優越感――


 彼らの根底にあるのは、それだ。〝普通〟という位階に選ばれた、という認識。その認識が、こんな下らない行為を生み出している。
「何とか言えよ! おい! 死にてえのかよ、てめえはよ!」
 襟を掴んだ手で叉反の体を揺さぶりながら若者が怒鳴る。互いの距離は、五センチと離れていない。
 ――ここからなら容易い。肘、腹、首、背。どこでも一瞬で――
「や、やめなさい!」
 裏通りに響いた震える声に、叉反ははっとなった。
 いつから見ていたのか、曲がり角のほうから一人の男がこちらを見ていた。
 フュージョナーだ。
 長く使っているのか、くたびれた鞄を手に持ち、くしゃくしゃになった黒髪にレンズの大きな眼鏡をしている。少し老けているが、まだ二十代だろう。服の背を破って突き出している細い蜘蛛の足が小刻みに震えている。
 気になったのは、その服装だった。くすんだ灰色のローブ。
 まるで、僧侶のような――


「んだよ、またおっさんかよ」
「黙りなさい! 何ですか、三人がかりで寄ってたかって。軽くぶつかっただけでしょう。そんな事で弱い人に言いがかりをつけて、恥ずかしく――」
「うるせえ」
 若者の手が腰の後ろに伸びていた。それに気付いた叉反が動こうとした瞬間、首筋で火花が弾けた。
「させねえよ」
 背後から声がした。電流――スタンガン。回り込まれていた。気が遠くなり、膝から力が抜けそうになる。同時にガス音がして、目の前の若者が手にした武器からワイヤーが発射されていた。素早く伸びたワイヤーが蜘蛛脚の男性の胸元に突き刺さり稲妻が走った。
「あああがあッ!!」
 絶叫を上げた男性が崩れ落ち、若者が引きつるように笑っていた。二人からは少し離れていた最後の一人が苦い顔で言った。
「馬鹿、さっそく使ってんじゃねえよ。肝心な時に役に立たなかったらどうすんだ」
「だってよ。急に蜘蛛男が話しかけて来るからさあ」
「不審者マジやべえって。俺らで始末しとかねえ?」


 スタンガンを手にした若者が下卑た笑みを見せた瞬間、叉反は裏拳をその顔に叩き込んだ。
 首筋に与えられた電撃のせいで足元がふらつく。呆気に取られている隣の若者の胸倉を掴みざま頭突きを見舞い、その体を放り捨てようとした刹那、背の肉が切り裂かれ蹴り飛ばされる。
 テイザーガンを捨てた若者が凄まじい形相で叉反を見下ろしていた。大振りのナイフの刃には血がべったりと付いている。
「調子に乗るんじゃねえ、この虫がよ」
 ナイフの切っ先が向けられる。抉られてはいるが、背中の傷はそのうち治癒する。問題は足だ。立ち上がれるか――
「逃がさねえぞ。俺らをコケにしやがって。ズタズタにして転がしてやるからな」
 構えたナイフが振り上がったその時。
「あああああ――――――ッ!!」
 絶叫とともに僧服の男が立ち上がった。


「……ゆ、ゆ、ゆゆ許さない許さない」
 震えた声で、男が呟いていた。目つきが怯えていたさっきまでのそれとは違っている。
 小さく何かが割れた。震える足で、男は自分がつけていた眼鏡を踏みにじっていた。
 若者の顔がわずかに強張った。
「っ、何だ、おっさん。てめえから先に死にてえのか」
 鬼気迫る男の目が、若者へと向けられた。
「許さない許さない許さない許さない。何で何で何でこういう事をするんだ。弱い人間をいじめて楽しいのか。僕がお前に何をしたっていうんだ」
 早口にまくしたてながら震える手を鞄に入れ、男は中から何かを取り出し顔に宛がう。
仮面だ。表情のない鈍色の仮面。その両目に空いた二つの穴から、怒りに歪んだ双眸が睨む。
「お前らみたいなのがいるから罪が消えないんだ。ただ愚かで暴力的なだけの屑どもが大手を振って歩いているからいけないんだ。屑くずくずくず。罪人は罪人らしくしていればいいんだ」
「何を言ってやがる……」
 若者の足が一歩引いた。仮面を付けた男が今にも泣き出しそうな声で叫ぶ。
「お前らが罪を犯すからいけないんだ! 何も考えずに生きているだけの屑どもッ!! 僕が罰してやる、この超越した体で!」


 超越――叉反の胸中に予感が走った。嫌な予感が。
 まさか……
 蜘蛛の脚に、緑色の電流が弾ける。
「イクシイイィ――――ド!!」
 裏通りに緑雷が迸る。思わず目を背けたその光の中で、男の体が急激に膨張し、筋肉と骨とが音を立てて変形していく。巨大に。
 熱が朦々とした白煙を生んでいた。その中で、ひと際高い位置に男の影が見えた。先ほどまでと変わらない背中から八本の脚が生えた男の半身。だが、もう半分は驚異的な変貌を遂げている。
「ちくしょう、何だってんだ!」
 若者が喚いた。
 ――さながら、それはケンタウロスのようだった。人間の半身に馬の胴体を持つ神話の存在。だが男が持っているのは馬の体ではない。男の腹より下は蜘蛛の体へと変じていた。触肢がなく、頭胸部がほぼ直角に跳ね上がり、上顎から人間の体が生えているような形態。計十六本の蜘蛛脚が蠢き、筋肉質になった体は鮮やかな体毛に覆われている。
 人と虫の両特性を兼ね備えた姿――人蟲態じんちゅうたい、とでも呼ぶべきか。


「モンストロ……」
 かつて叉反がトビや仲間とともに戦った、かの秘密結社が造り出した、フュージョナー因子を操作する薬品《モンストロ》。驚異的な身体構造の変化と、放たれた緑電がその証だった。
「我が名は使徒シェロブ! 暴虐の罪により、汝ら愚者どもを罰する!」
 仮面の男――シェロブはそう叫ぶやいなや、白煙の中から跳躍した。
「逃げろ!」
 悲鳴を上げた若者が足をもつらせ、その場に倒れ込んだ。ナイフが彼の手を離れ、軽々とビルを越すほどに飛び上がったシェロブの影がその上に落ちる。
「教義執行!」
 男の掌から粘りを帯びた白い塊が射出される。全身の力を振り絞り、叉反は地を蹴って若者の体を抱えざまアスファルトの上を転がる。びちゃりと汚い音を立てて、蜘蛛の糸の成り損ないが地面にへばりついた。
「早く逃げろ。奴はお前らを狙っている」
 すっかり怯え切った若者は震えるばかりで答えない。その間にも黒い影が落下してくる。


「何故そいつを庇ったあああ!?」
「急げ!」
 眼前で怒鳴り、若者を仲間のほうへ突き飛ばす。頷いた若者は同じように驚愕に震えていた仲間の襟首を掴み、引き摺るようにして立たせた。
 彼らと叉反との間に、シェロブは軽やかに着地した。巨体のわりに足音一つしない。仮面の下の形相は憤怒のそれと化している。モンストロの緑電が毛を逆立だせ、体のそこかしこでばちばちと弾けている。
「何故罪人を助けた? 貴様も奴らに傷つけられたではないか!」
 超越イクシードして体が変わったせいか、シェロブの声はまるで別人のようだった。
「馬鹿な奴らなら適当にあしらってやればいい。度が過ぎたなら警察の仕事だ。モンストロの出る幕じゃない」
 シェロブの目が驚いたかのように動いた。


「貴様……知っているのか、モンストロを」
「お前も結社の一員か。ナユタに潜んで今度は何を企んでいる」
「結社だと?」
 シェロブが怪訝そうな声を上げた。
「一体何の話だ。我らはただ、我らの教義を執行するために存在する」
「……」
 ――この男は結社の一員ではない、というのか? しかし、ならば何故モンストロを……
「まあいい。何であろうと執行を邪魔するのであれば、貴様も罪人と見なすしかない。同じフュージョナーを手に掛けるのは気が引けるが……」
 シェロブの手が動く――足の痺れは取れつつある。
「せめて苦しまずに逝け!」
 粘液の放出と同時に、シェロブは跳躍していた。側転の要領で粘液を躱しながら、叉反は咄嗟にナイフを拾って駆け出した。


 右へ左へと動きながら走り続ける。壁から壁へと飛び移りながら、シェロブが背後から迫って来た。射出音とともに飛来した粘塊がわずかに手首を掠める。瞬間的に腕を引いた。コートの生地が千切れ粘塊とともに壁に張り付く。
「どうしたァ! 逃げるのか!」
 軽業師の如く飛び跳ねながら、シェロブは瞬く間に頭上を追い越し眼前へと着地する。右手が上がり、相手が狙いを合わせたと感じ取った瞬間、巨大蜘蛛の歩脚が叉反の体を攫った。たちまちビルの外壁へと撥ね飛ばされ叩き付けられる。
「ぐ……ッ」
 背面の痛みを堪えつつ、何とか立ち上がる。フェイントだ。やるじゃないか。
 背の裂傷は残ったままだ。傷の治りが遅い。フュージョナーが持つフュージョナー因子は、身体の危機を敏感に察知し、およそ通常では考えられないほどに細胞を活性化させ、体の修復を図るという。フュージョナーの〝超回復〟とも言い表されるこの現象は、しかし、まだ起こらない。
 笑みが脳裏に浮かぶ。奴の笑みが。


 ――怪物め……
 意識の深層に潜む怪物が、意図的に叉反の回復機能を制限しているのだ。あいつはそうする事で、苦痛に耐えきれなくなった叉反が自分に屈服するのを待ち望んでいる。
 ――こちらも〝超越〟出来れば。だが、力を司る怪物が機能を制限している以上――
「しゃあッ!」
 風を切って蜘蛛脚が躍りかかる。同時に襲い来る四つの爪。背の痛みが一瞬動きを鈍らせる。躱し損ねた叉反の身を蜘蛛の爪が胸から腹まで一気に抉った。浅い。だが、敵の追撃は速かった。糸のなり損ないである粘塊を間一髪バックステップで躱し、滑るように後方へと下がる。跳躍するシェロブが間髪入れず粘塊を放つ。左足をぎりぎり掠めた粘塊を横へ跳んで躱し、ナイフを投擲するように構えたその瞬間、壁に張り付いたシェロブの両手から放電音とともに粘糸が溢れるように飛び出した。


「っ!?」
視界一杯に放出された多量の粘糸が叉反へと降り注ぐ。逃げ場はない。咄嗟に壁を蹴って跳ぶ。その瞬間、顔面に粘塊が直撃し、続けて何発もの粘塊が叉反の体を撃った。柔らかな感触が肩に触れたと同時に、全身が容赦なく地面へと押し付けられた。
「他愛ない」
 放電音がして粘糸が一斉に体を締め付ける。大蛇に締め付けられるよりひどい。軽口を思い浮かべる余裕もない。
「食うまではしない。罪を贖え、教義を愚弄した罪を――」
 シェロブが何かを言っているが、もう言葉が聞こえない。思考を集中する。意識が途切れる前に。怪物がほくそ笑んでいる。叉反は集中する。闇の中に浮かぶ、赤い星――
 次の瞬間、全身から発する高温の熱が体中にまとわりついた粘糸を焼き払った。粘糸の網を突き破り、灰になった顔面の粘塊を払い捨て、叉反はシェロブを睨む。両手は炎に包まれていた。燃える星のような炎に。
「な……」
「特別なのは自分だけだと思っていたか?」


 粘糸の中から足を引き抜き、シェロブへと近付いていく。自分の意思で炎を出すだけでも一苦労だ。だが、徐々に体は慣れつつある。深く息を吸う。超越は出来ないだろうが、今はこれくらいで十分だ。
「馬鹿……馬鹿を言うな。俺は超越したんだ!」
 シェロブの両手が粘塊を乱れ撃つ。眼前に迫って来たそれを拳で払いのける。同時に駆けた。幸い、的は大きい。シェロブの左手が僅かに痙攣した。
 シェロブの糸いぼが動く。左手は下がっている。右手のみ。射出のタイミングは見切っている。素早く腰の後ろに手をやる。
「ダーツは好きか」
 炎に包まれたナイフが左手から飛んでいく。回転する炎の刃に咄嗟にシェロブが狙いを変えた瞬間、飛び込んだ叉反の拳が仮面を殴り飛ばす。やはり見た目のわりに重量はないのか、呻き声を上げながらシェロブは壁から路地裏へ転がる。
「俺は苦手だ」


 シェロブが答える代わりにひと際大きい放電音がした。大蜘蛛の身体が縮み、人間大になっていく。蟲人態。へこんだ仮面を手で押さえながら、シェロブは荒い息をついている。
「どうする。糸が尽きるまでやるか」
「……な、なめるな。このむ、むむムシ虫むしが」
 仮面を押さえつける手が震えている。
「おおお前にここれ以上関わっている暇はない。次だ。次に会った時は必ず殺してやる……」
「勿体ぶるなよ。今やろうじゃないか」
「黙れェッ!!」


 放たれた大量の糸を右手で受け止める。炎が、粘糸を燃やしていく。その時、シェロブの影がビルの屋上へと昇っていくのが見えた。そのままどこかへと飛び去ってしまう。
 糸の残骸を払うと、途端に体から力が抜けた。思わず膝を突きかける。奴にはああ言ったものの、続けていたら危なかっただろう。炎を出すだけでこれだ。煙草を吸う気にもなれない。
 深呼吸し、立ち上がる。また厄介事に関わってしまった。モンストロを使った人間がいる。あいつ一人なのか、それとも……。
 調べる必要があるだろう。一度事務所に戻るか。……ああ、いや駄目だ。先にやる事があるのだった。
 最初の目的へと叉反は足を向ける。何の偶然か、ブルータスはすぐそこだ。曲がり角の先に木製の洒落た扉が見えてくる。ぼろぼろになったコートの埃を払う。さて、結局策などないが。


 扉の前に立つ。小さな曇りガラスの窓からは明かりが見えるが、それだけだ。ノブに手をかけ、そっと引く。備え付けのベルが来客を知らせた。
 誰も出てこなかった。ブルータスはマスターと数人のバイトで経営している店だ。少なくともマスターはいるだろう。小さな階段を下り、大テーブルがあるほうへ進む。
「すまないが――」
 言うのと同時に叉反は店内で初めて人影を見つけた。背を向けたマスターは大テーブルに向き合っていた。様子がおかしかった。テーブルの上に載っているものも変わっていた。料理でも飾りの花でもない。二つに結った長い金髪。ふさふさとした獣尾。すらりとした足は投げ出され、まるで眠っているかのような白磁の肌の少女。
ついさっきまで被っていたハンチングは床に落ちている。服装は乱れていない。


 ぎょっとした顔でマスターが振り返る。血走った目が叉反を見ている。冷えた感情が体の芯を走る。
「やれやれ」
 嘆息しながら、右手を懐にやる。取り出したP9Rの銃口を素早くマスターへと向けた。
「犬を探しに来たんだがな」
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