17 / 39
第二話 シャッフル・カット・ドロー。シールドセット、そして挨拶。
8
しおりを挟む
「ライフは十一。ターンエンド」
蘇我さんが宣言する。
わたしのターンだ。
「アップ、プレパレーション、ドロー」
フェニックスは墓地にいる。何とか場に戻さないと。そのためにはスペルを同じターン中に計四つ唱える必要がある。
引いたのは【女神の選択】。
ここは慎重になる必要がある。というのも、今わたしの場にあるオドは四つ。このデッキはオド連携ができないので、このターンに追加で置けるオドは一つ。
フェニックスを返すために必要なスペルは四つ。コストが1のスペル・カードをあと三枚引くか、あるいはコスト1が二枚、コスト2を一枚引ければ、この【女神の選択】と合わせて四つのスペル詠唱を達成できる。
いくらゲームが苦手なわたしでも、分の悪い賭けだというのはわかる。引いたカードが噛み合わなければ達成は不可能だ。仮に全てスペル・カードを引いたとしても、コスト2のカードを二枚引いてしまったら、このターン中に四つのスペルを唱える事はできない。
幸い、ライフはまだある。手札にはオドとクリーチャーがあるから、一ターン耐えられれば次のターンに使えるオドは六枚になる。コスト2のスペルを二枚引いても唱え切れる。
ここは……
「水オド、セット。フル使用。【凍れる炎のワイバーン】」
わたしはクリーチャーを出した。
【凍れる炎のワイバーン】 水水水炎炎/ワイバーン
パワー・4/ストレングス・5/シールド・5
F(フライング)(このカードはF(フライング)を持たないクリーチャーにはブロックされない)
スペル連携:凍れる炎のワイバーンが攻撃するたび、あなたの手札からコスト3以下のスペルを一枚、コストを支払わずに唱えてもよい。
このクリーチャーも強い。最低でも、一ターン攻撃を凌いでくれる。
「ターン終了」
わたしは宣言する。
蘇我さんがターンに入る。
「オド連携。炎、鋼」
手札から二枚のオドが出された。これで蘇我さんの場には連携したオドの組み合わせが三つできた。ほかに、闇オドが一つ。歯車トークンが二つ。
「闇二つ、鋼三つ、炎一つ。【鉄鋼大蛇】」
【鉄鋼大蛇】 闇闇鋼鋼鋼①/機械・蛇
パワー・6/ストレングス・6/シールド・10
鉄鋼大蛇が場に出た時、Fを持たない全てのクリーチャーに一点のダメージを与える。
鉄鋼大蛇はFを持つクリーチャーをブロックしてもよい。
壁役だ。これで蘇我さんは少なくとも一回はF持ちクリーチャーの攻撃を防ぐ事ができる。
「これでターンエンド」
わたしは頷き、自分のターンに入る。
「アップ、プレパレーション――」
「本千葉さん。プレパレーション中にスペルを撃ちたいんだけど、いい?」
蘇我さんが手を挙げて言った。
「あ、うん。大丈夫」
「ありがとう。それじゃ、炎――」
蘇我さんの手札からカードが出る。
「【死の賭け】」
えらく物騒な名前のカードを、蘇我さんは宣言した。
蘇我さんが宣言する。
わたしのターンだ。
「アップ、プレパレーション、ドロー」
フェニックスは墓地にいる。何とか場に戻さないと。そのためにはスペルを同じターン中に計四つ唱える必要がある。
引いたのは【女神の選択】。
ここは慎重になる必要がある。というのも、今わたしの場にあるオドは四つ。このデッキはオド連携ができないので、このターンに追加で置けるオドは一つ。
フェニックスを返すために必要なスペルは四つ。コストが1のスペル・カードをあと三枚引くか、あるいはコスト1が二枚、コスト2を一枚引ければ、この【女神の選択】と合わせて四つのスペル詠唱を達成できる。
いくらゲームが苦手なわたしでも、分の悪い賭けだというのはわかる。引いたカードが噛み合わなければ達成は不可能だ。仮に全てスペル・カードを引いたとしても、コスト2のカードを二枚引いてしまったら、このターン中に四つのスペルを唱える事はできない。
幸い、ライフはまだある。手札にはオドとクリーチャーがあるから、一ターン耐えられれば次のターンに使えるオドは六枚になる。コスト2のスペルを二枚引いても唱え切れる。
ここは……
「水オド、セット。フル使用。【凍れる炎のワイバーン】」
わたしはクリーチャーを出した。
【凍れる炎のワイバーン】 水水水炎炎/ワイバーン
パワー・4/ストレングス・5/シールド・5
F(フライング)(このカードはF(フライング)を持たないクリーチャーにはブロックされない)
スペル連携:凍れる炎のワイバーンが攻撃するたび、あなたの手札からコスト3以下のスペルを一枚、コストを支払わずに唱えてもよい。
このクリーチャーも強い。最低でも、一ターン攻撃を凌いでくれる。
「ターン終了」
わたしは宣言する。
蘇我さんがターンに入る。
「オド連携。炎、鋼」
手札から二枚のオドが出された。これで蘇我さんの場には連携したオドの組み合わせが三つできた。ほかに、闇オドが一つ。歯車トークンが二つ。
「闇二つ、鋼三つ、炎一つ。【鉄鋼大蛇】」
【鉄鋼大蛇】 闇闇鋼鋼鋼①/機械・蛇
パワー・6/ストレングス・6/シールド・10
鉄鋼大蛇が場に出た時、Fを持たない全てのクリーチャーに一点のダメージを与える。
鉄鋼大蛇はFを持つクリーチャーをブロックしてもよい。
壁役だ。これで蘇我さんは少なくとも一回はF持ちクリーチャーの攻撃を防ぐ事ができる。
「これでターンエンド」
わたしは頷き、自分のターンに入る。
「アップ、プレパレーション――」
「本千葉さん。プレパレーション中にスペルを撃ちたいんだけど、いい?」
蘇我さんが手を挙げて言った。
「あ、うん。大丈夫」
「ありがとう。それじゃ、炎――」
蘇我さんの手札からカードが出る。
「【死の賭け】」
えらく物騒な名前のカードを、蘇我さんは宣言した。
応援ありがとうございます!
1
お気に入りに追加
4
1 / 3
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる