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8.怒りの源泉
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五歳の由海は川に入った。こうしてはいられない。
ダンボールの箱はあぶなっかしげに揺れ、しかも子猫たちが一方の船べりに前脚をかけるせいで傾き、すぐにでも沈没しかねない。
まだ舟は上流の方に位置しているとはいえ、この急な流れだ。あれよという間に下流へと運ばれるだろう。
川を渡ろうにも真ん中にさしかかれば、背が届かなくなるほどの深みに入る。急いだところで間に合いそうもなかった。
由海は両手でメガホンを作り、
「やめなさいよ! そんなひどいことしないで!」
と、叫んだ。
叫びつつ、日高川の深みへと進んでいく。
男児たちはどこ吹く風。やめるどころか、四人は砂利をつかみ、
「射撃開始!」
と言うや、投石をはじめたからたまらない。
浜伝いをゆるやかに進んでいたダンボール舟のまわりに着弾する。子猫の悲鳴は聞くにたえない。
そのうち、誰かが両手で放った大砲級の大石が舟のそばに落ちた。
派手な水柱が立つ。波紋のせいで、いよいよ急流に乗ってしまいそうだ。
川幅は一〇メートル強。まだ三メートル進んだかどうか。由海の胸までの深さに達した。
流れがきつい。足をとられ、このままでは子猫を救うどころか、由海までが危険にさらされるだろう。
両手で水をかき、なおも前に歩いた。
さらに進めば、足がつかなくなるほどの水深になった。
立ち泳ぎをしたことはなかった。それでも我が身を挺し、平泳ぎした。
流れがきつく、下流へと押される。それでもダンボールの舟めざして必死に抵抗した。
対岸の浜辺で、舟の動きに沿って歩いていた男児たちが由海を指した。口々に叫ぶ。
「よせよ、由海。邪魔すんな!」
「猫舟がどこまで流れるかの実験なんだよ!」
「おまえまで流されるぞ。やめとけやめとけ!」
由海は水をかきながら、水面から顔だけを出し、
「やめて! こんなひどいこと、いますぐやめて!」
と、叫んだ。
リーダー格が取り巻きたちと目配せし、
「邪魔する奴はゆるさない。こんどは由海を狙おうぜ」
と、鶴の一声。
それを皮切りに四人は砂利をつかむと、由海めがけて投げた。――この年ごろの男子というのは残酷な一面があり、限度を知らぬものだ。
それでも、由海自身に命中させるのはよくないと無意識が働くのだろう。
石の雨はことごとく由海のまわりに着弾するだけで、脅威を感じるほどではない。
とはいえ、しょせん保育園児。コントロールがあやふやだ。狙ったつもりではないのに、誤って当ててしまう恐れがあった。
じっさい当たった。
左肩に小さな礫が命中し、由海は水中のなかで身悶えた。
その拍子に水を飲み込み、呼吸が乱れた。痛みでうまく泳げなくなり、流れに逆えなくなる。
水に潜り、それでも気力で浮上し顔をあげるも、また水中に没する。
落ち着け、由海。――由海は自身に言い聞かせた。
一瞬見えたダンボールの舟。
幸いにして急流エリアから岸部のゆるやかなコースに乗ったおかげで、速度は落ちている。
由海はこらえた。肩の痛みもなんのその。泳ぎに関しては同年代でトップクラスだったのだ。
負けるもんか!
川のなかばをすぎた。もう少しで子猫を救える。
左から舟がゆっくり流れてきた。茶トラたちがピンク色の口をあけ、小さな歯をむき出し、鳴いている。男児たちの残酷なゲームから、なんとしても助けなくてはいけない。
手を差しのべた。
そのときだった。
こめかみに強烈な一撃が炸裂し、眼のまえに星が散った。
瞬時にして視界が暗転――。
リーダー格の男児が放った礫が、頭部に当たったのだ。
薄れゆく意識のなか、対岸で肩をふりおろした姿勢の男児が、にやっと笑ったのが見えた。三人の取り巻き連中が拍手したり、なかには罪の意識を感じるらしく、眼をまるくし、飛びあがる者もいる。
無情にも、茶トラたちを乗せた舟が由海の手をすり抜けた。
下流へと押し流されていく。子猫の悲痛な顔が眼に焼き付いた。
由海はさらに水を飲み込んだ。
泳ぎの達者な大人でも、気道内に水を入れてしまったときはパニックとなり、溺死の要因となるものだ。
意識が暗闇に閉ざされ、水中に沈む。
それでも徐々に暗黒へと塗りつぶされていく片隅で、赤黒い色が脈動し、負けじと勢力を広げていった。
ああああああああああ……ッ! よくも……よくも……! よくもやってくれたな!
由海の身内に煮えたぎる思いが爆発した。憤怒の感情でよみがえる。
同時に既視感を憶えていた。五歳の女児に懐かしいと思わせるふしぎな感覚。
水中に没し、流れのなかでもみくちゃにされながら、なおも逆らおうとしていた。
このまま逃がしてなるものか!
古来より人々に恵みをもたらした川。反対に、風雨が長引けば荒れ狂い、人々を泣かせた川。両極端の面を併せ持つ川。
それはかつての私にも同じことが言えた。優しさと烈しい怒り。
あれほどあの方をお慕いしていたというのに、裏切られた。
いま、封印していた激情を解き放つときがきた。
由海の意に反し、身体がくねくねと動いた。たくみに身をくねらせ、流れに逆らい、水面をめざして泳いだ。
イメージが沸いた。――いま、私は人間ではない。身体は長々と伸び、しなやかな棒状の物体へと変化している。
鱗。しなやかな身体でありながら、硬化した角質層が取り巻いている。
水の抵抗が減った。
もうすぐ水面だ。白いきらめきが踊っている出口へ近づく。
水から飛び出た。
大きく酸素を貪る。
すぐに血眼になってダンボール舟を探した。
どこにも見当たらない。
よくも――!
ならばと、怒りの矛先を対岸に向けた。
由海の姿を認め、男児たち四人が悲鳴をあげている。ただごとではない怯えぶりだ。
身体に酔い痴れるような激情の撹拌がおきた。
制御しがたい熱気が渦巻いて収縮し、入り乱れ、やがて狂気じみた放熱。
由海は水上をすべりながら四人に迫った。
砂利の浜にあがると、右端の男児からつかみかかった。
渾身のこぶしを男児たちの顔面に叩き込んだ。次々と倒していった。一撃でノックアウトさせる。
三人目を打ちのめすと、左端のリーダー格に向きなおった。
体格のいい男児が両手を顔にかざし、憐れみを乞うた。その顔は恐怖で歪んでいる。
由海は怒りにまかせ、腹に膝蹴りを浴びせた。
前のめりになったところを、後頭部に肘鉄を打ちおろした。
崩れ落ちたところに、ありったけの力をこめて殴りつけた。
リーダー格は大の字になって伸びた。
四人は一瞬にして地面に転がり、あたりは打ち水を済ませたかのように静かになった。荒々しい川の音だけが聞こえるだけだ。
少なくとも息はしている。気絶しただけだ。
由海はずぶ濡れになったまま、肩で息をし、立ち尽くしていた。
ふと頭上で、誰かに呼びかけられる声を耳にした。
「そこにいるのは由海ちゃんじゃないの! よかった、ぶじで!」
近所のおばさんが土手の上に佇んでいた。
由海はその声で我に返った。
「ほら、当たった。だから言わんこっちゃない!」と、着物姿の響子はぴしゃりと言った。「あれほどお盆の時期に水遊びをするなと、口酸っぱく言ったじゃありませんか。あやうく連れていかれるところだった。ご先祖さまが守ってくれたからよかったものを。これも清さまのおかげです」
近所のおばさんといっしょに自宅へ帰るなり、祖母は厳しい口調でまくし立て、濡れ鼠となった由海と、寄り合いから連れ戻した父を責めた。由海のこめかみには青いあざがあり、乾いた血がこびりついていた。
父はさっきからうなだれている。いくつになっても、親には敵わないらしい。
由海は、お父さんは悪くないよ、と言おうとして、真横を見た。
父は下を向いたまま由海を見やり、ぺろりと舌を出した。小声で、
「でも助かったからよしとしよう。男の子たちをぶん殴ってしまったけど、おまえには子猫を救おうとした正当性がある。ましてや女の子の顔に傷をつけやがって。一生痕が残ったら訴えてやるからな。だからおれは、相手の親元へ謝罪しになんか行くもんか」
と、囁いた。
「これ、岳彦。反省の色がありませんよ!」
すかさず近所のおばさんが響子をなだめた。
たまたま河原を散歩の途中、由海が川のなかでもがいているところに出くわしたのだった。
「そんなに怒らないであげて、響子さん。由海ちゃんは正義感から、あんな行動に出ただけですよ。あんないたずら、見すごすわけにはいきませんわ」
「それにしたって、ずいぶん思いきったことをしでかしたものです。日高川は水かさが増していたはずですよ。勇気と無謀のちがいを知りなさい」
と、響子。
「まあ、そうおっしゃらずに……。猫ちゃんたちは助かったそうでなによりです。下流でアユ釣りをしていた男性が拾ってくれたらしくて。貰い手にもなってくれたんですから、由海ちゃんの健闘も報われるというものです」
由海もその釣り客には感謝していた。
水をたらふく飲まされ、冷たくて怖い思いをしたが、あながち衝動的な行動も無駄ではなかったのだ。
まさに世の中は、捨てる神あれば拾う神ありであふれている。
ダンボールの箱はあぶなっかしげに揺れ、しかも子猫たちが一方の船べりに前脚をかけるせいで傾き、すぐにでも沈没しかねない。
まだ舟は上流の方に位置しているとはいえ、この急な流れだ。あれよという間に下流へと運ばれるだろう。
川を渡ろうにも真ん中にさしかかれば、背が届かなくなるほどの深みに入る。急いだところで間に合いそうもなかった。
由海は両手でメガホンを作り、
「やめなさいよ! そんなひどいことしないで!」
と、叫んだ。
叫びつつ、日高川の深みへと進んでいく。
男児たちはどこ吹く風。やめるどころか、四人は砂利をつかみ、
「射撃開始!」
と言うや、投石をはじめたからたまらない。
浜伝いをゆるやかに進んでいたダンボール舟のまわりに着弾する。子猫の悲鳴は聞くにたえない。
そのうち、誰かが両手で放った大砲級の大石が舟のそばに落ちた。
派手な水柱が立つ。波紋のせいで、いよいよ急流に乗ってしまいそうだ。
川幅は一〇メートル強。まだ三メートル進んだかどうか。由海の胸までの深さに達した。
流れがきつい。足をとられ、このままでは子猫を救うどころか、由海までが危険にさらされるだろう。
両手で水をかき、なおも前に歩いた。
さらに進めば、足がつかなくなるほどの水深になった。
立ち泳ぎをしたことはなかった。それでも我が身を挺し、平泳ぎした。
流れがきつく、下流へと押される。それでもダンボールの舟めざして必死に抵抗した。
対岸の浜辺で、舟の動きに沿って歩いていた男児たちが由海を指した。口々に叫ぶ。
「よせよ、由海。邪魔すんな!」
「猫舟がどこまで流れるかの実験なんだよ!」
「おまえまで流されるぞ。やめとけやめとけ!」
由海は水をかきながら、水面から顔だけを出し、
「やめて! こんなひどいこと、いますぐやめて!」
と、叫んだ。
リーダー格が取り巻きたちと目配せし、
「邪魔する奴はゆるさない。こんどは由海を狙おうぜ」
と、鶴の一声。
それを皮切りに四人は砂利をつかむと、由海めがけて投げた。――この年ごろの男子というのは残酷な一面があり、限度を知らぬものだ。
それでも、由海自身に命中させるのはよくないと無意識が働くのだろう。
石の雨はことごとく由海のまわりに着弾するだけで、脅威を感じるほどではない。
とはいえ、しょせん保育園児。コントロールがあやふやだ。狙ったつもりではないのに、誤って当ててしまう恐れがあった。
じっさい当たった。
左肩に小さな礫が命中し、由海は水中のなかで身悶えた。
その拍子に水を飲み込み、呼吸が乱れた。痛みでうまく泳げなくなり、流れに逆えなくなる。
水に潜り、それでも気力で浮上し顔をあげるも、また水中に没する。
落ち着け、由海。――由海は自身に言い聞かせた。
一瞬見えたダンボールの舟。
幸いにして急流エリアから岸部のゆるやかなコースに乗ったおかげで、速度は落ちている。
由海はこらえた。肩の痛みもなんのその。泳ぎに関しては同年代でトップクラスだったのだ。
負けるもんか!
川のなかばをすぎた。もう少しで子猫を救える。
左から舟がゆっくり流れてきた。茶トラたちがピンク色の口をあけ、小さな歯をむき出し、鳴いている。男児たちの残酷なゲームから、なんとしても助けなくてはいけない。
手を差しのべた。
そのときだった。
こめかみに強烈な一撃が炸裂し、眼のまえに星が散った。
瞬時にして視界が暗転――。
リーダー格の男児が放った礫が、頭部に当たったのだ。
薄れゆく意識のなか、対岸で肩をふりおろした姿勢の男児が、にやっと笑ったのが見えた。三人の取り巻き連中が拍手したり、なかには罪の意識を感じるらしく、眼をまるくし、飛びあがる者もいる。
無情にも、茶トラたちを乗せた舟が由海の手をすり抜けた。
下流へと押し流されていく。子猫の悲痛な顔が眼に焼き付いた。
由海はさらに水を飲み込んだ。
泳ぎの達者な大人でも、気道内に水を入れてしまったときはパニックとなり、溺死の要因となるものだ。
意識が暗闇に閉ざされ、水中に沈む。
それでも徐々に暗黒へと塗りつぶされていく片隅で、赤黒い色が脈動し、負けじと勢力を広げていった。
ああああああああああ……ッ! よくも……よくも……! よくもやってくれたな!
由海の身内に煮えたぎる思いが爆発した。憤怒の感情でよみがえる。
同時に既視感を憶えていた。五歳の女児に懐かしいと思わせるふしぎな感覚。
水中に没し、流れのなかでもみくちゃにされながら、なおも逆らおうとしていた。
このまま逃がしてなるものか!
古来より人々に恵みをもたらした川。反対に、風雨が長引けば荒れ狂い、人々を泣かせた川。両極端の面を併せ持つ川。
それはかつての私にも同じことが言えた。優しさと烈しい怒り。
あれほどあの方をお慕いしていたというのに、裏切られた。
いま、封印していた激情を解き放つときがきた。
由海の意に反し、身体がくねくねと動いた。たくみに身をくねらせ、流れに逆らい、水面をめざして泳いだ。
イメージが沸いた。――いま、私は人間ではない。身体は長々と伸び、しなやかな棒状の物体へと変化している。
鱗。しなやかな身体でありながら、硬化した角質層が取り巻いている。
水の抵抗が減った。
もうすぐ水面だ。白いきらめきが踊っている出口へ近づく。
水から飛び出た。
大きく酸素を貪る。
すぐに血眼になってダンボール舟を探した。
どこにも見当たらない。
よくも――!
ならばと、怒りの矛先を対岸に向けた。
由海の姿を認め、男児たち四人が悲鳴をあげている。ただごとではない怯えぶりだ。
身体に酔い痴れるような激情の撹拌がおきた。
制御しがたい熱気が渦巻いて収縮し、入り乱れ、やがて狂気じみた放熱。
由海は水上をすべりながら四人に迫った。
砂利の浜にあがると、右端の男児からつかみかかった。
渾身のこぶしを男児たちの顔面に叩き込んだ。次々と倒していった。一撃でノックアウトさせる。
三人目を打ちのめすと、左端のリーダー格に向きなおった。
体格のいい男児が両手を顔にかざし、憐れみを乞うた。その顔は恐怖で歪んでいる。
由海は怒りにまかせ、腹に膝蹴りを浴びせた。
前のめりになったところを、後頭部に肘鉄を打ちおろした。
崩れ落ちたところに、ありったけの力をこめて殴りつけた。
リーダー格は大の字になって伸びた。
四人は一瞬にして地面に転がり、あたりは打ち水を済ませたかのように静かになった。荒々しい川の音だけが聞こえるだけだ。
少なくとも息はしている。気絶しただけだ。
由海はずぶ濡れになったまま、肩で息をし、立ち尽くしていた。
ふと頭上で、誰かに呼びかけられる声を耳にした。
「そこにいるのは由海ちゃんじゃないの! よかった、ぶじで!」
近所のおばさんが土手の上に佇んでいた。
由海はその声で我に返った。
「ほら、当たった。だから言わんこっちゃない!」と、着物姿の響子はぴしゃりと言った。「あれほどお盆の時期に水遊びをするなと、口酸っぱく言ったじゃありませんか。あやうく連れていかれるところだった。ご先祖さまが守ってくれたからよかったものを。これも清さまのおかげです」
近所のおばさんといっしょに自宅へ帰るなり、祖母は厳しい口調でまくし立て、濡れ鼠となった由海と、寄り合いから連れ戻した父を責めた。由海のこめかみには青いあざがあり、乾いた血がこびりついていた。
父はさっきからうなだれている。いくつになっても、親には敵わないらしい。
由海は、お父さんは悪くないよ、と言おうとして、真横を見た。
父は下を向いたまま由海を見やり、ぺろりと舌を出した。小声で、
「でも助かったからよしとしよう。男の子たちをぶん殴ってしまったけど、おまえには子猫を救おうとした正当性がある。ましてや女の子の顔に傷をつけやがって。一生痕が残ったら訴えてやるからな。だからおれは、相手の親元へ謝罪しになんか行くもんか」
と、囁いた。
「これ、岳彦。反省の色がありませんよ!」
すかさず近所のおばさんが響子をなだめた。
たまたま河原を散歩の途中、由海が川のなかでもがいているところに出くわしたのだった。
「そんなに怒らないであげて、響子さん。由海ちゃんは正義感から、あんな行動に出ただけですよ。あんないたずら、見すごすわけにはいきませんわ」
「それにしたって、ずいぶん思いきったことをしでかしたものです。日高川は水かさが増していたはずですよ。勇気と無謀のちがいを知りなさい」
と、響子。
「まあ、そうおっしゃらずに……。猫ちゃんたちは助かったそうでなによりです。下流でアユ釣りをしていた男性が拾ってくれたらしくて。貰い手にもなってくれたんですから、由海ちゃんの健闘も報われるというものです」
由海もその釣り客には感謝していた。
水をたらふく飲まされ、冷たくて怖い思いをしたが、あながち衝動的な行動も無駄ではなかったのだ。
まさに世の中は、捨てる神あれば拾う神ありであふれている。
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