上 下
60 / 88

60離れました

しおりを挟む
ルアージュ伯爵領邸へ移動したのは新年を跨いで直ぐだった
ちなみに女子会の感想として、甘い物は犯罪者の自白自供に役立ちそうだと提案したら非常に困惑されていた。
ごめんなさい

クリスマスにはクロカンブッシュを手作りし、義兄リクエストのカフスとネクタイピンセットのプレゼントは勿論オーダーである

暫く会えなくなるから御守り代わりに欲しい。と流石、攻略対象は抜かりなく胸キュン要素をくださる。
これが福利厚生って…事?

色指定も細かく指定されデザインのみ私の希望が入ったプレゼントは最早、義兄のオーダー品と言っても過言ではない。
その代わりに私は大量の衣類、装飾品一式頂いた。
嫁入りですか?と冗談半分で尋ねたら小1時間正座させられました。解せぬ

ルアージュ伯爵家は王都に伯爵の伯父様と伯母様、従兄弟の次男。領地にお祖父様が住んでいらっしゃる

2人息子の内、長男アイク様はセリア伯母様の連れ子で隣国の大使館に勤務されている、現在20歳。
黒み掛かった紫髪と緑の瞳の持ち主である
伯母様は最初のご主人様と死別され母の薦めで再婚。
意外と人様の人生に関与しているパワフルな母だった

次男アッシュは私より一つ下の14歳で、本来なら再来年入学でミカエリス殿下の側近になる予定が変わり、恨まれてるかと思えば面倒だったから良いわと軽口を叩いて伯母に叱られたらしい。
叱られ仲間と言ったら残念そうな顔をしていた。
まるで領地のトーマスみたいな顔しないで欲しい

アニメでは私が一年の冬、三年の卒業パーティーで婚約破棄されたので出番無く終わっていた筈だ

新年の祝賀パーティーを終えた貴族は各々、納める領地に帰る。

中央と呼ばれる登城勤務が有る貴族はだいたい高位貴族が多く王都にも邸宅を持つ。

役職に応じ手当てが付く上、広大な領地収入も有るので金持ちが更に金持ちになる仕組み。
稼いだ金で好きに買い物をし、豪華な食事をするも良し。
領地の発展に費やすも良し。
 
見栄と矜持の塊に思われがちな貴族のそれは、貯め込むぐらいならば、ある程度使う事が領地や国の繁栄に繋がる美徳行為でもある。

高位貴族なのに張り過ぎた見栄のせいで赤貧に陥るのは管理能力の差だ
災害対策は物と規模にも寄るが大抵、有ると思って領地運営を考える事を幼少の私や義兄様だって最優先にしていたのだから。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?

新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。 ※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!

兄のお嫁さんに嫌がらせをされるので、全てを暴露しようと思います

きんもくせい
恋愛
リルベール侯爵家に嫁いできた子爵令嬢、ナタリーは、最初は純朴そうな少女だった。積極的に雑事をこなし、兄と仲睦まじく話す彼女は、徐々に家族に受け入れられ、気に入られていく。しかし、主人公のソフィアに対しては冷たく、嫌がらせばかりをしてくる。初めは些細なものだったが、それらのいじめは日々悪化していき、痺れを切らしたソフィアは、両家の食事会で…… 10/1追記 ※本作品が中途半端な状態で完結表記になっているのは、本編自体が完結しているためです。 ありがたいことに、ソフィアのその後を見たいと言うお声をいただいたので、番外編という形で作品完結後も連載を続けさせて頂いております。紛らわしいことになってしまい申し訳ございません。 また、日々の感想や応援などの反応をくださったり、この作品に目を通してくれる皆様方、本当にありがとうございます。これからも作品を宜しくお願い致します。 きんもくせい

皇太子の子を妊娠した悪役令嬢は逃げることにした

葉柚
恋愛
皇太子の子を妊娠した悪役令嬢のレイチェルは幸せいっぱいに暮らしていました。 でも、妊娠を切っ掛けに前世の記憶がよみがえり、悪役令嬢だということに気づいたレイチェルは皇太子の前から逃げ出すことにしました。 本編完結済みです。時々番外編を追加します。

最初に抱いた愛をわすれないで

悠木矢彩
恋愛
「余命一年の侯爵夫人」の夫、侍女視点です。

正妃として教育された私が「側妃にする」と言われたので。

水垣するめ
恋愛
主人公、ソフィア・ウィリアムズ公爵令嬢は生まれてからずっと正妃として迎え入れられるべく教育されてきた。 王子の補佐が出来るように、遊ぶ暇もなく教育されて自由がなかった。 しかしある日王子は突然平民の女性を連れてきて「彼女を正妃にする!」と宣言した。 ソフィアは「私はどうなるのですか?」と問うと、「お前は側妃だ」と言ってきて……。 今まで費やされた時間や努力のことを訴えるが王子は「お前は自分のことばかりだな!」と逆に怒った。 ソフィアは王子に愛想を尽かし、婚約破棄をすることにする。 焦った王子は何とか引き留めようとするがソフィアは聞く耳を持たずに王子の元を去る。 それから間もなく、ソフィアへの仕打ちを知った周囲からライアンは非難されることとなる。 ※小説になろうでも投稿しています。

目が覚めたら夫と子供がいました

青井陸
恋愛
とある公爵家の若い公爵夫人、シャルロットが毒の入ったのお茶を飲んで倒れた。 1週間寝たきりのシャルロットが目を覚ましたとき、幼い可愛い男の子がいた。 「…お母様?よかった…誰か!お母様が!!!!」 「…あなた誰?」 16歳で政略結婚によって公爵家に嫁いだ、元伯爵令嬢のシャルロット。 シャルロットは一目惚れであったが、夫のハロルドは結婚前からシャルロットには冷たい。 そんな関係の二人が、シャルロットが毒によって記憶をなくしたことにより少しずつ変わっていく。 なろう様でも同時掲載しています。

私は何もしていない!〜勝手に悪者扱いしないでください〜

四季
恋愛
「この方が私のことをいつも虐めてくるのです!」 晩餐会の最中、アリア・フルーレはリリーナから突然そんなことを言われる。 だがそれは、アリアの婚約者である王子を奪うための作戦であった。 結果的に婚約破棄されることとなってしまったアリア。しかし、王子とリリーナがこっそり関係を持っていることを知っていたので、婚約破棄自体にはそれほど驚かなかった……。

公爵令嬢は逃げ出すことにした【完結済】

佐原香奈
恋愛
公爵家の跡取りとして厳しい教育を受けるエリー。 異母妹のアリーはエリーとは逆に甘やかされて育てられていた。 幼い頃からの婚約者であるヘンリーはアリーに惚れている。 その事実を1番隣でいつも見ていた。 一度目の人生と同じ光景をまた繰り返す。 25歳の冬、たった1人で終わらせた人生の繰り返しに嫌気がさし、エリーは逃げ出すことにした。 これからもずっと続く苦痛を知っているのに、耐えることはできなかった。 何も持たず公爵家の門をくぐるエリーが向かった先にいたのは… 完結済ですが、気が向いた時に話を追加しています。

処理中です...