5 / 67
プロローグ
第五話 入団 そしてラブコメ???
しおりを挟む
……俺を?キノコ軍に?入れる?
奴隷ってこと?
いやでも、努力を評価するって書いてあるし…前向きになっていいやつなのか?
裏には入団手続きがある。これをポストに入れれば、俺はキノコ軍に入団するのか…
いや、別に拒否してもいいのか?
「ーーー」
冷静になる。
まず、入団すれば命の危険がある。これがデカい。何故死にに行かなければいけない?
「ーーー」
考える。でも入団すれば力がついて生きていける可能性が…何をいっているんだ、自分は
そもそも、俺はもう死んだって対して…
…でも、タケノコ軍に殺されるのはやっぱ嫌だ。
筋トレ、始めようか?
「ーーーーーーうおおおおおおおおおおおおあああああはああああ!?!!??わ?!!!!!!?!!!!!!!!!!!!!!!!、?!?!?!?!?」
今年一番だと思う絶叫。
信じられない。軍への入団っては厳しい訓練や資格が必要だ。それをハルは何もしていない。
一級レイ 何を考えている?
次に、あの時の一級の優しい顔が浮かぶ
…でも、入るべきなのだろうか。命を助けられた。恩返しを、するべきだ。
キノコ軍に入って、やるだけやって、死のう。戦う理由なんて無い。だから軍の人間とすれ違って、俺は孤立するんだろうか
それでもいい。これはチャンスだ。そうチャンスなのだ。
この曇の人生に、一か八かの大チャンス。
引く理由は どこにもない
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「おっねがいしまぁす!!!」
一ヶ月後、ハルは最初の色々な手続きを済ませ。キノコ軍に入団した。
文章にすると簡単に見えるが、手続きまでに実際に剣を持ってみたり、軍服のサイズを測ったり。
何か訳のわからない物を書いたり。一ヶ月本当に大変だった。
今の大きな声も一ヶ月の間に培った発声練習である。我ながら完璧だ。
今の状況はこう。今日は新人が入団するひ。そのタイミングでハルも入団した。
広いグラウンドのような場所に今日から入った新人が集められ、入学式みたいな物が開かれている
「え~今日は…」
三級 パアワが前にたって歓迎の言葉を言う。
が、慣れてないのかタジタジだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
次は自分の部屋へ行く。キノコ軍は寮がある。
皆はここで過ごし、タケノコ軍襲来にそなえるのだ。
「俺の番号は…115と」
「おい、そこは俺の部屋じゃねえのか」
「ふぉぁっ!!!」
肩を掴まれる。まあまあの握力で
振り返ると目つきの悪い同い年くらいの男がそこにたっていた
「あっあれぇ…?すみません!すみません!
間違えてました!俺は114号室ですねははは!」
「……いや別にいい、同じ階級何だから敬語いらねえよ、気持ち悪い」
「でっでも…先輩でしょ?」
「お前年は」
「18…」
「おんなじじゃねえか」
「あ、やっぱり同い年…じゃなくて、でも軍にいた歴はちがうでしょ?俺は今日が初めてで…」
敬語なのかタメ口なのかわからない。
「俺が入ったのも半月前だ。そう変わらねぇ」
じゃあ、と言って115…隣の部屋に消えてく
「この人が隣の部屋で生活かぁ…怖い…」
そういって114号室をあける。中にはベッドと壁に机が固定されていて、まあ、ホテルのような感じだ。
「綺麗…」
それは当たり前だろ。と自分で突っ込む。
ボロ家に住んでた自分にとって、ここは豪邸だ。
「ああ~ここでの生活、始まったなぁ…」
精神的につかれた。
その瞬間、ドアが叩かれる。
「あっ、、はい」
ドアを開けると、謎の女がたっていた。
「あっ…あの!部屋、どういう感じにしたんですか?私も同じ新人で…どんなふうにしたのかなって…」
何歳だろうか。明らかに軍に入るようなキャラじゃない美女が目の前にいる。
この人、今から人を殺す勉強をするんだ。
「あ~…僕いま部屋に入ったばかりで…まだ何もしてないんですよね。」
コミュ力が泣き叫ぶと思ったが、新人なら気が楽だ。普通に喋れる。
「そうなんですか?遅いですね、ふふ」
うわあかわいい、この人タケノコ軍殺すのか
そうだ。やっぱり出会いを大切にして、ここから何か一緒に行動でもするか?なら…
「そ、そうなんですよね、よければ部屋作り手伝ってくれませんか?」
「ーーーへ?」
「ーーーへ?」
はにゃ?
あっ
やべ
「あっあいあいあいあ、違いますよ!なんか、出会いを大切にしようと思ってとっさに出てきた言葉がそれで、決して変な意味では……」
「…ふふ」
だからかわいい。なんでこんな血みどろ臭い軍に萌えキャラが交じるのか
「いいですよ!手伝います!私、シズっていいます!これも何かのご縁です!協力しましょう!」
えっ…俺のダサい服と、あと下着とかみられる?
「あっ…」
「あっ、服は自分でやってくださいね!」
「ふぁっへい!」
ー同じ部屋に男女が二人。何も起きないわけがなかった。
手をかざして自動で出る水道をハルが知らなくて
「シッ…シズさん!なんか水が止まらないんですけど!!!」
とか言ったり
「この冷蔵庫、上と下でなんの違いがあるんですか?」とか言ったり
それにシズは悪戦苦闘しながら教えた。教えまくった。
気付けば
ハルに現代社会を教えてばかりだった。
二時間後
「…とりあえず。ハルさんの普段の生活水準がしれてよかったです。」
「はは…世界は便利だね…」
なんとか部屋がまとまった。といっても、シズがほぼやってくれたが、物を自分の近くに置く癖があるハルは、シズの説教に焦りに焦ったのだった。
「まあでも、そんな人も楽しいです。」
「え?」
「私、兄妹が沢山いるんですよね。だから自分の周りにいろんな性格の人がいて…ハルさんみたいな変な人、ちょっと次男ににてましてして。」
「うぇへ…どうも」
フレンドリーな性格の元はそれだったのか
「あと、その調子だと……普段食生活は?」
「えっ……あ~。朝に一度に食べて後は食べない感じ…お皿洗いたくないから…」
「ーーーー」
ついに怒号すら飛ばなくなった。だって食費かかるのやだもん。貯金したいもん。
「じゃあ、私が今日は作ってあげましょう!」
「ええっ、マジですか!!」
「そうですよ!私の持ってる食料で、です!こう見えて、得意なんですよ!料理!あと掃除とマッサージと耳かきとお絵描きとごっこ遊びが得意です!」
疲れた両親に、遊び盛りの兄妹たちによって培れたであろう特技が繰り出される。
この人にマッサージされるとか天国かな?う~む
ーそして色々あって、113号室、シズの部屋で料理が行われ、後ろでハルが机に正座している。
最初はタダ飯ラッキーとしか思ってなかったが、
女子の部屋で女子の手料理を食べるとは。嬉しいよりも気まずいくらいだ。
「はいいっ!できますた!」
出てきた料理は超一般的で。超普通に美味しそうな米味噌汁野菜おかずだった。
生まれて多分初めてこんなの食べる。
「ぅっうおおお、」
思わず声が出る。ありがたいどころの話じゃない。これに何円かかってるんだ。普通外食くらいの料金かかってるんじゃないか?
「さーどーですか!凄いでしょー!」
「す、凄いです!まじで!初めて食べる!」
「あ、れ?へへ…そこまで言われる…ほど?」
照れた。かわいい。けど俺が照れさせたのか、この俺が、うえ気持ち悪い
「ま、まあ兎に角食べてくださいよお!」
シズも床に座り、食べ始める。
「う、うおおおお!?なんですかこれ!オイシィ!」
絶品である。絶対この軍にいないほうがいい。
「凄いでしょ!!ねえ凄いでしょ!!」
「はい!なんかもう普通の米なのに別のものみたいにおいしくて!多分初めて食べます!これ!」
「そうでしょー!!よく私が兄妹達に作ったんですよぉ~~!」
相当料理には自信があるらしく。自画自賛しまくる。そんな笑顔もかわいい。なんだこの人。
軍にいるべきじゃないだろ絶対
「ま、全員死んだんですどね」
「…………え?」
沈黙、それに気づかずシズは食事を続け、5秒沈黙が続いた後、シズが慌てて喋りはじめる。
「あっ!!うわあ…!ごめんなさい!つい口から出ちゃって!気にしないで!忘れて!本当に!」
「あっあ……っと」
ここで忘れて食事するやつがいるか
「何というか…誰かに向けてその事を話したくて、それで思わず言ったんだとおもいます…
はなし、聞きますよ?」
「うぇ…?」
それからシズは泣きながら言った。10人家族の裕福な家庭だったこと、3年前の戦争で3人死んだこと、2年前の戦争で兄妹が皆死んだこと、
今年の戦争で、皆死んだこと。一年鍛え続け、
タケノコ軍を恨み続け、ついに今日キノコ軍に入ったこと、死んだ次男を思い出して自分に話しかけてきたこと、これまでずっと一人だったこと、自分と話して心が少し報われたこと、一年ぶりに幸せな時間だったこと。
最後まで言う頃には、言葉を聞き取るのが困難なレベルだった。泣き声で埋め尽くされていた。
これが、彼女の心の中なのか。
「うぇぇぇええええ…会いたい…皆にぃぃぃ!」
半ばハルに抱きつくような形で、泣き叫ぶ。
しまった。言って終わりだと思ってた。言った先を考えてなかった。自分は最低だ。言わせておいて何も返さないなんて
何と返すのが最適だろうか……考える、考える
そうしてでた返答が
「じゃあ…せめて次男でも、思い出すために、俺に…会いに来て下さい」
あ
「…………え?」
キモい 気持ち悪い、殴りたい、蹴りたい、吐きたい、吐かせたい!なんだそれ!俺は次男じゃないのに!俺が何でも救う 風にいって…
何を言ってるんだ俺は!?最低だ、気持ち悪い!不謹慎だ、人間のクズだ
「ふ…ふふっ」
だが、シズの返答は
「はは!ははは!キモい~!!
ぎゃははははっ!」
それまで涙していたことを忘れるほど笑ってくれた。
「じゃぁー これからもハルさんに、甘えさせていただきますね?」
「はぁっ………!はい………!次男の変わりと思って見ていただければァっ……!」
「ハル さんに、甘えさせていただきますね?」
「えっあ…はい。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初日から凄い出会いをしてしまった。10人家族が自分以外全滅したなんて、なんて壮絶な話だろうか。
タダ飯の事を考えていた自分が馬鹿みたいだ。
まあ、あの人が変わるきっかけになってくれたのならよかった。
これからも、いい関係を築いていけたら
そのうち、眠りについた。
人なんて、少し突けばすぐ消える。それをハルはまだ知らない
奴隷ってこと?
いやでも、努力を評価するって書いてあるし…前向きになっていいやつなのか?
裏には入団手続きがある。これをポストに入れれば、俺はキノコ軍に入団するのか…
いや、別に拒否してもいいのか?
「ーーー」
冷静になる。
まず、入団すれば命の危険がある。これがデカい。何故死にに行かなければいけない?
「ーーー」
考える。でも入団すれば力がついて生きていける可能性が…何をいっているんだ、自分は
そもそも、俺はもう死んだって対して…
…でも、タケノコ軍に殺されるのはやっぱ嫌だ。
筋トレ、始めようか?
「ーーーーーーうおおおおおおおおおおおおあああああはああああ!?!!??わ?!!!!!!?!!!!!!!!!!!!!!!!、?!?!?!?!?」
今年一番だと思う絶叫。
信じられない。軍への入団っては厳しい訓練や資格が必要だ。それをハルは何もしていない。
一級レイ 何を考えている?
次に、あの時の一級の優しい顔が浮かぶ
…でも、入るべきなのだろうか。命を助けられた。恩返しを、するべきだ。
キノコ軍に入って、やるだけやって、死のう。戦う理由なんて無い。だから軍の人間とすれ違って、俺は孤立するんだろうか
それでもいい。これはチャンスだ。そうチャンスなのだ。
この曇の人生に、一か八かの大チャンス。
引く理由は どこにもない
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「おっねがいしまぁす!!!」
一ヶ月後、ハルは最初の色々な手続きを済ませ。キノコ軍に入団した。
文章にすると簡単に見えるが、手続きまでに実際に剣を持ってみたり、軍服のサイズを測ったり。
何か訳のわからない物を書いたり。一ヶ月本当に大変だった。
今の大きな声も一ヶ月の間に培った発声練習である。我ながら完璧だ。
今の状況はこう。今日は新人が入団するひ。そのタイミングでハルも入団した。
広いグラウンドのような場所に今日から入った新人が集められ、入学式みたいな物が開かれている
「え~今日は…」
三級 パアワが前にたって歓迎の言葉を言う。
が、慣れてないのかタジタジだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
次は自分の部屋へ行く。キノコ軍は寮がある。
皆はここで過ごし、タケノコ軍襲来にそなえるのだ。
「俺の番号は…115と」
「おい、そこは俺の部屋じゃねえのか」
「ふぉぁっ!!!」
肩を掴まれる。まあまあの握力で
振り返ると目つきの悪い同い年くらいの男がそこにたっていた
「あっあれぇ…?すみません!すみません!
間違えてました!俺は114号室ですねははは!」
「……いや別にいい、同じ階級何だから敬語いらねえよ、気持ち悪い」
「でっでも…先輩でしょ?」
「お前年は」
「18…」
「おんなじじゃねえか」
「あ、やっぱり同い年…じゃなくて、でも軍にいた歴はちがうでしょ?俺は今日が初めてで…」
敬語なのかタメ口なのかわからない。
「俺が入ったのも半月前だ。そう変わらねぇ」
じゃあ、と言って115…隣の部屋に消えてく
「この人が隣の部屋で生活かぁ…怖い…」
そういって114号室をあける。中にはベッドと壁に机が固定されていて、まあ、ホテルのような感じだ。
「綺麗…」
それは当たり前だろ。と自分で突っ込む。
ボロ家に住んでた自分にとって、ここは豪邸だ。
「ああ~ここでの生活、始まったなぁ…」
精神的につかれた。
その瞬間、ドアが叩かれる。
「あっ、、はい」
ドアを開けると、謎の女がたっていた。
「あっ…あの!部屋、どういう感じにしたんですか?私も同じ新人で…どんなふうにしたのかなって…」
何歳だろうか。明らかに軍に入るようなキャラじゃない美女が目の前にいる。
この人、今から人を殺す勉強をするんだ。
「あ~…僕いま部屋に入ったばかりで…まだ何もしてないんですよね。」
コミュ力が泣き叫ぶと思ったが、新人なら気が楽だ。普通に喋れる。
「そうなんですか?遅いですね、ふふ」
うわあかわいい、この人タケノコ軍殺すのか
そうだ。やっぱり出会いを大切にして、ここから何か一緒に行動でもするか?なら…
「そ、そうなんですよね、よければ部屋作り手伝ってくれませんか?」
「ーーーへ?」
「ーーーへ?」
はにゃ?
あっ
やべ
「あっあいあいあいあ、違いますよ!なんか、出会いを大切にしようと思ってとっさに出てきた言葉がそれで、決して変な意味では……」
「…ふふ」
だからかわいい。なんでこんな血みどろ臭い軍に萌えキャラが交じるのか
「いいですよ!手伝います!私、シズっていいます!これも何かのご縁です!協力しましょう!」
えっ…俺のダサい服と、あと下着とかみられる?
「あっ…」
「あっ、服は自分でやってくださいね!」
「ふぁっへい!」
ー同じ部屋に男女が二人。何も起きないわけがなかった。
手をかざして自動で出る水道をハルが知らなくて
「シッ…シズさん!なんか水が止まらないんですけど!!!」
とか言ったり
「この冷蔵庫、上と下でなんの違いがあるんですか?」とか言ったり
それにシズは悪戦苦闘しながら教えた。教えまくった。
気付けば
ハルに現代社会を教えてばかりだった。
二時間後
「…とりあえず。ハルさんの普段の生活水準がしれてよかったです。」
「はは…世界は便利だね…」
なんとか部屋がまとまった。といっても、シズがほぼやってくれたが、物を自分の近くに置く癖があるハルは、シズの説教に焦りに焦ったのだった。
「まあでも、そんな人も楽しいです。」
「え?」
「私、兄妹が沢山いるんですよね。だから自分の周りにいろんな性格の人がいて…ハルさんみたいな変な人、ちょっと次男ににてましてして。」
「うぇへ…どうも」
フレンドリーな性格の元はそれだったのか
「あと、その調子だと……普段食生活は?」
「えっ……あ~。朝に一度に食べて後は食べない感じ…お皿洗いたくないから…」
「ーーーー」
ついに怒号すら飛ばなくなった。だって食費かかるのやだもん。貯金したいもん。
「じゃあ、私が今日は作ってあげましょう!」
「ええっ、マジですか!!」
「そうですよ!私の持ってる食料で、です!こう見えて、得意なんですよ!料理!あと掃除とマッサージと耳かきとお絵描きとごっこ遊びが得意です!」
疲れた両親に、遊び盛りの兄妹たちによって培れたであろう特技が繰り出される。
この人にマッサージされるとか天国かな?う~む
ーそして色々あって、113号室、シズの部屋で料理が行われ、後ろでハルが机に正座している。
最初はタダ飯ラッキーとしか思ってなかったが、
女子の部屋で女子の手料理を食べるとは。嬉しいよりも気まずいくらいだ。
「はいいっ!できますた!」
出てきた料理は超一般的で。超普通に美味しそうな米味噌汁野菜おかずだった。
生まれて多分初めてこんなの食べる。
「ぅっうおおお、」
思わず声が出る。ありがたいどころの話じゃない。これに何円かかってるんだ。普通外食くらいの料金かかってるんじゃないか?
「さーどーですか!凄いでしょー!」
「す、凄いです!まじで!初めて食べる!」
「あ、れ?へへ…そこまで言われる…ほど?」
照れた。かわいい。けど俺が照れさせたのか、この俺が、うえ気持ち悪い
「ま、まあ兎に角食べてくださいよお!」
シズも床に座り、食べ始める。
「う、うおおおお!?なんですかこれ!オイシィ!」
絶品である。絶対この軍にいないほうがいい。
「凄いでしょ!!ねえ凄いでしょ!!」
「はい!なんかもう普通の米なのに別のものみたいにおいしくて!多分初めて食べます!これ!」
「そうでしょー!!よく私が兄妹達に作ったんですよぉ~~!」
相当料理には自信があるらしく。自画自賛しまくる。そんな笑顔もかわいい。なんだこの人。
軍にいるべきじゃないだろ絶対
「ま、全員死んだんですどね」
「…………え?」
沈黙、それに気づかずシズは食事を続け、5秒沈黙が続いた後、シズが慌てて喋りはじめる。
「あっ!!うわあ…!ごめんなさい!つい口から出ちゃって!気にしないで!忘れて!本当に!」
「あっあ……っと」
ここで忘れて食事するやつがいるか
「何というか…誰かに向けてその事を話したくて、それで思わず言ったんだとおもいます…
はなし、聞きますよ?」
「うぇ…?」
それからシズは泣きながら言った。10人家族の裕福な家庭だったこと、3年前の戦争で3人死んだこと、2年前の戦争で兄妹が皆死んだこと、
今年の戦争で、皆死んだこと。一年鍛え続け、
タケノコ軍を恨み続け、ついに今日キノコ軍に入ったこと、死んだ次男を思い出して自分に話しかけてきたこと、これまでずっと一人だったこと、自分と話して心が少し報われたこと、一年ぶりに幸せな時間だったこと。
最後まで言う頃には、言葉を聞き取るのが困難なレベルだった。泣き声で埋め尽くされていた。
これが、彼女の心の中なのか。
「うぇぇぇええええ…会いたい…皆にぃぃぃ!」
半ばハルに抱きつくような形で、泣き叫ぶ。
しまった。言って終わりだと思ってた。言った先を考えてなかった。自分は最低だ。言わせておいて何も返さないなんて
何と返すのが最適だろうか……考える、考える
そうしてでた返答が
「じゃあ…せめて次男でも、思い出すために、俺に…会いに来て下さい」
あ
「…………え?」
キモい 気持ち悪い、殴りたい、蹴りたい、吐きたい、吐かせたい!なんだそれ!俺は次男じゃないのに!俺が何でも救う 風にいって…
何を言ってるんだ俺は!?最低だ、気持ち悪い!不謹慎だ、人間のクズだ
「ふ…ふふっ」
だが、シズの返答は
「はは!ははは!キモい~!!
ぎゃははははっ!」
それまで涙していたことを忘れるほど笑ってくれた。
「じゃぁー これからもハルさんに、甘えさせていただきますね?」
「はぁっ………!はい………!次男の変わりと思って見ていただければァっ……!」
「ハル さんに、甘えさせていただきますね?」
「えっあ…はい。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初日から凄い出会いをしてしまった。10人家族が自分以外全滅したなんて、なんて壮絶な話だろうか。
タダ飯の事を考えていた自分が馬鹿みたいだ。
まあ、あの人が変わるきっかけになってくれたのならよかった。
これからも、いい関係を築いていけたら
そのうち、眠りについた。
人なんて、少し突けばすぐ消える。それをハルはまだ知らない
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
今日の授業は保健体育
にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり)
僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。
その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。
ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。
保健室の秘密...
とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。
吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。
吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。
僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。
そんな吉田さんには、ある噂があった。
「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」
それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
明智さんちの旦那さんたちR
明智 颯茄
恋愛
あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。
奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。
ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。
*BL描写あり
毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。
獣人の里の仕置き小屋
真木
恋愛
ある狼獣人の里には、仕置き小屋というところがある。
獣人は愛情深く、その執着ゆえに伴侶が逃げ出すとき、獣人の夫が伴侶に仕置きをするところだ。
今夜もまた一人、里から出ようとして仕置き小屋に連れられてきた少女がいた。
仕置き小屋にあるものを見て、彼女は……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる