俺達がチートであることを知られてはいけない。

無味

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第四章

救世主

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「か、彼は…!!あの有名な!」
オルクスを見て、トゥテラリィ達は瞠目する。
「エアモルデンの死神トート!」
「違う、ヴェルトの番人だ!」
「音使いの支配者じゃなかった?」
オルクスは彼らを一瞥して、突き放すように言った。
「黙れ。」
皆が沈黙に包まれる。
「…オルクス、お前…名前多いんだな。」
「あいつらが勝手に呼んでいるだけだ。」
オルクスは、倒れているイデーに歩み寄った。彼女は忌々しそうに呟く。
「…裏切ったな。」
「それは違うな。俺は貴様に協力した覚えはない。」
「汝が協力したのはシャルという訳か…。」
イデーの目が俺に向けられる。オルクスは答えず、彼女に手を差し伸べた。彼女はそれを無視して、一人でふらふらと立ち上がる。
『貴様の能力のせいで、制裁対象者が増加傾向にある。だから、トゥテラリィを利用した。』
「…それで、汝は我をどうするつもりだ?」
オルクスも俺を見た。俺は頷いてイデーに告げた。
『ヨシュカとして、俺達に協力してくれ。』
彼女は獣人達へ命令を下した。
「…撤退せよ!」
一斉に獣人達が去る。
「トゥテラリィの方も、お帰り下さい。ここからは僕達だけで話し合います。」
ミスィオーンは神妙な顔つきで答えた。
「分かりました…後でお話を伺いたいのですが…中央教会にお立ち寄り頂いても?」
「勿論です。」
そう言うと、納得したように帰って行った。
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