俺達がチートであることを知られてはいけない。

無味

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第四章

二人目の神

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「言っていることがよく分からないんだけど…。」
「汝はヨシュカを、つまり我が必要なのだろう?」
「ああうん、そうだよ。」
イデーは腕を下ろした。
「そして我はこの戦いを終わらせたい。よって、二人はお互いに協力するべきだ…そう思わないか?」
「僕にトゥテラリィ達を説得しろ、と…?無理だよそんなこと…。」
「汝はトゥテラリィの救世主だ。発言力は一番ある。」
はっきりと言い切られる。俺のことを一応認めてくれているらしい。
「…分かった、やってみるよ。」
(せっかく仲間に入ってくれると言っているんだ…断る訳にはいかない)
彼女は満足そうに笑い、俺に背を向けた。
「勿論、我らが手を組んだことは秘密だ…ヨシュカ以外にはな。」
「どうして俺のことを知って…いや、どうしてオルクスから…。」
ここに来たのはオルクスから連絡があったからだ。二人の接点など、ヨシュカであることしか見つからない。
「我がミスィオーンの暗殺をオルクスに依頼した。しかし、汝を利用した方が賢いと言われてな。我としても、ミスィオーンを殺したところで手に入る平和など、次の奴等の長が決まるまでの間だけだ。汝と協力すれば永久に終戦できる。オルクスは嫌いだが、あいつの言うことは外れない…。」
彼女は振り返って自嘲気味に笑ってみせた。
「じゃあ、僕はトゥテラリィ達の所へ戻るよ。」
「…健闘を祈れ。」
「祈れって?」
イデーは手を自らの胸に当てた。
「我は神である。」
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