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第四章
獣人達の長
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「本当にありがとうございました。」
「いえいえ。僕はただ留守番していただけですよ…お疲れ様でした。」
数十分後、教会は戦いから帰還したプファラー達でいっぱいになっていた。
「戦いが始まったと聞いて、途中から仲間が駆けつけてくれて助かりました。」
ミスィオーンは爽やかに笑う。
「仲間の為ならいつだって来ますよ、創造主様のお導きによって!」
誰かがそう言った。
「皆、今日はゆっくり休んで…と言いたいところだけど、また明日敵襲があるかもしれない、交代制で見張りをするわ!」
てきぱきと仕事をする彼女を見て、そっと教会を抜け出す。まだそんなに俺の顔は知られていないから、誰にも呼び止められなかった。
「何とか出られたな…。」
ソファーを取りだし、テレポートの準備をする。
[フォルストに行け。]
突然オルクスからメッセージが来た。
「フォルスト…?初めて聞いたな。ファルベ!」
《お呼びでしょうか?》
久しぶりに呼んだ気がする。
「フォルストって何だ?」
《エリアの名前です!主に獣人の方が多く住んでおられますよ。》
「獣人…か。」
オルクスのことだから聞いても返事が来ないだろう。行った方が早い。
「テレポート、フォルストへ!」
【テレポート・フォルスト 実行します】
目の前の光景が一瞬で森へと変わった。
「森か…。」
道はない。とりあえず前に進んでみることにした。
しばらくすると、洞窟のようなものが現れた。
(見るからに怪しいけど…入ってみるか)
ソファーをしまい、ラムぺで奥を照らしながら進んでいく。
衣類や食べ物が散らかっている。誰かが住んでいる形跡があった。
しかし、さらに進むと綺麗に整頓されている。
そこには一人の少女が居た。少女は俺を見ると口を開いた。
「汝がシャルか?」
「いえいえ。僕はただ留守番していただけですよ…お疲れ様でした。」
数十分後、教会は戦いから帰還したプファラー達でいっぱいになっていた。
「戦いが始まったと聞いて、途中から仲間が駆けつけてくれて助かりました。」
ミスィオーンは爽やかに笑う。
「仲間の為ならいつだって来ますよ、創造主様のお導きによって!」
誰かがそう言った。
「皆、今日はゆっくり休んで…と言いたいところだけど、また明日敵襲があるかもしれない、交代制で見張りをするわ!」
てきぱきと仕事をする彼女を見て、そっと教会を抜け出す。まだそんなに俺の顔は知られていないから、誰にも呼び止められなかった。
「何とか出られたな…。」
ソファーを取りだし、テレポートの準備をする。
[フォルストに行け。]
突然オルクスからメッセージが来た。
「フォルスト…?初めて聞いたな。ファルベ!」
《お呼びでしょうか?》
久しぶりに呼んだ気がする。
「フォルストって何だ?」
《エリアの名前です!主に獣人の方が多く住んでおられますよ。》
「獣人…か。」
オルクスのことだから聞いても返事が来ないだろう。行った方が早い。
「テレポート、フォルストへ!」
【テレポート・フォルスト 実行します】
目の前の光景が一瞬で森へと変わった。
「森か…。」
道はない。とりあえず前に進んでみることにした。
しばらくすると、洞窟のようなものが現れた。
(見るからに怪しいけど…入ってみるか)
ソファーをしまい、ラムぺで奥を照らしながら進んでいく。
衣類や食べ物が散らかっている。誰かが住んでいる形跡があった。
しかし、さらに進むと綺麗に整頓されている。
そこには一人の少女が居た。少女は俺を見ると口を開いた。
「汝がシャルか?」
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