俺達がチートであることを知られてはいけない。

無味

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第四章

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「只今戻りました。」
部下の声を聞き、私は振り返る。今日の偵察には少し多めにしておいたが、何故か彼らは怪我を負っていた。
「どうした、その怪我は。」
私の声に彼らは体を強張らせた。少しの沈黙の後、一人が口を開いた。
「申し訳ございません。やつらの長を捕らえようとしたのですが…他の者に邪魔をされて。」
「言い訳など我は聞いておらぬ。」
冷たく言ってやると、彼は沈黙した。
「他の者とは何者だ?やつらの一味ではないのか?」
重い空気が喉に詰まったような声で一人が答える。
「ええ、部外者だそうで…。」
「それで、そいつはどうした?」
「やつらに連れて行かれました。紅糸べにいとをつける暇もなく…。」
「それは言い訳か?」
勢いをつけて立ち上がる。彼らが私を見上げる。
「偵察は終わりだ。始めるぞ。」
「し…しかし!やつらの動きが怪しいです、何か策があるのかもしれません…!」
「しかし、その策とやらの正体は分からぬのだろう?無能な偵察部隊はな。」
必死に止めようとした彼は、絶望した顔をみせる。
ここに居る者は、私の言葉に全てが支配されている。
「準備しろ。今度こそ決着をつける。」
彼らは一斉に頭を下げた。
「「「はっ!!!」」」
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