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第一章
ヨシュカ
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《…その話ですね。もちろん、説明します。ヨシュカは、『創造主』様がお選びになられた方達のことを指します。簡単に言うと、警察のようなものです。》
「…色々聞きたいことが増えたけど、続けてくれ。」
《ヨシュカは、ヴェルトで禁止されている行為をした人を発見し、処理することが仕事です。禁止事項については、後程本をお渡しします。》
「処理って?」
《それはヨシュカの方々にお任せします。そのまま私達…運営に通報したり、ご自分で制裁を下したり…あなたが処理したと思える方法ならば何でも良いです。》
「なるほど…。」
《ヨシュカの方は絶対に正体がバレないようにして下さい。バレた場合は、正体を知った人を処理しなくてはなりません。》
「…職業とかはどうなるんだ?」
《ヨシュカは職業ではありませんので、職業はご自由に選べます、ご安心を。ヨシュカは人種に分類されます。》
「あー…なら、その禁止行為をしてるやつを見つけない時は、他の人と同じようにヴェルトを楽しめるのか?」
《もちろんです。ですが、私達はあなた方がヴェルトを純粋に楽しむ機会を奪ってしまいました。そのお詫びと言ってはなんですが、ヴェルトにかかる料金は全て無料にさせて頂きます。》
マジか。お詫びどころかご褒美だよ。
「まぁ、俺ゲームは好きだけど、知識と腕は人並なんだよな…。こんな機会が無かったらヴェルトなんてできなかったよ。高いし。」
《そうですか、それは良かったです。ゲームが得意な方の中には、チートを嫌う方もいらっしゃるので…》
「え?チート?」
《これは失礼しました。…そうです、処理をするためには、ヴェルトの中でもかなり強くないといけません。ですので、あなたは初めからレベルが最大値です。エーユ…ヴェルトの通貨も大量にお渡しします。》
「は、はぁ…。」
結構凄い話になってきてないかこれ。
《ヨシュカの方はもう何人かいらっしゃいます。ヨシュカの方の見分け方は簡単です。目の色が紫になっていますから。》
「あ、だから目の色の選択できなかったんだ。」
ファルベが頷く。
《ヨシュカの方には大体の担当エリアを持って頂きます。私達としては、あまりエリアは気にせず処理してもらって良いのですが…》
「何かあるのか?」
《…気をつけて下さい。ヨシュカの中には、縄張り意識が強い方が多いですから…。》
「えっ。」
なんだか話の雲行きが怪しい。
《ちなみに…Hpが0になると死亡します。死亡した場合は、新しくキャラクターを作らなくてはいけません。誰かに殺された場合、殺した方に死亡者の全財産とアイテムが渡されます。ですので、ヨシュカの方はできるだけ殺されてないで下さい。犯人に多額の財産が渡ってしまうので。》
「それって殺し合いにならないか…?」
《ええ。それを防ぐため、エアモルデンというエリアがあります。Hpはエアモルデン以外の場所では減りません。エアモルデンには、戦闘が好きな方がたくさんいらっしゃいます。》
「死にたくなかったら、そこを避ければいいんだな。」
《はい。シャルさんの担当するエリアは、『フライハイト』です。エーユはお渡ししておきました。後程確認して下さい。では、説明を終わりにします。わからないことがあれば、いつでも呼び出して下さい。ファルベと言えば、来ますから。》
「わかった。ありがとうファルベ。」
ファルベは尻尾を軽く振ると、空気に溶け込むように消えていった。
「…ん?結局ここはどこなんだ?」
「…色々聞きたいことが増えたけど、続けてくれ。」
《ヨシュカは、ヴェルトで禁止されている行為をした人を発見し、処理することが仕事です。禁止事項については、後程本をお渡しします。》
「処理って?」
《それはヨシュカの方々にお任せします。そのまま私達…運営に通報したり、ご自分で制裁を下したり…あなたが処理したと思える方法ならば何でも良いです。》
「なるほど…。」
《ヨシュカの方は絶対に正体がバレないようにして下さい。バレた場合は、正体を知った人を処理しなくてはなりません。》
「…職業とかはどうなるんだ?」
《ヨシュカは職業ではありませんので、職業はご自由に選べます、ご安心を。ヨシュカは人種に分類されます。》
「あー…なら、その禁止行為をしてるやつを見つけない時は、他の人と同じようにヴェルトを楽しめるのか?」
《もちろんです。ですが、私達はあなた方がヴェルトを純粋に楽しむ機会を奪ってしまいました。そのお詫びと言ってはなんですが、ヴェルトにかかる料金は全て無料にさせて頂きます。》
マジか。お詫びどころかご褒美だよ。
「まぁ、俺ゲームは好きだけど、知識と腕は人並なんだよな…。こんな機会が無かったらヴェルトなんてできなかったよ。高いし。」
《そうですか、それは良かったです。ゲームが得意な方の中には、チートを嫌う方もいらっしゃるので…》
「え?チート?」
《これは失礼しました。…そうです、処理をするためには、ヴェルトの中でもかなり強くないといけません。ですので、あなたは初めからレベルが最大値です。エーユ…ヴェルトの通貨も大量にお渡しします。》
「は、はぁ…。」
結構凄い話になってきてないかこれ。
《ヨシュカの方はもう何人かいらっしゃいます。ヨシュカの方の見分け方は簡単です。目の色が紫になっていますから。》
「あ、だから目の色の選択できなかったんだ。」
ファルベが頷く。
《ヨシュカの方には大体の担当エリアを持って頂きます。私達としては、あまりエリアは気にせず処理してもらって良いのですが…》
「何かあるのか?」
《…気をつけて下さい。ヨシュカの中には、縄張り意識が強い方が多いですから…。》
「えっ。」
なんだか話の雲行きが怪しい。
《ちなみに…Hpが0になると死亡します。死亡した場合は、新しくキャラクターを作らなくてはいけません。誰かに殺された場合、殺した方に死亡者の全財産とアイテムが渡されます。ですので、ヨシュカの方はできるだけ殺されてないで下さい。犯人に多額の財産が渡ってしまうので。》
「それって殺し合いにならないか…?」
《ええ。それを防ぐため、エアモルデンというエリアがあります。Hpはエアモルデン以外の場所では減りません。エアモルデンには、戦闘が好きな方がたくさんいらっしゃいます。》
「死にたくなかったら、そこを避ければいいんだな。」
《はい。シャルさんの担当するエリアは、『フライハイト』です。エーユはお渡ししておきました。後程確認して下さい。では、説明を終わりにします。わからないことがあれば、いつでも呼び出して下さい。ファルベと言えば、来ますから。》
「わかった。ありがとうファルベ。」
ファルベは尻尾を軽く振ると、空気に溶け込むように消えていった。
「…ん?結局ここはどこなんだ?」
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