3 / 95
第一章
ヨシュカ
しおりを挟む
《…その話ですね。もちろん、説明します。ヨシュカは、『創造主』様がお選びになられた方達のことを指します。簡単に言うと、警察のようなものです。》
「…色々聞きたいことが増えたけど、続けてくれ。」
《ヨシュカは、ヴェルトで禁止されている行為をした人を発見し、処理することが仕事です。禁止事項については、後程本をお渡しします。》
「処理って?」
《それはヨシュカの方々にお任せします。そのまま私達…運営に通報したり、ご自分で制裁を下したり…あなたが処理したと思える方法ならば何でも良いです。》
「なるほど…。」
《ヨシュカの方は絶対に正体がバレないようにして下さい。バレた場合は、正体を知った人を処理しなくてはなりません。》
「…職業とかはどうなるんだ?」
《ヨシュカは職業ではありませんので、職業はご自由に選べます、ご安心を。ヨシュカは人種に分類されます。》
「あー…なら、その禁止行為をしてるやつを見つけない時は、他の人と同じようにヴェルトを楽しめるのか?」
《もちろんです。ですが、私達はあなた方がヴェルトを純粋に楽しむ機会を奪ってしまいました。そのお詫びと言ってはなんですが、ヴェルトにかかる料金は全て無料にさせて頂きます。》
マジか。お詫びどころかご褒美だよ。
「まぁ、俺ゲームは好きだけど、知識と腕は人並なんだよな…。こんな機会が無かったらヴェルトなんてできなかったよ。高いし。」
《そうですか、それは良かったです。ゲームが得意な方の中には、チートを嫌う方もいらっしゃるので…》
「え?チート?」
《これは失礼しました。…そうです、処理をするためには、ヴェルトの中でもかなり強くないといけません。ですので、あなたは初めからレベルが最大値です。エーユ…ヴェルトの通貨も大量にお渡しします。》
「は、はぁ…。」
結構凄い話になってきてないかこれ。
《ヨシュカの方はもう何人かいらっしゃいます。ヨシュカの方の見分け方は簡単です。目の色が紫になっていますから。》
「あ、だから目の色の選択できなかったんだ。」
ファルベが頷く。
《ヨシュカの方には大体の担当エリアを持って頂きます。私達としては、あまりエリアは気にせず処理してもらって良いのですが…》
「何かあるのか?」
《…気をつけて下さい。ヨシュカの中には、縄張り意識が強い方が多いですから…。》
「えっ。」
なんだか話の雲行きが怪しい。
《ちなみに…Hpが0になると死亡します。死亡した場合は、新しくキャラクターを作らなくてはいけません。誰かに殺された場合、殺した方に死亡者の全財産とアイテムが渡されます。ですので、ヨシュカの方はできるだけ殺されてないで下さい。犯人に多額の財産が渡ってしまうので。》
「それって殺し合いにならないか…?」
《ええ。それを防ぐため、エアモルデンというエリアがあります。Hpはエアモルデン以外の場所では減りません。エアモルデンには、戦闘が好きな方がたくさんいらっしゃいます。》
「死にたくなかったら、そこを避ければいいんだな。」
《はい。シャルさんの担当するエリアは、『フライハイト』です。エーユはお渡ししておきました。後程確認して下さい。では、説明を終わりにします。わからないことがあれば、いつでも呼び出して下さい。ファルベと言えば、来ますから。》
「わかった。ありがとうファルベ。」
ファルベは尻尾を軽く振ると、空気に溶け込むように消えていった。
「…ん?結局ここはどこなんだ?」
「…色々聞きたいことが増えたけど、続けてくれ。」
《ヨシュカは、ヴェルトで禁止されている行為をした人を発見し、処理することが仕事です。禁止事項については、後程本をお渡しします。》
「処理って?」
《それはヨシュカの方々にお任せします。そのまま私達…運営に通報したり、ご自分で制裁を下したり…あなたが処理したと思える方法ならば何でも良いです。》
「なるほど…。」
《ヨシュカの方は絶対に正体がバレないようにして下さい。バレた場合は、正体を知った人を処理しなくてはなりません。》
「…職業とかはどうなるんだ?」
《ヨシュカは職業ではありませんので、職業はご自由に選べます、ご安心を。ヨシュカは人種に分類されます。》
「あー…なら、その禁止行為をしてるやつを見つけない時は、他の人と同じようにヴェルトを楽しめるのか?」
《もちろんです。ですが、私達はあなた方がヴェルトを純粋に楽しむ機会を奪ってしまいました。そのお詫びと言ってはなんですが、ヴェルトにかかる料金は全て無料にさせて頂きます。》
マジか。お詫びどころかご褒美だよ。
「まぁ、俺ゲームは好きだけど、知識と腕は人並なんだよな…。こんな機会が無かったらヴェルトなんてできなかったよ。高いし。」
《そうですか、それは良かったです。ゲームが得意な方の中には、チートを嫌う方もいらっしゃるので…》
「え?チート?」
《これは失礼しました。…そうです、処理をするためには、ヴェルトの中でもかなり強くないといけません。ですので、あなたは初めからレベルが最大値です。エーユ…ヴェルトの通貨も大量にお渡しします。》
「は、はぁ…。」
結構凄い話になってきてないかこれ。
《ヨシュカの方はもう何人かいらっしゃいます。ヨシュカの方の見分け方は簡単です。目の色が紫になっていますから。》
「あ、だから目の色の選択できなかったんだ。」
ファルベが頷く。
《ヨシュカの方には大体の担当エリアを持って頂きます。私達としては、あまりエリアは気にせず処理してもらって良いのですが…》
「何かあるのか?」
《…気をつけて下さい。ヨシュカの中には、縄張り意識が強い方が多いですから…。》
「えっ。」
なんだか話の雲行きが怪しい。
《ちなみに…Hpが0になると死亡します。死亡した場合は、新しくキャラクターを作らなくてはいけません。誰かに殺された場合、殺した方に死亡者の全財産とアイテムが渡されます。ですので、ヨシュカの方はできるだけ殺されてないで下さい。犯人に多額の財産が渡ってしまうので。》
「それって殺し合いにならないか…?」
《ええ。それを防ぐため、エアモルデンというエリアがあります。Hpはエアモルデン以外の場所では減りません。エアモルデンには、戦闘が好きな方がたくさんいらっしゃいます。》
「死にたくなかったら、そこを避ければいいんだな。」
《はい。シャルさんの担当するエリアは、『フライハイト』です。エーユはお渡ししておきました。後程確認して下さい。では、説明を終わりにします。わからないことがあれば、いつでも呼び出して下さい。ファルベと言えば、来ますから。》
「わかった。ありがとうファルベ。」
ファルベは尻尾を軽く振ると、空気に溶け込むように消えていった。
「…ん?結局ここはどこなんだ?」
0
お気に入りに追加
28
あなたにおすすめの小説
異世界に落ちたら若返りました。
アマネ
ファンタジー
榊原 チヨ、87歳。
夫との2人暮らし。
何の変化もないけど、ゆっくりとした心安らぐ時間。
そんな普通の幸せが側にあるような生活を送ってきたのにーーー
気がついたら知らない場所!?
しかもなんかやたらと若返ってない!?
なんで!?
そんなおばあちゃんのお話です。
更新は出来れば毎日したいのですが、物語の時間は割とゆっくり進むかもしれません。
その幼女、最強にして最恐なり~転生したら幼女な俺は異世界で生きてく~
たま(恥晒)
ファンタジー
※作者都合により打ち切りとさせて頂きました。新作12/1より!!
猫刄 紅羽
年齢:18
性別:男
身長:146cm
容姿:幼女
声変わり:まだ
利き手:左
死因:神のミス
神のミス(うっかり)で死んだ紅羽は、チートを携えてファンタジー世界に転生する事に。
しかしながら、またもや今度は違う神のミス(ミス?)で転生後は正真正銘の幼女(超絶可愛い ※見た目はほぼ変わってない)になる。
更に転生した世界は1度国々が発展し過ぎて滅んだ世界で!?
そんな世界で紅羽はどう過ごして行くのか...
的な感じです。
領主の妻になりました
青波鳩子
恋愛
「私が君を愛することは無い」
司祭しかいない小さな教会で、夫になったばかりのクライブにフォスティーヌはそう告げられた。
===============================================
オルティス王の側室を母に持つ第三王子クライブと、バーネット侯爵家フォスティーヌは婚約していた。
挙式を半年後に控えたある日、王宮にて事件が勃発した。
クライブの異母兄である王太子ジェイラスが、国王陛下とクライブの実母である側室を暗殺。
新たに王の座に就いたジェイラスは、異母弟である第二王子マーヴィンを公金横領の疑いで捕縛、第三王子クライブにオールブライト辺境領を治める沙汰を下した。
マーヴィンの婚約者だったブリジットは共犯の疑いがあったが確たる証拠が見つからない。
ブリジットが王都にいてはマーヴィンの子飼いと接触、画策の恐れから、ジェイラスはクライブにオールブライト領でブリジットの隔離監視を命じる。
捜査中に大怪我を負い、生涯歩けなくなったブリジットをクライブは密かに想っていた。
長兄からの「ブリジットの隔離監視」を都合よく解釈したクライブは、オールブライト辺境伯の館のうち豪華な別邸でブリジットを囲った。
新王である長兄の命令に逆らえずフォスティーヌと結婚したクライブは、本邸にフォスティーヌを置き、自分はブリジットと別邸で暮らした。
フォスティーヌに「別邸には近づくことを許可しない」と告げて。
フォスティーヌは「お飾りの領主の妻」としてオールブライトで生きていく。
ブリジットの大きな嘘をクライブが知り、そこからクライブとフォスティーヌの関係性が変わり始める。
========================================
*荒唐無稽の世界観の中、ふんわりと書いていますのでふんわりとお読みください
*約10万字で最終話を含めて全29話です
*他のサイトでも公開します
*10月16日より、1日2話ずつ、7時と19時にアップします
*誤字、脱字、衍字、誤用、素早く脳内変換してお読みいただけるとありがたいです
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。
ひさまま
ファンタジー
前世で搾取されまくりだった私。
魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。
とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。
これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。
取り敢えず、明日は退職届けを出そう。
目指せ、快適異世界生活。
ぽちぽち更新します。
作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。
脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。
“元“悪役令嬢は二度目の人生で無双します(“元“悪役令嬢は自由な生活を夢見てます)
翡翠由
ファンタジー
ある公爵令嬢は処刑台にかけられていた。
悪役令嬢と、周囲から呼ばれていた彼女の死を悲しむものは誰もいなく、ついには愛していた殿下にも裏切られる。
そして目が覚めると、なぜか前世の私(赤ん坊)に戻ってしまっていた……。
「また、処刑台送りは嫌だ!」
自由な生活を手に入れたい私は、処刑されかけても逃げ延びれるように三歳から自主トレを始めるのだが……。
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる