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第三部 ―ベルベット・スカーレット―
ep.34 最終報告 ―緋色の風と深紅の夜―
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※ここまでの道筋(~ep.33)
「う、うぅ~ん」
カーテンの隙間から陽が差し込む、白くて単調な部屋。
マリアは重い瞼を開き、上体を起こした。
無機質なベッドに、少し独特な匂い。間違いない、医療施設の中だ。
防衛戦での地震の影響で、壁に少しだけヒビが入っている。
「!」
一部屋に、ベッドは2つ。もう1つのベッドで眠っているのは… アニリンだ。
マリアはハッと驚き、すぐに自分のベッドから降りた。
アニリンの横につき、彼の今の状態や点滴、脈拍、分かる限りの項目をチェックする。
「血圧、体温、異常なし。輸血の拒絶反応、なし。角膜、反応あり。点滴は… 通ってる。
良かった。オペ、成功したんだね」
マリアは安堵した。
つまり防衛にも、チャームの摘出にも成功し、こうして2人一緒の部屋で寝かせてもらえているのだ。こんな嬉しい報告はないだろう。
さらに、
「――」
ほんの少し… 声がした。瞼が、震えたのだ。
マリアは息を呑んだ。アニリンの意識が… 戻ってきた。
瞼が、ゆっくりと開いた。
「ア… アニリン…」
マリアの嗚咽交じりの声が、聞こえるのだろう。
アニリンが僅かな力で、ゆっくり、マリアへと振り向いたのだ。そして――
「………
マリア、お姉、ちゃん…」
「アニリン!」
マリアはアニリンを抱擁した。
傷が開かないよう、優しく肩を抱き、嬉し涙を流した。
アニリンが乾いた声で、名前を呼んでくれた。
彼は、マリアと共に過ごした記憶を覚えているのである。奇跡だった。
「よかった」といいながら抱き締める、マリアの大きな感涙は、部屋の外にまで響いた。
――――――――――
アニリンが目覚めたという知らせが、こちらの耳にも入ったあと。
僕達は、その隣の部屋へ集合する運びとなった。
「先日の不法入国でセリナ達を襲った、あのフェデュートの1人を現在も拘束しているが、そいつがやっと白状し始めたんだ。流石にこの状況で言い逃れはできないと判断したようだが、それにより新たに判明した部分もある。そうだろう? キャミ」
マイキが足を組みながらそういうと、すぐ横にいるキャミがコクリと頷いた。
部屋には他にもノア、若葉、テラ、マニー、そして僕も同席だ。マリアはあのあと気持ちが収まり、アニリンは術後のため今も寝たきりだが、意識はハッキリとしている。
キャミが報告書と思しき書類を持ち、軽く咳払いをした。
「オペレーション、ベルベット・スカーレットの最終報告だ。まずはアニリンの出自について、確定情報をいう。
彼は見た目こそ10歳前後の子供だが、実際は、俺達が想像している以上に長い年月を生きている事が分かった。ノア、詳しい説明を」
「あぁ。アニリンの両耳に、黒いピアスが付いていただろう? あの防衛戦のあと、素人が取り外せないのには何か意味があるのではないかと思い、透視能力を使って調べたんだ。
そしたら、あのピアスには中に特殊な信号を流す装置が組み込まれている事が分かってね。しかも信号が流れるタイミングも、読み取ったプログラムコードから概ね特定できた。
そのコードは…『利用者の意識レベルが急激に低下し、再び意識を取り戻した時、甲状腺と海馬にそれぞれ成長阻害と学習リセットの信号が、自動的に流される』」
「え…?」
それってつまり、といいかけ、だけど途端に怖くなって言うのをやめた。
キャミが「若葉、よろしく」というと、次は若葉が前に出た。
「人間やそれに近い種族の体って、個人差はあるけど甲状腺障害が発生すると、体が子供のまま成長しない事例があるんだよね。それと海馬は、脳の中でも『記憶』を司る部分。
つまりアニリンは力を暴発し、気を失うたびに、ピアスから流れる信号で記憶がリセットされていたってわけ。本当ならもう良い大人なのに、体が子供のままなのもそのせいだった」
「!?」
「まず、彼の体内にどうやってクリスタルが埋め込まれたのか、その証拠もあるよ。最初の身体検査の際に見つけた、彼の脇腹にある手術痕。そこから心臓がある位置にかけて、メスで切開された痕跡が見つかったんだよ。
脇腹の傷が比較的古いのも、そのメスを入れた部分からクリスタルを埋め込んだ時期が『だいぶ昔』だから。アタシらはそれを最初の検査のとき、乳幼児期に手術を受けた痕なんじゃないかと勘違いしたんだよね」
「…」
そういう事だったのか。
信じられない事実だ。さらに追い打ちをかける様に、マイキが補足を入れた。
「拘束中の男が言うには、アニリンの体内にクリスタルが埋め込まれた時期は恐らく、彼が収容所に入れられてすぐの事。なぜ彼が選ばれたのか?
曰く『ゴブリンの子供は純粋で傷つきやすく、暴走させる手間が少なくて済むから』」
「なっ…! あのクソッタレどもが!」
ガシッ
と、思わず席を立ち上がろうとした僕の手を、テラが静かに掴み、首を横に振った。
いけない、危うく男を殴り殺しにいく所だった。ダメだ、頭を冷やさないと。
「私とシエラのクリスタルが拾われた当時、周りは藁と土壁の家ばかりだったと話したでしょう? マイキさんが得た男の供述が事実なら、それはここ、アガーレール王国が建国される“前”の話ということになる。
幼馴染のランという子が誘拐され、吸血鬼にされたというのも同時期。だからその子は… いやその人は、マニュエルを見て、大人になったアニリンだときっと勘違いしたんだよね?」
「あぁ。あまり口に出して言いたくないけど… つまりこういう事だろう。
アニリンはフェデュートに誘拐された後、気を失っている間にクリスタルを埋め込まれ、同時にピアスも付けられた。
その後、奴らからは『お前のせいで』と言葉の暴力を浴びせられ、精神的に追い込まれ、そしてマゼンタの力が暴発。そこから出る鉄くずや鉱石を奴らは『資源』としてかき集め、体力が奪われ気を失ったアニリンは次に目を覚ます瞬間、その時までの記憶を消去される。
そんな一連の動作が、テラ達が巾着袋に入れられていた頃にノイズを耳にしたように、30回以上も繰り返されてきたというわけだ」
ひどい。ひどすぎる。
なぜ、そこまで残忍な事が出来るんだろう?
アニリン、かわいそうに。マゼンタだってそう。
ずっと、痛かっただろう? 苦しかっただろう?
記憶を失っても、体に残った傷の事を思うと… 僕は、あの連中を絶対に許さない。
キャミが最後を締めくくる様に、書類を纏めこう告げた。
「その収容所がある砂漠地帯が長らく砂嵐だったのは、奴らが、アニリンをそうやって追い込む姿を外部に知られない様にするため。だがそのカラクリが周知された今、あのコロニーの住民達も、フェデュートのやり方には遺憾の意を示しているとの声が上がっている。この医療施設が狙われた件についても、アガーレール国民の怒りは絶大だ」
当然の結果としかいえない。
多分近いうちに、アゲハが何かしら声明を発表するだろう。キャミは続けた。
「マゼンタが解放された今、奴らがアニリンを狙う理由がなくなっても、産業資源を奪われたと解釈すればまた別の問題を起こす可能性は極めて高い。その時に、アニリンが被害に巻き込まれるケースは十分にあり得る。退院後、彼の身は近く別の所で保護してもらう形だ。
これにて本オペレーションは終結だが、引き続き、フェデュートの動きに警戒してくれ」
報告は以上。僕達はこれにて解散となった。
このあとマリアやアニリン、サリイシュの様子を見に行こう。
国から新たな知らせが入るまでの間、今の僕に出来るのは、彼らを元気づける事だけだ。
(つづく)
「う、うぅ~ん」
カーテンの隙間から陽が差し込む、白くて単調な部屋。
マリアは重い瞼を開き、上体を起こした。
無機質なベッドに、少し独特な匂い。間違いない、医療施設の中だ。
防衛戦での地震の影響で、壁に少しだけヒビが入っている。
「!」
一部屋に、ベッドは2つ。もう1つのベッドで眠っているのは… アニリンだ。
マリアはハッと驚き、すぐに自分のベッドから降りた。
アニリンの横につき、彼の今の状態や点滴、脈拍、分かる限りの項目をチェックする。
「血圧、体温、異常なし。輸血の拒絶反応、なし。角膜、反応あり。点滴は… 通ってる。
良かった。オペ、成功したんだね」
マリアは安堵した。
つまり防衛にも、チャームの摘出にも成功し、こうして2人一緒の部屋で寝かせてもらえているのだ。こんな嬉しい報告はないだろう。
さらに、
「――」
ほんの少し… 声がした。瞼が、震えたのだ。
マリアは息を呑んだ。アニリンの意識が… 戻ってきた。
瞼が、ゆっくりと開いた。
「ア… アニリン…」
マリアの嗚咽交じりの声が、聞こえるのだろう。
アニリンが僅かな力で、ゆっくり、マリアへと振り向いたのだ。そして――
「………
マリア、お姉、ちゃん…」
「アニリン!」
マリアはアニリンを抱擁した。
傷が開かないよう、優しく肩を抱き、嬉し涙を流した。
アニリンが乾いた声で、名前を呼んでくれた。
彼は、マリアと共に過ごした記憶を覚えているのである。奇跡だった。
「よかった」といいながら抱き締める、マリアの大きな感涙は、部屋の外にまで響いた。
――――――――――
アニリンが目覚めたという知らせが、こちらの耳にも入ったあと。
僕達は、その隣の部屋へ集合する運びとなった。
「先日の不法入国でセリナ達を襲った、あのフェデュートの1人を現在も拘束しているが、そいつがやっと白状し始めたんだ。流石にこの状況で言い逃れはできないと判断したようだが、それにより新たに判明した部分もある。そうだろう? キャミ」
マイキが足を組みながらそういうと、すぐ横にいるキャミがコクリと頷いた。
部屋には他にもノア、若葉、テラ、マニー、そして僕も同席だ。マリアはあのあと気持ちが収まり、アニリンは術後のため今も寝たきりだが、意識はハッキリとしている。
キャミが報告書と思しき書類を持ち、軽く咳払いをした。
「オペレーション、ベルベット・スカーレットの最終報告だ。まずはアニリンの出自について、確定情報をいう。
彼は見た目こそ10歳前後の子供だが、実際は、俺達が想像している以上に長い年月を生きている事が分かった。ノア、詳しい説明を」
「あぁ。アニリンの両耳に、黒いピアスが付いていただろう? あの防衛戦のあと、素人が取り外せないのには何か意味があるのではないかと思い、透視能力を使って調べたんだ。
そしたら、あのピアスには中に特殊な信号を流す装置が組み込まれている事が分かってね。しかも信号が流れるタイミングも、読み取ったプログラムコードから概ね特定できた。
そのコードは…『利用者の意識レベルが急激に低下し、再び意識を取り戻した時、甲状腺と海馬にそれぞれ成長阻害と学習リセットの信号が、自動的に流される』」
「え…?」
それってつまり、といいかけ、だけど途端に怖くなって言うのをやめた。
キャミが「若葉、よろしく」というと、次は若葉が前に出た。
「人間やそれに近い種族の体って、個人差はあるけど甲状腺障害が発生すると、体が子供のまま成長しない事例があるんだよね。それと海馬は、脳の中でも『記憶』を司る部分。
つまりアニリンは力を暴発し、気を失うたびに、ピアスから流れる信号で記憶がリセットされていたってわけ。本当ならもう良い大人なのに、体が子供のままなのもそのせいだった」
「!?」
「まず、彼の体内にどうやってクリスタルが埋め込まれたのか、その証拠もあるよ。最初の身体検査の際に見つけた、彼の脇腹にある手術痕。そこから心臓がある位置にかけて、メスで切開された痕跡が見つかったんだよ。
脇腹の傷が比較的古いのも、そのメスを入れた部分からクリスタルを埋め込んだ時期が『だいぶ昔』だから。アタシらはそれを最初の検査のとき、乳幼児期に手術を受けた痕なんじゃないかと勘違いしたんだよね」
「…」
そういう事だったのか。
信じられない事実だ。さらに追い打ちをかける様に、マイキが補足を入れた。
「拘束中の男が言うには、アニリンの体内にクリスタルが埋め込まれた時期は恐らく、彼が収容所に入れられてすぐの事。なぜ彼が選ばれたのか?
曰く『ゴブリンの子供は純粋で傷つきやすく、暴走させる手間が少なくて済むから』」
「なっ…! あのクソッタレどもが!」
ガシッ
と、思わず席を立ち上がろうとした僕の手を、テラが静かに掴み、首を横に振った。
いけない、危うく男を殴り殺しにいく所だった。ダメだ、頭を冷やさないと。
「私とシエラのクリスタルが拾われた当時、周りは藁と土壁の家ばかりだったと話したでしょう? マイキさんが得た男の供述が事実なら、それはここ、アガーレール王国が建国される“前”の話ということになる。
幼馴染のランという子が誘拐され、吸血鬼にされたというのも同時期。だからその子は… いやその人は、マニュエルを見て、大人になったアニリンだときっと勘違いしたんだよね?」
「あぁ。あまり口に出して言いたくないけど… つまりこういう事だろう。
アニリンはフェデュートに誘拐された後、気を失っている間にクリスタルを埋め込まれ、同時にピアスも付けられた。
その後、奴らからは『お前のせいで』と言葉の暴力を浴びせられ、精神的に追い込まれ、そしてマゼンタの力が暴発。そこから出る鉄くずや鉱石を奴らは『資源』としてかき集め、体力が奪われ気を失ったアニリンは次に目を覚ます瞬間、その時までの記憶を消去される。
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アニリン、かわいそうに。マゼンタだってそう。
ずっと、痛かっただろう? 苦しかっただろう?
記憶を失っても、体に残った傷の事を思うと… 僕は、あの連中を絶対に許さない。
キャミが最後を締めくくる様に、書類を纏めこう告げた。
「その収容所がある砂漠地帯が長らく砂嵐だったのは、奴らが、アニリンをそうやって追い込む姿を外部に知られない様にするため。だがそのカラクリが周知された今、あのコロニーの住民達も、フェデュートのやり方には遺憾の意を示しているとの声が上がっている。この医療施設が狙われた件についても、アガーレール国民の怒りは絶大だ」
当然の結果としかいえない。
多分近いうちに、アゲハが何かしら声明を発表するだろう。キャミは続けた。
「マゼンタが解放された今、奴らがアニリンを狙う理由がなくなっても、産業資源を奪われたと解釈すればまた別の問題を起こす可能性は極めて高い。その時に、アニリンが被害に巻き込まれるケースは十分にあり得る。退院後、彼の身は近く別の所で保護してもらう形だ。
これにて本オペレーションは終結だが、引き続き、フェデュートの動きに警戒してくれ」
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