16 / 37
第三部 ―ベルベット・スカーレット―
ep.16 負の連鎖。一寸先は闇。
しおりを挟む
※ここまでの道筋(~ep.15)
「うぅ~ん」
夜、海の家。アニリンはなぜか目が覚めた。
用意されたベッドのすぐ横には、マリアがソファの上でぐっすり眠っている。
閉まりきったカーテンを、ほんの少し開けて覗く。
空は快晴、美しい星々で彩られていた。
「きれい」
アニリンは何故か寝付けないのだろう、今の外の空気を吸いたくて仕方がなかった。
今の時間なら誰も近くを出歩いていないし、目の前の砂浜まで出歩く分には安全。そう思い、アニリンはこっそり玄関を出たのであった。
…。
「お母さんの星は、どこかな? お母さん… フクシア…」
シュワシュワと波打つ音。弧を描きながら移動していく、丸い月。
砂浜に出たアニリンが、静かに呟きながら、無数の星々を眺めた。
その中に、星となった母親の輝きを探しているのだろう。
家族がいた頃が恋しいのか、瞳の奥からは、もの寂しさが込み上げていた。
沿岸端の草むらに、何者かが潜んでいるとも知らず――。
――――――――――
――今夜、サリイシュ宅に来てほしいんだ。あまり賑やかだとイシュタが眠れなくなるから、一応先着3名まで。それじゃ!
なんてノアの連絡があったものだから、ローズ解放後、僕はすぐにサリイシュ宅へ向かった。
先着3名は少ないが、つまり今夜はイシュタの就寝時を、僕達で観察しようというわけか。自分が寝ている姿を皆に見られるって、嫌じゃないのかな…?
「あれ?」
今は暗い夜。
先住の小人達は法政ギルド近辺の建築か、もしくは地下で酒場を開いている時間帯。王宮付近を出歩いている人は、1人もいない。
…のだが、僕がサリイシュ宅へ向かう途中、王宮へと続くレンガ道で何やら神妙な面持ちで話している、アゲハとマニーとマイキの姿があった。
――どうしたんだろう? 3人とも、深刻そうな顔をして。
でも、今は目的地へ行かないとだ。
ノアと直接約束したわけじゃないけど、だからこそ優柔不断になっている場合ではない。アゲハ達の今の様子については、後ででも訊けるのだから。
「実は女王からきたオペレーションの続報を期に、ここの2人にも、俺達が使っているこのイヤホンの機能を教えたところなんだ。もちろん、2人にはイヤホンの件を誰にも口外しないよう約束してある。というわけで、今夜から宜しく」
そういって、パッケージの母機を弄るノアのその一声で、緊張気味に頷くサリバとイシュタ。
今の2人は寝間着で、本来ならこれから就寝に入る所だが、この通り部屋にはノア、キャミ、テラ、そして僕が訪問している。これだけの人数がいれば当然、
「もし、すぐに眠れなかったらごめんなさい。あと、あちらの世界に行けなかった場合も」
とイシュタが言うように、簡単には眠れなそうである。キャミが補足を入れた。
「母機には、デバイスをはめている者が脳内で描いた想像や、夢を記録する『録画機能』がついている。ほんの些細な夢でもいい。今日からイシュタの保護も兼ねて、この家で何日間か試験を行うから、今からでもこの環境に慣れてもらうぞ」
「…はい」
なんて言われると、よけい畏まってしまうのが被験者の性。
僕だったら「余所者がこんな騒がしい中で寝て下さいなんて本当ゴメンね」といいそうだけど、ベルスカの件を急ぎたいキャミは一切容赦なし。悪く言えば図々しいというか。
僕はノアの隣に座っているテラへと声をかけた。
「よく見たら、俺とサリイシュ以外みんな夜型…」
「うん。私は万が一、近くを例の悪魔やファントムが来た時に備え、徹夜するつもりだよ。こういうのには慣れているからね」
「そうか」
テラの腰には、心臓のような形をしたカードリーダー式のベルトがついている。
彼女の本業は霊媒師だ。彼女の固有天賦である破邪の力を様々な効果に変換でき、それらを発動させるのに必要なカードを用いて戦うので、物理で倒せない敵相手にはかなり有利である。が…
「…」
テラが、ある方向へと目を向け、数秒間口を閉ざした。
その方角は、海の家と、それを跨いだ先の海上に浮かぶフェブシティ。
僕は「どうした?」と声をかけた。すると、テラはゆっくり立ち上がり…
「なんか、妙な胸騒ぎが」
「へ?」
「なんだろう? 嫌な予感がする。私、ちょっと海の家へ寄ってくるよ!」
「え、海の家!? どういう事だよ。えーと… 俺も今から行ってきていいかな?」
僕がそうキャミ達に聞いている間にも、テラはすぐに外へ飛び出していった。
サリイシュはこの展開に疑問符を浮かべた。
「俺とキャミはいいけど、2人はどう?」
と、ノアが早速返事をした序で、訊かれたサリイシュもぎこちなくだが同時に頷く。
僕は今さっきのテラの行動を見て、なぜだか同じく不安になってきたので、続けてここを後にしたのであった。
――――――――――
「ごめんなさい…! ごめんなさい…! お、大人しく帰りますからぁ!」
アニリンが、泣き腫らした顔で全身を震わせ、その場で蹲っていた。
顔や手足には、鼻血や、打撲の跡が多く見られる。
なんと、自分より一回りも大きい子供のオーク3人が彼を囲み、暴力を振ってきたのだ。
「うるせぇなぁチビ! ここにお前の帰る場所があると思ってんの?」
「ひぃっ」
「てゆうかさ。最近、空の上がうるさい原因はお前だろ。お前が来てから、俺達うるさくて眠れないんですけど~?」
「ち、違います…! 僕は、僕は何も…!!」
その瞬間、残りのオークの子供1人が、アニリンの顔面を思い切り蹴り上げた。
アニリンは抵抗する間もなく、草むらの一角に倒れ込む。砂浜で星を眺めていた所を突如、この不良の子供達に後ろから髪を掴まれ、草ぼうぼうの平地へと引きずられたのであった。
「あー、口答えウゼェなぁ。フンだ、こっちは酋長から聞いてんだぞ~? 悪い奴って、あのフェブシティから来るんだって。しかもそこって、ゴブリンの住処だってさ! で、お前なんでフェブシティの方向むいてたの? 絶対そこから来ただろう!?」
「そうだそうだ! 俺達、そんな悪い奴を懲らしめる為に最近、この辺りを毎晩こっそり見張ってたんだぜ? そしたらマジで現れやがったし」
そういって、倒れているアニリンを、不良の子供の1人がペッと唾を吐いた。
アニリンがゆっくり上半身を起こすも、先の暴行で胸を痛めたのか、ゼェゼェと息を切らしながら胸を抑えている。不良の子供の1人が、ゆっくり自らの片足を上げた。
「そういう事だから、敵はさっさとここから出ていけ。さもないと…」
そういって、片足をアニリンの頭上へと向ける。
アニリンが苦しんでいるのに、頭を踏みつけるとでもいうのか。
が、その時――!
プシュン! ドーンバリバリバリー!!
「「うわぁ!」」「なに!?」
彼らのすぐ横を、オーロラ2色の電磁波をまとった1本の矢が降ってきた。
矢から雷鳴のような大きな音が鳴り、みな驚きざまに振り向く。アニリンは間一髪、踏み付けられずに済んだのだ。草むらから飛び出してきたのは、
「オイ! そこで何してんだオメーら!!」
ジョン・カムリだ。虫の知らせを感じたのだろう、彼が矢を放ったのである。
その瞬間、子供達はすぐにその場から走り出した。
「やっべ猫男だ! 逃げろー!!」「わー!!」
「おいコラ逃げんな!! …くそ、なんてすばしっこい奴らだ」
暗いせいか、すぐに見失ってしまった。そして同時に、
「アニリン!? アニリン、どこへいったの!!?」
海の家から、マリアが勢いよく飛び出したのだ。
ジョンはマリアと合流した。
(つづく)
「うぅ~ん」
夜、海の家。アニリンはなぜか目が覚めた。
用意されたベッドのすぐ横には、マリアがソファの上でぐっすり眠っている。
閉まりきったカーテンを、ほんの少し開けて覗く。
空は快晴、美しい星々で彩られていた。
「きれい」
アニリンは何故か寝付けないのだろう、今の外の空気を吸いたくて仕方がなかった。
今の時間なら誰も近くを出歩いていないし、目の前の砂浜まで出歩く分には安全。そう思い、アニリンはこっそり玄関を出たのであった。
…。
「お母さんの星は、どこかな? お母さん… フクシア…」
シュワシュワと波打つ音。弧を描きながら移動していく、丸い月。
砂浜に出たアニリンが、静かに呟きながら、無数の星々を眺めた。
その中に、星となった母親の輝きを探しているのだろう。
家族がいた頃が恋しいのか、瞳の奥からは、もの寂しさが込み上げていた。
沿岸端の草むらに、何者かが潜んでいるとも知らず――。
――――――――――
――今夜、サリイシュ宅に来てほしいんだ。あまり賑やかだとイシュタが眠れなくなるから、一応先着3名まで。それじゃ!
なんてノアの連絡があったものだから、ローズ解放後、僕はすぐにサリイシュ宅へ向かった。
先着3名は少ないが、つまり今夜はイシュタの就寝時を、僕達で観察しようというわけか。自分が寝ている姿を皆に見られるって、嫌じゃないのかな…?
「あれ?」
今は暗い夜。
先住の小人達は法政ギルド近辺の建築か、もしくは地下で酒場を開いている時間帯。王宮付近を出歩いている人は、1人もいない。
…のだが、僕がサリイシュ宅へ向かう途中、王宮へと続くレンガ道で何やら神妙な面持ちで話している、アゲハとマニーとマイキの姿があった。
――どうしたんだろう? 3人とも、深刻そうな顔をして。
でも、今は目的地へ行かないとだ。
ノアと直接約束したわけじゃないけど、だからこそ優柔不断になっている場合ではない。アゲハ達の今の様子については、後ででも訊けるのだから。
「実は女王からきたオペレーションの続報を期に、ここの2人にも、俺達が使っているこのイヤホンの機能を教えたところなんだ。もちろん、2人にはイヤホンの件を誰にも口外しないよう約束してある。というわけで、今夜から宜しく」
そういって、パッケージの母機を弄るノアのその一声で、緊張気味に頷くサリバとイシュタ。
今の2人は寝間着で、本来ならこれから就寝に入る所だが、この通り部屋にはノア、キャミ、テラ、そして僕が訪問している。これだけの人数がいれば当然、
「もし、すぐに眠れなかったらごめんなさい。あと、あちらの世界に行けなかった場合も」
とイシュタが言うように、簡単には眠れなそうである。キャミが補足を入れた。
「母機には、デバイスをはめている者が脳内で描いた想像や、夢を記録する『録画機能』がついている。ほんの些細な夢でもいい。今日からイシュタの保護も兼ねて、この家で何日間か試験を行うから、今からでもこの環境に慣れてもらうぞ」
「…はい」
なんて言われると、よけい畏まってしまうのが被験者の性。
僕だったら「余所者がこんな騒がしい中で寝て下さいなんて本当ゴメンね」といいそうだけど、ベルスカの件を急ぎたいキャミは一切容赦なし。悪く言えば図々しいというか。
僕はノアの隣に座っているテラへと声をかけた。
「よく見たら、俺とサリイシュ以外みんな夜型…」
「うん。私は万が一、近くを例の悪魔やファントムが来た時に備え、徹夜するつもりだよ。こういうのには慣れているからね」
「そうか」
テラの腰には、心臓のような形をしたカードリーダー式のベルトがついている。
彼女の本業は霊媒師だ。彼女の固有天賦である破邪の力を様々な効果に変換でき、それらを発動させるのに必要なカードを用いて戦うので、物理で倒せない敵相手にはかなり有利である。が…
「…」
テラが、ある方向へと目を向け、数秒間口を閉ざした。
その方角は、海の家と、それを跨いだ先の海上に浮かぶフェブシティ。
僕は「どうした?」と声をかけた。すると、テラはゆっくり立ち上がり…
「なんか、妙な胸騒ぎが」
「へ?」
「なんだろう? 嫌な予感がする。私、ちょっと海の家へ寄ってくるよ!」
「え、海の家!? どういう事だよ。えーと… 俺も今から行ってきていいかな?」
僕がそうキャミ達に聞いている間にも、テラはすぐに外へ飛び出していった。
サリイシュはこの展開に疑問符を浮かべた。
「俺とキャミはいいけど、2人はどう?」
と、ノアが早速返事をした序で、訊かれたサリイシュもぎこちなくだが同時に頷く。
僕は今さっきのテラの行動を見て、なぜだか同じく不安になってきたので、続けてここを後にしたのであった。
――――――――――
「ごめんなさい…! ごめんなさい…! お、大人しく帰りますからぁ!」
アニリンが、泣き腫らした顔で全身を震わせ、その場で蹲っていた。
顔や手足には、鼻血や、打撲の跡が多く見られる。
なんと、自分より一回りも大きい子供のオーク3人が彼を囲み、暴力を振ってきたのだ。
「うるせぇなぁチビ! ここにお前の帰る場所があると思ってんの?」
「ひぃっ」
「てゆうかさ。最近、空の上がうるさい原因はお前だろ。お前が来てから、俺達うるさくて眠れないんですけど~?」
「ち、違います…! 僕は、僕は何も…!!」
その瞬間、残りのオークの子供1人が、アニリンの顔面を思い切り蹴り上げた。
アニリンは抵抗する間もなく、草むらの一角に倒れ込む。砂浜で星を眺めていた所を突如、この不良の子供達に後ろから髪を掴まれ、草ぼうぼうの平地へと引きずられたのであった。
「あー、口答えウゼェなぁ。フンだ、こっちは酋長から聞いてんだぞ~? 悪い奴って、あのフェブシティから来るんだって。しかもそこって、ゴブリンの住処だってさ! で、お前なんでフェブシティの方向むいてたの? 絶対そこから来ただろう!?」
「そうだそうだ! 俺達、そんな悪い奴を懲らしめる為に最近、この辺りを毎晩こっそり見張ってたんだぜ? そしたらマジで現れやがったし」
そういって、倒れているアニリンを、不良の子供の1人がペッと唾を吐いた。
アニリンがゆっくり上半身を起こすも、先の暴行で胸を痛めたのか、ゼェゼェと息を切らしながら胸を抑えている。不良の子供の1人が、ゆっくり自らの片足を上げた。
「そういう事だから、敵はさっさとここから出ていけ。さもないと…」
そういって、片足をアニリンの頭上へと向ける。
アニリンが苦しんでいるのに、頭を踏みつけるとでもいうのか。
が、その時――!
プシュン! ドーンバリバリバリー!!
「「うわぁ!」」「なに!?」
彼らのすぐ横を、オーロラ2色の電磁波をまとった1本の矢が降ってきた。
矢から雷鳴のような大きな音が鳴り、みな驚きざまに振り向く。アニリンは間一髪、踏み付けられずに済んだのだ。草むらから飛び出してきたのは、
「オイ! そこで何してんだオメーら!!」
ジョン・カムリだ。虫の知らせを感じたのだろう、彼が矢を放ったのである。
その瞬間、子供達はすぐにその場から走り出した。
「やっべ猫男だ! 逃げろー!!」「わー!!」
「おいコラ逃げんな!! …くそ、なんてすばしっこい奴らだ」
暗いせいか、すぐに見失ってしまった。そして同時に、
「アニリン!? アニリン、どこへいったの!!?」
海の家から、マリアが勢いよく飛び出したのだ。
ジョンはマリアと合流した。
(つづく)
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
【完結】過保護な竜王による未来の魔王の育て方
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
ファンタジー
魔族の幼子ルンは、突然両親と引き離されてしまった。掴まった先で暴行され、殺されかけたところを救われる。圧倒的な強さを持つが、見た目の恐ろしい竜王は保護した子の両親を探す。その先にある不幸な現実を受け入れ、幼子は竜王の養子となった。が、子育て経験のない竜王は混乱しまくり。日常が騒動続きで、配下を含めて大騒ぎが始まる。幼子は魔族としか分からなかったが、実は将来の魔王で?!
異種族同士の親子が紡ぐ絆の物語――ハッピーエンド確定。
#日常系、ほのぼの、ハッピーエンド
【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/08/13……完結
2024/07/02……エブリスタ、ファンタジー1位
2024/07/02……アルファポリス、女性向けHOT 63位
2024/07/01……連載開始
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・

実験施設から抜け出した俺が伝説を超えるまでの革命記! 〜Light Fallen Angels〜
朝日 翔龍
ファンタジー
それはある世界の、今よりずっと未来のこと。いくつもの分岐点が存在し、それによって分岐された世界線、いわゆるパラレルワールド。これは、そ無限と存在するパラレルワールドの中のひとつの物語。
その宇宙に危機を及ぼす脅威や魔族と呼ばれる存在が、何度も世界を消滅させようと襲撃した。そのたびに、最強無血と謳われるレジェンド世代と称されたデ・ロアーの8人集が全てを解決していった。やがては脅威や魔族を封印し、これ以上は世界の危機もないだろうと誰もが信じていた。
しかし、そんな彼らの伝説の幕を閉ざす事件が起き、封印されていたはずの脅威が蘇った。瞬く間に不安が見え隠れする世界。そこは、異世界線へと繋がるゲートが一般的に存在し、異世界人を流れ込ませたり、例の脅威をも出してしまう。
そんな世界の日本で、実験体としてとある施設にいた主人公ドンボ。ある日、施設から神の力を人工的に得られる薬を盗んだ上で脱走に成功し、外の世界へと飛び出した。
そして街中に出た彼は恐怖と寂しさを覆い隠すために不良となり、その日凌ぎの生き方をしていた。
そんな日々を過ごしていたら、世界から脅威を封印したファイター企業、“デ・ロアー”に属すると自称する男、フラットの強引な手段で険しい旅をすることに。
狭い視野となんの知識もないドンボは、道中でフラットに教えられた生きる意味を活かし、この世界から再び脅威を取り除くことができるのであろうか。

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
俺だけ入れる悪☆魔道具店無双〜お店の通貨は「不幸」です~
葉月
ファンタジー
一学期の終わり、体育館で終業式の最中に突然――全校生徒と共に異世界に飛ばされてしまった俺。
みんなが優秀なステータスの中、俺だけ最弱っ!!
こんなステータスでどうやって生き抜けと言うのか……!?
唯一の可能性は固有スキル【他人の不幸は蜜の味】だ。
このスキルで便利道具屋へ行けると喜ぶも、通貨は『不幸』だと!?
「不幸」で買い物しながら異世界サバイバルする最弱の俺の物語が今、始まる。

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる