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第三部 ―ベルベット・スカーレット―
ep.12 ダブルチェックの潔白証明
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「ヤスが再度砂漠へ調査に向かい、例の収容所近辺を巡回しているドローンを視察。その結果、先日冒険者メンバーが荒野で拾った残骸と、型式が一致している事が判明した。基板の一部に刻まれている英数字とその配列からみても、資料に残されているのと同様、フェデュートのもので確定だ」
その瞬間、僕達は静かに首を横に振るしかなかった。
ヘリやステルスの飛行がだいぶ静かになってきた夕暮れ。
僕達の一部は王宮へ呼び出され、先日の調査結果と今回の問題について、アゲハから報告を受ける運びとなった。外部への情報漏洩を防ぐため、ここではイヤホンを装着していない。
「そして今回、ヤスが砂漠へ調査に向かった理由はもう一つある。オペレーション『ベルベット・スカーレット』に関する調査優先度の再確認だ。
アニリンを保護し、チャームを2つ奪還したあの後、収容所では大きな動きがあった」
「動き?」
「収容所が… もぬけの殻になっていたんだよ。ただただ、周辺をドローンが意味もなく巡回しているだけの、奇妙な光景が広がっていた」
なんだそれ。
まるで外部に今回の失態を知られたくないから、形だけ「ちゃんとやっています」感を出して中身はスッカラカンの無能企業がやりそうな手口じゃないか。
なんてちょっと極端な例を出してしまったけど、きっと収容所の奴らも子供の奴隷1人逃がしただけで相当デカい罰を食らう事を恐れたのだろうか。それはつまり、
「ヤスが捨て身の覚悟で収容所内部へ潜入したものの、人影はなし。他に手がかりとなりそうなものも見つからなかった。
よって、収容所とその近辺はオペレーションの最重要調査項目から除外。目標のチャームは、その辺には『ない』との判断を下した」
「そっかぁ。そういえばブーブさんが言っていたサキュバスとやらの姿も結局、砂漠では見かけてないし。これってやっぱ、フェブシティの中枢に隠されているって事なんじゃ…」
僕はそう腕を組んで個人的見解を述べた。アゲハもそれには同情したのか、微妙に困った表情を見せるが…
ここで、今度はキャミが僕を見てこう説明した。
「フェブシティの規模は、現実でいう東京ドーム10個分。千葉と東京の境目にある、あの夢の国とほぼ同じ大きさだ。生活や娯楽を複合するには十分だが、そこに産業や研究の分野まで加わると、とてもじゃないが革命を起こすにはあまりにも狭い」
「そうなの?」
「ましてや、フェブシティは海上に浮かぶ空中都市だ。もう1つ、同規模のエリアを開拓できるほどの地下か深海を確保できれば別だが、それだって莫大なコストと時間がかかる。人的リスクも尋常ではない。そんな途方もないプロジェクトを進めるくらいなら、まだ宇宙開発に力を入れ、世界に知らしめた方が合理的だ。冷戦時のアメリカやソ連のように」
して、このアガーレールがある星には現状、宇宙開発の産物である人工衛星やシャトル、スペースデブリなどは確認されていない。か。
なんだか世界史の授業でも受けているかのような難しい話をされ、思わず眩暈がしそうになったが、要はフェブシティのオペレーション優先度は「低い」と。
じゃあ結局、ベルスカのゴールは一体どこなんだよ!? といいたくなったが…
「今朝のあの飛行物体の群れ―― 突然、勝手に国の上空を廻られたのは心外だけど、奴らのあの感じ、どうも何かを探し回っている動きだった。一体、何を探しに…?」
と、アゲハが顎をしゃくった。それは僕も同じ事を思った。
幸いにも今朝はジョンの予知通り、奴らは何もせず夜になって帰っていったので誰も被害がなくて良かったものの、正直生きた心地はしなかったのだ。
すると、ここでヒナがとても言いづらそうに、僕達にこう断りを入れてきたのである。
「ねぇ。どうか怒らないで、聞いてほしいんだけどね? もしかして、彼らが探しているのって… アニリン、なんじゃないかな」
この王宮和室に、数秒間の沈黙が生まれた。
ヒナが勇気をもって意見を述べたことを配慮しつつ、アゲハがこう説明した。
「アニリンの手にあったのはシエラとテラのチャーム2つで、それ以外のチャームを持っていない事は、マリアの入浴手伝いによる衣服着脱とヘル達の身体検査で判明している。検査では軽度の栄養失調と、生活に支障がない程度の幼児期の手術跡が認められただけで、あとは感染症や虫歯など、目に見える異常は見つからなかったときいているんだ。
確かにあの子はマニーと顔が似ているし、シアンが考察したそのチアノーゼより強い猛者とやらと、特徴が一致しているかもしれないけど」
「…けど?」
「その考察に出てきた『アニリン』というのは、恐らくフェデュート幹部2人の手にCMYのクリスタルが渡る以前の人物だ。つまり“遠い昔”。もしかしたら今頃、その者はもう寿命で亡くなっている可能性がある。
だけど今、私達が知るあのアニリンは、ゴブリンとはいえまだ10歳前後の『子供』だ。先の考察と時系列が噛み合わない。ここは同名の別人だと考えるのが筋だろう」
「…そう」
ヒナが残念そうに座る姿を、アゲハが申し訳ないという表情で見つめる。
でも、そうだよな。ヒナが、本当は信じたくないけどついそう疑いの目を向けてしまうのは無理もないし、アゲハのその言い分だって分からなくはないんだ。
そうだよ。だって相手は、あんな純粋で利巧な「子供」だぞ?
――――――――――
「アニリン。もう大丈夫だよ。出てきておいで」
同じ頃。
マリアが住む海の家では、部屋のクローゼットにアニリンが隠れ、身を震わせながら両耳を塞いでいた。どうやら今朝のあれを耳にし、何かしらの恐怖が蘇ったのだろう。
そこを、マリアが笑顔で静かに開け、慰めたのであった。
「うぅ…! ごめんなさい、ごめんなさい! 僕、どうしてもあの音が苦手で、つい」
「うん。もう、その飛行機のパタパタ音も一切しないよ。きっと暗い夜で危ないから、みんな帰っちゃったんだね。だから大丈夫。さぁ、私の手を握って?」
マリアが優しく差し出す手を、恐怖で震えながら見つめるアニリン。
マリアは、ずっとそこで待っているのだ。
アニリンは勇気を振り絞り、泣きながらだが、マリアの手を握って漸くクローゼットから出てきたのであった。
「明日以降、アゲハは今回の件に関し、遺憾の意を示すと言っている。フェブシティ側がそれに気づき、受け入れるかどうか」
「ふん。勝手に襲撃した部隊を取り纏う様な国に、そんな常識があるとは思えないけどな」
と、室内のダイニングではマニーとマイキがそう話し合っている。
部屋のカーテンは朝から締め放しで、これも飛行物体の気配や騒音に怯えるアニリンへの、マリアなりの気遣いによるもの。とにかく、本人にとってトラウマが蘇りかねないものは決して五感に取り込まないよう、みな彼に気を配ったのであった。
「疲れたでしょ? 今日はもう寝ようか♪ お姉ちゃんが傍にいるから、大丈夫」
と、マリアがベッドへと案内した。
アニリンの体の震えが、少しずつ収まっていく。
マリアといる事で、次第に安心するのだろう。それだけでも救いではないだろうか。
こうしてマニーとマイキも、事は収まったので、マリア達が就寝するタイミングで海の家を後にしたのであった。
どうか、明日以降も飛行物体がアガーレール上空を飛び回らない事を、祈るばかりである。
【クリスタルの魂を全解放まで、残り 9 個】
その瞬間、僕達は静かに首を横に振るしかなかった。
ヘリやステルスの飛行がだいぶ静かになってきた夕暮れ。
僕達の一部は王宮へ呼び出され、先日の調査結果と今回の問題について、アゲハから報告を受ける運びとなった。外部への情報漏洩を防ぐため、ここではイヤホンを装着していない。
「そして今回、ヤスが砂漠へ調査に向かった理由はもう一つある。オペレーション『ベルベット・スカーレット』に関する調査優先度の再確認だ。
アニリンを保護し、チャームを2つ奪還したあの後、収容所では大きな動きがあった」
「動き?」
「収容所が… もぬけの殻になっていたんだよ。ただただ、周辺をドローンが意味もなく巡回しているだけの、奇妙な光景が広がっていた」
なんだそれ。
まるで外部に今回の失態を知られたくないから、形だけ「ちゃんとやっています」感を出して中身はスッカラカンの無能企業がやりそうな手口じゃないか。
なんてちょっと極端な例を出してしまったけど、きっと収容所の奴らも子供の奴隷1人逃がしただけで相当デカい罰を食らう事を恐れたのだろうか。それはつまり、
「ヤスが捨て身の覚悟で収容所内部へ潜入したものの、人影はなし。他に手がかりとなりそうなものも見つからなかった。
よって、収容所とその近辺はオペレーションの最重要調査項目から除外。目標のチャームは、その辺には『ない』との判断を下した」
「そっかぁ。そういえばブーブさんが言っていたサキュバスとやらの姿も結局、砂漠では見かけてないし。これってやっぱ、フェブシティの中枢に隠されているって事なんじゃ…」
僕はそう腕を組んで個人的見解を述べた。アゲハもそれには同情したのか、微妙に困った表情を見せるが…
ここで、今度はキャミが僕を見てこう説明した。
「フェブシティの規模は、現実でいう東京ドーム10個分。千葉と東京の境目にある、あの夢の国とほぼ同じ大きさだ。生活や娯楽を複合するには十分だが、そこに産業や研究の分野まで加わると、とてもじゃないが革命を起こすにはあまりにも狭い」
「そうなの?」
「ましてや、フェブシティは海上に浮かぶ空中都市だ。もう1つ、同規模のエリアを開拓できるほどの地下か深海を確保できれば別だが、それだって莫大なコストと時間がかかる。人的リスクも尋常ではない。そんな途方もないプロジェクトを進めるくらいなら、まだ宇宙開発に力を入れ、世界に知らしめた方が合理的だ。冷戦時のアメリカやソ連のように」
して、このアガーレールがある星には現状、宇宙開発の産物である人工衛星やシャトル、スペースデブリなどは確認されていない。か。
なんだか世界史の授業でも受けているかのような難しい話をされ、思わず眩暈がしそうになったが、要はフェブシティのオペレーション優先度は「低い」と。
じゃあ結局、ベルスカのゴールは一体どこなんだよ!? といいたくなったが…
「今朝のあの飛行物体の群れ―― 突然、勝手に国の上空を廻られたのは心外だけど、奴らのあの感じ、どうも何かを探し回っている動きだった。一体、何を探しに…?」
と、アゲハが顎をしゃくった。それは僕も同じ事を思った。
幸いにも今朝はジョンの予知通り、奴らは何もせず夜になって帰っていったので誰も被害がなくて良かったものの、正直生きた心地はしなかったのだ。
すると、ここでヒナがとても言いづらそうに、僕達にこう断りを入れてきたのである。
「ねぇ。どうか怒らないで、聞いてほしいんだけどね? もしかして、彼らが探しているのって… アニリン、なんじゃないかな」
この王宮和室に、数秒間の沈黙が生まれた。
ヒナが勇気をもって意見を述べたことを配慮しつつ、アゲハがこう説明した。
「アニリンの手にあったのはシエラとテラのチャーム2つで、それ以外のチャームを持っていない事は、マリアの入浴手伝いによる衣服着脱とヘル達の身体検査で判明している。検査では軽度の栄養失調と、生活に支障がない程度の幼児期の手術跡が認められただけで、あとは感染症や虫歯など、目に見える異常は見つからなかったときいているんだ。
確かにあの子はマニーと顔が似ているし、シアンが考察したそのチアノーゼより強い猛者とやらと、特徴が一致しているかもしれないけど」
「…けど?」
「その考察に出てきた『アニリン』というのは、恐らくフェデュート幹部2人の手にCMYのクリスタルが渡る以前の人物だ。つまり“遠い昔”。もしかしたら今頃、その者はもう寿命で亡くなっている可能性がある。
だけど今、私達が知るあのアニリンは、ゴブリンとはいえまだ10歳前後の『子供』だ。先の考察と時系列が噛み合わない。ここは同名の別人だと考えるのが筋だろう」
「…そう」
ヒナが残念そうに座る姿を、アゲハが申し訳ないという表情で見つめる。
でも、そうだよな。ヒナが、本当は信じたくないけどついそう疑いの目を向けてしまうのは無理もないし、アゲハのその言い分だって分からなくはないんだ。
そうだよ。だって相手は、あんな純粋で利巧な「子供」だぞ?
――――――――――
「アニリン。もう大丈夫だよ。出てきておいで」
同じ頃。
マリアが住む海の家では、部屋のクローゼットにアニリンが隠れ、身を震わせながら両耳を塞いでいた。どうやら今朝のあれを耳にし、何かしらの恐怖が蘇ったのだろう。
そこを、マリアが笑顔で静かに開け、慰めたのであった。
「うぅ…! ごめんなさい、ごめんなさい! 僕、どうしてもあの音が苦手で、つい」
「うん。もう、その飛行機のパタパタ音も一切しないよ。きっと暗い夜で危ないから、みんな帰っちゃったんだね。だから大丈夫。さぁ、私の手を握って?」
マリアが優しく差し出す手を、恐怖で震えながら見つめるアニリン。
マリアは、ずっとそこで待っているのだ。
アニリンは勇気を振り絞り、泣きながらだが、マリアの手を握って漸くクローゼットから出てきたのであった。
「明日以降、アゲハは今回の件に関し、遺憾の意を示すと言っている。フェブシティ側がそれに気づき、受け入れるかどうか」
「ふん。勝手に襲撃した部隊を取り纏う様な国に、そんな常識があるとは思えないけどな」
と、室内のダイニングではマニーとマイキがそう話し合っている。
部屋のカーテンは朝から締め放しで、これも飛行物体の気配や騒音に怯えるアニリンへの、マリアなりの気遣いによるもの。とにかく、本人にとってトラウマが蘇りかねないものは決して五感に取り込まないよう、みな彼に気を配ったのであった。
「疲れたでしょ? 今日はもう寝ようか♪ お姉ちゃんが傍にいるから、大丈夫」
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マリアといる事で、次第に安心するのだろう。それだけでも救いではないだろうか。
こうしてマニーとマイキも、事は収まったので、マリア達が就寝するタイミングで海の家を後にしたのであった。
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